杉山浩司

人学塾 智和輪

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    人規十七則 徳を尊ぶ・道を得る・己を修める・心を正す・意を誠にする・知を致す・物を格める・家を斉える・善を行う・仁を成す・天に仕える・私を除く・義を楽しむ・恥を知る・命を立つる・礼を尽くす・人を治める

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人学塾「智和輪」

2023年8月23日、人学塾「智和輪」を開塾致しました。学は人たる所以を学ぶなり(吉田松陰先生)。

杉山浩司
9か月前
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京都シルバーガイドクラブ「智和輪」テキスト

弘法大師のおくりなで知られる空海は、平安時代初期に活躍した僧である。空海は唐で広まっていた新しい仏教を学ぶために、最澄とともに唐へ渡って修行し、帰国後に真言宗を…

杉山浩司
2時間前
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人学塾「智和輪」テキスト

「HSP」とは、「感受性が極めて強い、繊細な人」のことを指す。HSPの人は、他人の感情を敏感に察したり周囲の環境が気になったりするなど、細かいことが気になるため、生活…

杉山浩司
2時間前
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人学塾「智和輪」テキスト

「革命」と「クーデター」はその性格が大きく異なる。両者の最大の違いは、社会・政治のシステムが変わるかどうかにある。革命は、主義主張に基づいた理想的な社会を描き、…

杉山浩司
15時間前
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京都シルバーガイドクラブ「智和輪」テキスト

嵯峨天皇(786年~842年。第52代天皇。桓武天皇の第2皇子)即位の翌年の810年、前帝の平城天皇が寵妃・藤原薬子やその兄・藤原仲成とともに企てた謀叛(薬子の乱)を平定し…

杉山浩司
20時間前
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人学塾「智和輪」テキスト

「無垢」は、一般的には、まじり気や濁りがなく清浄であること、の意であるが、もとは一切の煩悩から離れた識(意識)を言う仏教語である。煩悩とは、仏教において貪欲(と…

杉山浩司
1日前
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人学塾「智和輪」テキスト

「美学」とは何を学ぶ学問か。人は価値のあるものとして、真実であること、善良であること、美しくきれいであることの三つを好み、尊敬し、愛する。真実について学ぶのが、…

杉山浩司
1日前
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人学塾「智和輪」テキスト

釈迦は「殺生」をしてはならないことについて、3通り教えた。1つ目は 自殺、2つ目は他殺、3つ目は随喜同業。自殺とは、首を吊って死ぬような、自ら命を絶つことではな…

杉山浩司
2日前
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人学塾「智和輪」テキスト

「偏屈」な人に共通する特徴。(1)人の好意を素直に受け取れない。(2)嫌味が多い。(3)人の話を聞かない。(4)見下すような態度を取る。(5)協調性が無い。「偏屈」…

杉山浩司
2日前
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京都シルバーガイドクラブ「智和輪」テキスト

後嵯峨天皇は4歳の息子を後深草天皇として即位させ、譲位してしまう。さらに後深草天皇を譲位させ、弟・亀山天皇を即位。後深草天皇に子がいるにもかかわらず、その後継に…

杉山浩司
2日前
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人学塾「智和輪」

「日本的経営」とは、1970~80年代に経済成長を続けた日本の大企業の、際立った競争力の源泉とされる日本独自の経営システム。ジェームズ・C.アベグレンは『日本の経営』…

杉山浩司
3日前
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京都シルバーガイドクラブ「智和輪」テキスト

大河内傳次郎は、大正・昭和期の俳優。戦前から活躍した時代劇スターである。特に、当たり役の「丹下左膳」の名せりふ、「シェーハタンゲ、ナハシャゼン(姓は丹下、名は左…

杉山浩司
3日前
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人学塾「智和輪」

「得意淡然 失意泰然」ものごとがうまくいって得意な時ほど、その喜びに溺れて有頂天にならず、むしろ淡々と事に当たり(淡然)、反対に落ち込んだ時には焦らず落ち着いて…

杉山浩司
4日前
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京都シルバーガイドクラブ「智和輪」テキスト

法然は、現代の日本でも多くの信者がいる浄土宗の開祖である。念仏を唱えることで救われるという「専修念仏」の教えを説き、民衆に広く支持された。学識も高く、庶民だけで…

杉山浩司
4日前
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人学塾「智和輪」

産業革命後の欧米と比較して、日本の国力や技術力が劣っていることに不安を抱いた明治政府が、日露戦争後の社会的混乱を収め、国家発展に必要な国民の道徳基準を示すために…

杉山浩司
4日前
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人学塾「智和輪」

「リンゲルマン効果」とは、マクシミリアン・リンゲルマンによって提唱された理論であり、集団で共同作業を行う際に起きる、社会的手抜きのことを指す。具体的には、1人で…

杉山浩司
5日前
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人学塾「智和輪」

2023年8月23日、人学塾「智和輪」を開塾致しました。学は人たる所以を学ぶなり(吉田松陰先生)。

京都シルバーガイドクラブ「智和輪」テキスト

弘法大師のおくりなで知られる空海は、平安時代初期に活躍した僧である。空海は唐で広まっていた新しい仏教を学ぶために、最澄とともに唐へ渡って修行し、帰国後に真言宗を興した。空海ゆかりの霊場は、四国八十八ヵ所をはじめ全国に存在し、現在も多くの人が巡礼している。仏教以外にも、様々な分野で才能を発揮した空海は、社会事業でも後世につながる数々の実績を残し、また書道の名人としても著名である。

