「チルい曲」「エモい曲」
この日のラジオのリクエストテーマが「チルい曲」でした。「チルい曲をリクエストしてください」とDJさん。
チルいって、聞いたことあるけどどういう意味だっけ?と一瞬フリーズしてしまいました。
私世代のリスナーはこぞってスマホで検索したはず。
「チルい」とは?
"Chill"なんて英語習ったかどうかも覚えていない。
地方のラジオとはいえ、こんな若者言葉のリクエスト曲を募集していいのか…?
そういえば、以前には「エモい曲」の日もあった。
「チルい」とか「エモい」とか。
もう、わけわからんのよ〜。
みなさんはすぐに浮かびますか?
と言いつつ、「エモい」曲がテーマの日にリクエストしたのがこちらの曲です。
…ここまで書いて、もしやこれらの言葉は私が使っていないだけで、私世代でも浸透しているのでしょうか?noteでもたまに見かける。
エモいとは↓
はい、ということで、またQUEEN。
QUEENのエモい曲、とは。こちらです。
◆「In The Lap Of the Gods... Revisited」Queen
何故この曲なのか、「エモい」とは個人的な感情なので、他の人にどう思われようといいのだ。
QUEENのライブDVDを買い漁り、隅々まで目を皿のようにして観ていたあの頃。
中でも一番印象的なエモい曲がこの曲なんです。「あっ!」と思われた方は当時の様子を良く知っておられる方か、もしくは私のようにDVDで映像を見倒した方かな。
なぜエモいのかというと、こちらは1975年4月、初来日のコンサートで、ラストに歌われた曲だからです。この曲で一旦QUEENはステージを去り、アンコールで再び登場します。
その映像が「エモい」のです。
◼️QUEENの初来日コンサート
あの頃の日本のQUEENファンといえば、女子中高生が多く、生のQUEENを武道館で見たファン達は大騒ぎ。初日のコンサートでは気絶をするファンまでいて、あまりのカオスぶりにフレディがコンサートを途中で中断して、
「みんな、落ち着いて。危険だから。落ち着いて〜!」
と呼びかけています。
今のように動くQUEENを気軽に見ることができなかった時代に、目の前に登場した生のQUEENに大興奮だったのでしょう。
QUEENといえば日本で大歓迎を受けて、メンバーが感激したというエピソードは有名ですよね。
終始「キャー!」という黄色い声援、曲が始まるたびに学芸会を見守る保護者さながらの手拍子。
そんな興奮状態のコンサートのラストがこの曲なのです。
◼️エモい映像
コンサートの終わりを告げる、この曲のフレディのピアノが始まると、胸がキュッとなる。会場にいたわけでもないのに。
名残惜しそうにこの曲を歌うフレディとファンの「終わらないで!」「…ああ、終わってしまう」という切ない気持ちが映像から伝わってきて、非常にエモい気持ちになるのです。
また、ぼやけた映像もエモい。スモークの中でぼんやりと浮かぶ四人のシルエット。フレディの表情が見えそうで見えない。
ファンは最後の時を逃すまいと、メンバーの姿を必死で追っていたはず。
ピンと背筋を伸ばしてピアノを弾くフレディの姿、片手をまっすぐに突き上げてファンに応える姿、短いマイクスタンドを上に向けて歌う姿。ファンはこんなフレディの姿を目に焼き付けていたのだろうな。
当日のコンサートがすぐにアップされる今とは違う、一瞬一瞬が宝物のように大事だったであろうあの時代の映像です。
QUEENのアンコールの定番、「ウィー・アー・ザ・チャンピオン」がなければこの曲がアンコールの定番曲になっていてもおかしくなかったんじゃないかな。なんて思ったりもします。
まだ私が生まれる前のコンサートだというのに、何故こんなに懐かしい気持ちになるのか。
まさにエモい気持ちになってしまう曲なのです。
↓こちらイギリスで行われた、1975年のライブ映像です。(日本の映像はもっと不鮮明で黄色い声に溢れています)
◆「In The Lap Of the Gods... Revisited」Queen
ラストの「wow〜、wow〜、から、In The Lap Of the Gods」は、こちらのライブでは3ターンでしたが、日本では5ターン歌っていました。
日本のライブ、お得感(笑)
さて、みなさんの「エモい」曲はどんな曲ですか?
(わけわからんと言いながら「エモい」を連呼してしまいました)