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カメラを止めるな

Macには「iMovie」という動画編集アプリが、あらかじめ備わっている。
以前は有料だったものを、2017年4月からは無料で利用できるようになった。
編集の専門知識がなくても、簡単な操作でそれなりにしっかりとした動画を作ることができる。

僕の場合は若き師匠からの指導で、最初から「Final Cut Pro X」というプロのクリエーターが使うソフトを購入していた。たまに他のソフトも利用するが、これ一つあれば困ることはない。初期投資はかかるが、Macを買い換えても移行はスムーズで、一生モンと思えば高いとも言えない。
まったく知識ないところからYouTubeだけを先生に、なみの操作程度なら出来るようになった。

同じMacの簡易版かんいばんが「iMovie」だろうくらいな感じでいたら、けっこう使い勝手が違うのでとまどう。他人に教えるのに、自分が基本操作を把握していないんだから困ったもんである。

Wi-Fi環境が欲しいので、レッスン(と呼べるほどのものか知らんが)は近所のコメダ珈琲店で行った。僕はブレンド、21歳女子はホイップクリームの載ったアイスココアを頼む。
しまった。一緒のか、ホットココアにすればよかった。コーヒーなら家で飽きるほど飲んでるじゃないか。ホイップクリーム付ココアなんて、こういう場所でしか出会えないというのに。
いかんなぁ。慎重さを欠き、確認をおこたるこのクセ。

まず、SDカードに記録したカメラのデータを、Mac本体に移す必要がある。
MacBook Airにカードリーダーなどないから、今後はこれを購入してもらう。安いものなら100均でも売っているが、伝達速度がまったく違うため、最新のものを勧めた。

動画自体に容量があるため、すぐにパソコンの中がパンパンにふくれ上がってしまう。こちらは1万円近くと値が張るが、かなりの容量となる4TBテラバイトの外付けハードディスクを注文するよううながす。
激安の中華製でなく、信頼置けるブランド数社から選ぶように。せっかく自分が撮った大事な記録が消えてしまっては、元も子もなくなるからだ。

パソコンにデータを送ったら、iMovieを開き、今度はそこに使いたい動画や写真を取り込む。
その中からタイムラインと呼ばれる編集画面に、再生したい順に映像や写真を落とし込んでいく。
最初に音楽を選んでタイムライン上に貼り、そのイメージや曲のテンポに合わせ画面を構成していくのが僕流だ。

YouTubeに上げるわけじゃないから著作権を気にする必要はないが、フリーで使用できるライブラリの一つ、YouTube Studioのオーディオ ライブラリから選択してもらう。
[無料の音楽] タブのフィルタ や検索バーを使って、動画で使用するトラックが探せる。
トラックのタイトル、ジャンル、ムード、アーティスト名、帰属情報、時間(秒)でフィルタリングすると、作りたい動画のイメージにマッチするものが、けっこう手軽に見つかるのだ。

音楽を60秒のものにしたので、映像もそれに合うように繋いでいこう。基本動作を教えながら、アンビエントな音楽にピッタリの森の情景・川の流れ・苔むす倒木や岩など、ご本人が好きなように並べていく。
トランジションと呼ばれる、カットとカットの間を自然に繋ぐために用いられる効果(エフェクト)を試し、最後にタイトルを挿入すれば完成だ。

これを書き出し、流してみるといい感じに仕上がっている。どうやらご満悦の21歳女子。「カメラはどこがいいんですか?」なんて聞いてくる。今後も動画に挑戦したいと思ってくれれば、半日教えた甲斐がある。
撮るところから編集まで、曲がりなりにも形にしたわけだ。お疲れさま。

でも、カメラやレンズなんて沼にはまる前に、基本をもっとマスターしよう。今日はオートで撮影したけど、それだけじゃカメラの潜在能力を発揮できたことにならない。
お金かけるなら、まずは一生モノの動画編集ソフト「Final Cut Pro X」を導入してください。せっかくの映像素材を生かすも殺すも、編集のノウハウひとつにかかっているんだから。

明日からどんどん実践して、知識と経験を深めていってね。
たぶん僕なんて、すぐに追い越されることだろう。

イラスト hanami🛸AI魔術師の弟子

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