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万年筆を探して・・・

大学時代
万年筆を1本持っていた
大学の講義では使うことはなかったが
落ち着いて文章を書きたいときや
手紙を書く時などに使用していた

インクの濃淡
線の強弱
音楽を奏でているように
文字が流れる
とてもゆったりとした気分で文章を書くことができた


そんな万年筆がなくなった

大学から帰宅して
紛失したことに気がつき
何日か探したが
見つかることはなった

特別高いものではなかったが
何気に入った文具店で手にしたときに
手になじみ
一発で心を奪われたものだった


失くしてから
万年筆はまだ持っていない

時々文具店で
万年筆を手にするが
これというものがない

最近では
手ごろな値段の万年筆が出ているが
それは違う

ショーケースに厳重に収納されている
高級な万年筆
それは・・・ちょっと気が引ける


私の手になじみ
これだ!という万年筆が見つからない
軽すぎてもダメ
重すぎてもダメ
ペン先の太さは少し細めがいい
そして
キャップをしめた時の
カチっという高めの音がいい


児童小説を書きたいと思い
普段使っているペンで書いてみたが
どこかで
あの万年筆を思い出していた

これまで
思い出すこともなくなっていたのに
今回
長い文章を書く
頭に描いたストーリーを形にするという作業の中で
万年筆で書きたいなぁという願望がわいてきた

児童小説は
少しずつ書き進めたいと思うが
同時に
万年筆も探してみようと思う

だが最近
近場の文具屋や書店が立て続けに閉店している

世の中がデジタル化し
本離れが原因かと思うが
本好き、文具好きには
一つのオアシスがなくなったのと同じ

そんな中で
気に入る万年筆は見つかるだろうか

文具屋や書店に行くのが
ますます楽しみになったのは事実

そして
気に入った万年筆で
児童小説をかけると思うとワクワクするのも事実

そんな日が
近いうちに来るといいなと思い
今日も
ペンを走らせる

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