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青天の霹靂(小説)

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高校生の廉夏は16になると、幼なじみで歳上の冬眞と、結婚することに。だけど、冬眞と、結婚したことで藁人形が沢山届くことに。さらに、脅迫状まで。それに導かれるように、廉夏たちは、ホ…
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青天の霹靂42(日向の家族殺される4)

青天の霹靂42(日向の家族殺される4)

「君たち、ちょっとイイかな?」
何か小綺麗な男の子が声をかけて来た。
「ええ」
あっさり冬眞は後ろをついて行く。ついて行くと、柄の悪そうな少年達に囲まれた。
「好き放題やってくれて、どうも」 
「良かった」
冬眞がニッコリ笑って言えば、舐められていると思い牙を剥く。
「ふざけんな、てめぇ」
「いえいえ、ふざけていませんよ。彼方達こそ、殺しをやって、その金で遊べると思っていませんよね。それこそ、ふざ

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青天の霹靂41(日向の家族殺される3)

青天の霹靂41(日向の家族殺される3)

「何か掴めたか?」
廉がリビングへと、観月を抱いて下りて行く。
それに、廉夏は反応した。
「狡い」
「廉夏ちゃん、ごめんね。さっき廉様からプロポーズされたから、私廉様のものになります」
それに、廉は噎せる。
日向はそれに、大笑いだ。
「お前、ぜってぇ、責任取れよな」
廉に言う。
「責任ねぇ? じゃあ、こうしよう」
廉が観月を下ろすと、自分もしゃがみ観月と目線を合わせて言う。
「お前が11年経っても

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青天の霹靂34(ゲーセン)

青天の霹靂34(ゲーセン)

踞(ウズクマ)っていた廉夏に声を掛ける。
「この後、どうします?」
「えっ~と、気分変えて、ゲーセン」
「はいはい」
冬眞は、頷く。
「で、勝負よ。もちろん、アイスを賭けたね」
「わざわざ、すいません。そんな気はなかったんですけどね。奢って下さるんですね」
「違うも~ん。私が今日こそ勝つんだから」
「そう思うのは自由です」
冬眞は涼しい顔で言う。
と言うのも、今のところ50勝負中50敗と、全敗なの

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