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「チルい曲」「エモい曲」

この日のラジオのリクエストテーマが「チルい曲」でした。「チルい曲をリクエストしてください」とDJさん。

チルいって、聞いたことあるけどどういう意味だっけ?と一瞬フリーズしてしまいました。

私世代のリスナーはこぞってスマホで検索したはず。

「チルい」とは?

"Chill"なんて英語習ったかどうかも覚えていない。

地方のラジオとはいえ、こんな若者言葉のリクエスト曲を募集していいのか…?

そういえば、以前には「エモい曲」の日もあった。

「チルい」とか「エモい」とか。
もう、わけわからんのよ〜。

みなさんはすぐに浮かびますか?


と言いつつ、「エモい」曲がテーマの日にリクエストしたのがこちらの曲です。



…ここまで書いて、もしやこれらの言葉は私が使っていないだけで、私世代でも浸透しているのでしょうか?noteでもたまに見かける。

エモいとは↓

「感情が動かされた状態」、「感情が高まって強く訴えかける心の動き」などを意味する形容詞として用いられる。

Wikipediaより



はい、ということで、またQUEEN。
QUEENのエモい曲、とは。こちらです。


◆「In The Lap Of the Gods... Revisited」Queen


何故この曲なのか、「エモい」とは個人的な感情なので、他の人にどう思われようといいのだ。

QUEENのライブDVDを買い漁り、隅々まで目を皿のようにして観ていたあの頃。

中でも一番印象的なエモい曲がこの曲なんです。「あっ!」と思われた方は当時の様子を良く知っておられる方か、もしくは私のようにDVDで映像を見倒した方かな。

なぜエモいのかというと、こちらは1975年4月、初来日のコンサートで、ラストに歌われた曲だからです。この曲で一旦QUEENはステージを去り、アンコールで再び登場します。

その映像が「エモい」のです。

◼️QUEENの初来日コンサート

あの頃の日本のQUEENファンといえば、女子中高生が多く、生のQUEENを武道館で見たファン達は大騒ぎ。初日のコンサートでは気絶をするファンまでいて、あまりのカオスぶりにフレディがコンサートを途中で中断して、

「みんな、落ち着いて。危険だから。落ち着いて〜!」

と呼びかけています。

今のように動くQUEENを気軽に見ることができなかった時代に、目の前に登場した生のQUEENに大興奮だったのでしょう。

QUEENといえば日本で大歓迎を受けて、メンバーが感激したというエピソードは有名ですよね。

終始「キャー!」という黄色い声援、曲が始まるたびに学芸会を見守る保護者さながらの手拍子。

そんな興奮状態のコンサートのラストがこの曲なのです。

◼️エモい映像

コンサートの終わりを告げる、この曲のフレディのピアノが始まると、胸がキュッとなる。会場にいたわけでもないのに。

名残惜しそうにこの曲を歌うフレディとファンの「終わらないで!」「…ああ、終わってしまう」という切ない気持ちが映像から伝わってきて、非常にエモい気持ちになるのです。

また、ぼやけた映像もエモい。スモークの中でぼんやりと浮かぶ四人のシルエット。フレディの表情が見えそうで見えない。

ファンは最後の時を逃すまいと、メンバーの姿を必死で追っていたはず。

ピンと背筋を伸ばしてピアノを弾くフレディの姿、片手をまっすぐに突き上げてファンに応える姿、短いマイクスタンドを上に向けて歌う姿。ファンはこんなフレディの姿を目に焼き付けていたのだろうな。

当日のコンサートがすぐにアップされる今とは違う、一瞬一瞬が宝物のように大事だったであろうあの時代の映像です。

QUEENのアンコールの定番、「ウィー・アー・ザ・チャンピオン」がなければこの曲がアンコールの定番曲になっていてもおかしくなかったんじゃないかな。なんて思ったりもします。


まだ私が生まれる前のコンサートだというのに、何故こんなに懐かしい気持ちになるのか。
まさにエモい気持ちになってしまう曲なのです。



↓こちらイギリスで行われた、1975年のライブ映像です。(日本の映像はもっと不鮮明で黄色い声に溢れています)

◆「In The Lap Of the Gods... Revisited」Queen


ラストの「wow〜、wow〜、から、In The Lap Of the Gods」は、こちらのライブでは3ターンでしたが、日本では5ターン歌っていました。


日本のライブ、お得感(笑)



さて、みなさんの「エモい」曲はどんな曲ですか?

(わけわからんと言いながら「エモい」を連呼してしまいました)

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