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未来は予測するより創るモノ:エフェクチュエーションの実践と可能性

こちらのイベントに参加してきたので、レポートします。

はじめに

👇イベント内容👇


まず最初に、単刀直入に感想を言うと「面白かった!」です。
何が面白かったかを説明する前に、エフェクチュエーションについて少しお話しします。

未来は創る!

いまあるリソースを基にして何ができるかを考えるアプローチです。

ワンピースで言うところの、頂上戦争で兄のエースを殺されたルフィがジンベエに「失ったものばかり数えるな、お前に残っているものはなにか」と尋ねられた時に答え「仲間がいる゛よ!!!!😂」ですね!

コンサルタント主催のセミナーなんかに参加すると、知識が増えた気がしてその日は気持ちが大きくなって盛り上がるけれど、実際に会社に当てはめようとすると、難しいな、諦めようと感じることが多いですよね?
でも、エフェクチュエーションは新しい概念のように聞こえますが、一部の先鋭的なビジネスパーソンは昔から実践していて、最近になって学問的なバックグラウンドが追いついて言語化が進んだので、実例が多く溜まっているところに面白さを感じます。


1.エフェクチュエーションとは?コーゼーションとは?

まず、2つの言葉を覚えておきましょう。

エフェクチュエーションとは、今ある材料で何ができるかを考える方法です。対して、コーゼーションは、具体的な目標に向かって計画的に進む方法です。

早稲田大学の准教授、樋原 伸彦 准教授によると

エフェクチュエーションは「手持ちのリソースで何ができるかを考える」アプローチ。これに対してコーゼーションは従来のJTC的な「具体的な目標に向かって計画を立てる」アプローチです。

簡単に表で整理してみます。

表を見ると、今日的なビジネスに適しているのはどちらか一目瞭然ですね。
特に”未来の姿勢”、この変化のスピードが早い現代において予測はする事がいかに難しいor不可能かは、みなさん分かりますよね。

2.今回のイベントの醍醐味

樋原准教授とゼミ生、塾長と塾生がトークセッションを行い、それぞれの立場での当時の発言の真意まで語っていただき、漫画の心情描写のようでした。

JTC(Japanese Traditional Company)はエフェクチュエーションだけではうまくいかないため、コーゼーションとのバランスが非常に大事です。塾生として、有給を取ってまで登壇いただいた方は、エフェクチュエーション多めで行動した結果、業務的には繋がらない顧客の役員とつながり提案を機会を得ましたが、会社に報告すると一大事。大名行列さながらの体制で提案に行くことになったことを失敗談として語っていました。
が、個人的には失敗談と思えなくて、本来提案の機会すら得られなかったのに、その方の行動力によって獲得した事業会社との繋がりを、会社が妬んで失敗と思い込ませたのだろうと思いました。
メンツとか、提案するレイヤーとか、どうでもいいじゃんと思う。
昔中国に出張した際に、現場の人と話したいのに、話が分からない上の人しか来ない。提案しても理解してもらえないから、話さないと言っていたことが思い起こされた。

3.エフェクチュエーションを会社で取り入れるためには

エフェクチュエーションを会社で取り入れるためには、いくつかの重要なポイントがあると理解しました。
まず一つ目は、権限委譲です。
決定権がない人にはエフェクチュエーションを実現するのは難しい、なぜなら判断を仰がないといけないからです。
昨今の個人事業主、スタートアップが圧倒的に速いペースでビジネスを進めている理由の一つです。

以前、1,500人規模の会社で働いていた時、権限を下ろす仕事を担当していました。
例えば、10万円までの教育や研修の決定権を係長に委譲するという変革を行いました。この結果、現場の自由度が増し、できることが多くなったという声が多く聞こえてきました。すぐには結果は出ませんが、数年後の未来を創るために権限委譲の取り組みは必要なことだと思いました。

ただ、権限委譲は決して簡単なことではないですよね。分かります。
実際に、上で書いた権限委譲も取締役会や役員会で複数回の決議を必要としました。それは面倒でした。
エフェクチュエーションの成功は、実はコーゼーション的なアプローチによるものでもあります。何を言っているのかと思うかもしれませんが、TPO(Time, Place, Occasion)に合わせた調合が必要です。

ここで重要なのは、ステークホルダーの理解と共感を得ることです。
例えば、JTCでは喫煙所・宴会・ゴルフなどが円滑なコミュニケーションのために重要です。これらができない場合は、定期的な報告や情報共有を行うことで、経験値を高めることができると思います。だいたい怒られたり詰められたりすると思いますが、そこから得られる経験値の方が必要です。
こころの中で、1upキノコでも取った時の効果音でも流しましょう。
上司ガチャとよく言われますが、いい上司なんてスーパーレアです。JTCでは命まで取られる(クビ)ことはありません、積極的に失敗しにいきましょう。

4.なぜエフェクチュエーションがうまくいかないのか

JTCは、ただ単に大学受験と言うペーパーテストをクリアしただけで採用されることが多いです。いい大学に入った、いい会社に入ったそれが延々と続いていくと思う慢心からくる傲慢さ。
それは、過去の知識をいかに効率よく大量に身につけたかを測るもので、いわゆるコーゼーション力ですね。
先人が作り上げてきたビジネスを守る文脈で、この言われた事を確実に執行する人間が必要だったからで、だから護送船団方式で大卒を採用してきたと思います。
つまり、今までのJTCはエフェクチュエーションがいらなかった どころか、現業にヒビを入れる反乱因子と疎まれてきたのでしょう。
家電をちょっとずつレベルアップしてきて、急に売れなくなる日がなったメーカーを思い出します。
家電のアップデートに心血を注げる人と、ちょっとだけ将来を考えると立ち行かなくなる未来が視える人でアプローチが違ってくるのは致し方ない事なんだと思います。
1番最後のAWS JAPANさんのセッションで、近代的な組織体系に目にしてとどめを刺されました。

5.まとめ

結論としては、行動力がすべてです。
エフェクチュエーションもコーゼーションも、どちらも行動力がなければ経験値を積むことができません。
JTCではスピードの差こそあれコーゼーションが自然に身につくので、エフェクチュエーションを意識しながら業務に取り入れていくことが大切です。

まずは動くこと。行動すること。
その結果、イベント当日にnote投稿するに至りました。
次回のイベントも予定されているので、JTCの皆さんはぜひ参加してください。関係ない業種の方も問題ありません。行動力をもって自身の未来を創りましょう。


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