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読書感想文:「精神科医がすすめるこれからの生き方図鑑」(樺沢紫苑著、光文社)

本書を手にとると手触りがとてもよいことに気づく。
そう、書籍カバーが「よむフワ」と同じ紙質なのだ。とても癒される。
自分の一生のパートナーを「なでなで」しないでいられない(笑)。


「精神科医がすすめるこれからの生き方図鑑」(樺沢紫苑著、光文社)

衝撃

2023年2月下旬だろうか、偶然、樺沢先生の動画に出会い、それから多くの動画を視聴し、書籍を買い、出版講演会に出かけ、学んだことをノートなどにアウトプットするようになった。日々の樺沢先生の教えのおかげで、悩む時間が減り、はるかに生きやすくなったことを実感している。
しかし、本書の「はじめに」の最初の4つの問い:

あなたは今、幸せな人生を送っていますか?
自分らしく生きていますか?
毎日が楽しいですか?
いつも笑顔でいられますか?

p.2「はじめに」より 

すべてに「はい!」と答えることはできなかった。
たくさん学んだはずなのに、「まいたの」も教わっているのに。。。

読み進めていくと最後に、樺沢先生は、一歩踏み出せることばを用意してくださっていた:

人生に「遅すぎる」ということはありません。
今、この地点から、人生をリスタートすることはできます。

p.4「はじめに」より

なんと、ありがたいメッセ―ジだろうか(涙)。

ふと7,8歳の頃にした母との会話が思い出された。
毎晩遅くまで内職をしている母に尋ねた。

自分:「いつかきっと、親友と呼べる友だちに出会えるよね?」
母:「そんなのいるわけないじゃない!」

即答だった。えーーーーっ!子供ながらに「そこは、嘘でも『きっと会えるよ!』と答えるところでしょ!」と心の中で突っ込みを入れていた(笑)。

だから樺沢先生の「人生に遅すぎるということはない」ということばは、本当にありがたかった。「こんな自分でも、今からでも大丈夫かも?!」
そう思わせてくれる温かい応援のことばがうれしかった。

十分な睡眠が基本

さて、樺沢先生といえば、「睡眠・運動・朝散歩」!
本書にも、もちろん睡眠の大切さについて、いたるところに記載がある。
たとえば、

睡眠は7時間以上必要です。6時間以下の睡眠を2週間以上続けると、集中力や脳の作業効率は、「徹夜明け」と同程度にまで下がるといいます(米ペンシルベニア大学の研究)。これは、ビール大びん一本(633ml)程度飲んだ「ほろ酔い」時と同じくらいの作業効率です。

p.75 「11 これからは、「タイパ」より「脳パ」を重視する」の 「視点④:寝る間を惜しんで仕事をするのは、よって仕事をするのと同じ」より

スペイン・マドリード大学の研究によると、平均睡眠時間が7時間の人と比べて、6時間以下の人は認知症リスクが36%高いとい結果がでました。

p.288 「42 これからは、睡眠と運動でアルツハイマーを予防する」の中の「予防法①:7時間睡眠」より

などである。

ためしに仕事のできる人に睡眠時間を聞いてみた。みんな口をそろえて「8時間」と回答した!そういえば、偉大な師匠も、就寝は夜9時、朝5時から仕事を開始されていた。すなわち、仕事のできる人たちは睡眠時間を十分にとっていたのである。

自分は若い頃、寝る間を惜しんで自分の研究をしていた。仕事終了後、まず食料を入手し、大量の食べ物を胃につめこむ(いわゆる”どか食い”)。それから黙々と真夜中まで研究に没頭。帰宅してすぐ眠れるわけではないので、必然的に睡眠時間は、4, 5時間となっていた。そんな生活を何十年も続けていた。そのうちに、自分では考えられないようなミス(計算ミス、講演者名のミスなど)が出始めた。師匠からは「いい加減なやつ!」とあきれられ、周囲は「いつものことじゃん!」と言われた。自分だけが「自分は間違える人間ではなかったはず。。。何かがおかしい。。。」と違和感を感じていた。

その長年の謎が、樺沢先生のおかげでとうとう解明された!
間違いが増えたのも、どか食いしていたのも、原因は脳疲労だったのだ。
タイムマシーンがあるならば、若い頃の自分に伝えたい!
まずは7時間睡眠を確保せよ!翌日起きて『3倍速』で仕事をすればいいんだよ!」と。

本書には、樺沢先生の本の総集編ということで、仕事の効率アップのためのノウハウ47個やコラムなどが紹介されているが、何をするにしても、まずは「睡眠時間7時間」が基本だと思う。

睡眠不足では、人に感謝の気持ちを持つことやメンタルを正常に保つことは難しいし、「全部戦略」も「プランB」も考えることもできない。「片付け」どころか、自分自身のケアさえ難しいと思う。

だから、声を大にしていいたい:
まずは睡眠時間7時間を確保しようね!
「睡眠7時間とって、一生懸命仕事をして、終業後はまいたの♬」
と。

・・・と知ったようなことを言っているが、今、自分の睡眠時間は平均5時間である。寝る前夢中になると「あと少しだけ」と作業を止めることができなくなってしまう。あげくのはてに寝る前に動画まで見てしまう。

幸い本書には、それを実現させる方法も紹介されている!(感謝)

10. これからは、「行動できる人」になる
方法①:目標を低く設定する
方法②:行動を細分化する
方法③:ハードルを下げ、最初の一歩を踏み出す

p.68-71 「10 これからは、「行動できる人」になる」より

早速、7時間睡眠を実現させるための方法を考えてみた:

方法①:目標を低く設定
睡眠時間をまずは6時間にする。

方法②:行動を細分化する
帰宅後の行動をリスト化する:
・食事の用意
・入浴
・寝る前のタスク(無理はしない)
・明日の準備

方法③:ハードルを下げ、最初の一歩を踏み出す
まずは、スマホを寝る前に見ない。

もしうまくいかなかったとしても、再度行動を細分化し直せばいい。成功するまで、フィードバックとアウトプットを繰り返せばいいのである。ゲームを攻略する感覚で、ワクワクしながら取り組んでいこうと思う。

未来の自分

未来の自分に、「7時間睡眠習慣を身に着け、本書のノウハウを駆使し、充実した生活を送り、最初の4つの質問すべてに『はい』と自信をもって答えられるようになっていること」を期待する。
そんな未来の自分のそばには、あらゆる心の悩みに答えてくれる樺沢AIロボット」くんがいるかもしれない。(はあと)

本書を勧めたい人

本書は、樺沢先生の過去の書籍の総集編となっています。
とてもわかりやすく、図も掲載されているので、パラパラ見るだけでも楽しくなります。特に、「今ある現状を何とかしたいと思っている人」におすすめします。


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