人学塾「智和輪」テキスト

「HSP」とは、「感受性が極めて強い、繊細な人」のことを指す。HSPの人は、他人の感情を敏感に察したり周囲の環境が気になったりするなど、細かいことが気になるため、生活をする上で精神的なストレスを抱えやすくなってしまう。また、人混みや騒音、眩しい光が苦手な傾向がある。デメリットばかりに思われるかもしれないが、HSPの人は、人の気持ちを汲んで行動をしたり、日常の中で多くの感動を発見したりすることができ

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人学塾「智和輪」テキスト

「革命」と「クーデター」はその性格が大きく異なる。両者の最大の違いは、社会・政治のシステムが変わるかどうかにある。革命は、主義主張に基づいた理想的な社会を描き、それを実現するために立ち上がった人々が大義名分を持って社会に変革をもたらすことである。例としてフランス革命、ロシア革命などが挙げられる。一方クーデターとは、暴力的な手段を用いて非合法的に既存の権力を奪い、大きな政治的変動をもたらす可能性のあ

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京都シルバーガイドクラブ「智和輪」テキスト

嵯峨天皇(786年~842年。第52代天皇。桓武天皇の第2皇子)即位の翌年の810年、前帝の平城天皇が寵妃・藤原薬子やその兄・藤原仲成とともに企てた謀叛(薬子の乱)を平定し、律令政治の改革を行った。空海が唐から密教を持ち帰ってから、嵯峨天皇は、伝教大師最澄よりも空海を重んじるようになり、真言宗が次第に重用されるようになった。

人学塾「智和輪」テキスト

「無垢」は、一般的には、まじり気や濁りがなく清浄であること、の意であるが、もとは一切の煩悩から離れた識(意識)を言う仏教語である。煩悩とは、仏教において貪欲(とんよく)・瞋恚(しんに)・愚痴(ぐち)、すなわち貪りの心・怒りの心・ものの道理を理解しない愚かな心を始めとする種々の妄念を言うが、生身の人間がこれらの煩悩から完全に解き放たれることは難しい。必然的に、無垢あるいは無垢識は仏の境地を表現する言

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「美学」とは何を学ぶ学問か。人は価値のあるものとして、真実であること、善良であること、美しくきれいであることの三つを好み、尊敬し、愛する。真実について学ぶのが、哲学、論理学であり、善良であることについて学ぶのが倫理学であり、美しいこととは何であるか、芸術とは何であるかを考え、たずねていくことが美学である。

人学塾「智和輪」テキスト

釈迦は「殺生」をしてはならないことについて、3通り教えた。1つ目は 自殺、2つ目は他殺、3つ目は随喜同業。自殺とは、首を吊って死ぬような、自ら命を絶つことではなくて、自分が直接生き物を殺すことである。他殺とは、自分は直接殺さなくても、他人に命じて殺させる殺生を他殺という。随喜同業とは、他人が殺生しているのを見て楽しむ心があれば同じ殺生罪になる。台所にゴキブリが出ると、奥さんが、「殺して」と言って、

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「偏屈」な人に共通する特徴。(1)人の好意を素直に受け取れない。(2)嫌味が多い。(3)人の話を聞かない。(4)見下すような態度を取る。(5)協調性が無い。「偏屈」になってしまう原因・心理。(1)自信が無いのを隠している。(2)優越感を抱きたい。(3)周りを信用していない。(4)本音を知られたくない。(5)構ってほしい。

京都シルバーガイドクラブ「智和輪」テキスト

後嵯峨天皇は4歳の息子を後深草天皇として即位させ、譲位してしまう。さらに後深草天皇を譲位させ、弟・亀山天皇を即位。後深草天皇に子がいるにもかかわらず、その後継に亀山天皇の2歳の子を即位させたため、後深草天皇は不満を抱えることとなった。後嵯峨上皇は、利発だった亀山を好み、亀山の系統を直系としたのである。ところが、御嵯峨上皇が後継者を決定せず幕府に一任して崩御したことから天皇の家系がふたつに分裂。後深

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「日本的経営」とは、1970~80年代に経済成長を続けた日本の大企業の、際立った競争力の源泉とされる日本独自の経営システム。ジェームズ・C.アベグレンは『日本の経営』の中で日本企業の特徴として企業別組合、終身雇用、年功制を指摘し、この3つは、日本的経営の「三種の神器」と呼ばれるようになった。日本的経営の根幹となっているのは、長期雇用を前提とした年功的人事システムだといえる。これは、シェア・規模拡大

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京都シルバーガイドクラブ「智和輪」テキスト

大河内傳次郎は、大正・昭和期の俳優。戦前から活躍した時代劇スターである。特に、当たり役の「丹下左膳」の名せりふ、「シェーハタンゲ、ナハシャゼン(姓は丹下、名は左膳)」は多くの芸人に物まねされるなどあまりにも有名。伊藤大輔監督に見出され、『長恨』、『忠次旅日記』に相次いで主演する。その風格は他の追随を許さず、トップスターに登りつめる。その後も山中貞雄やマキノ雅弘らと組み、次々とヒットを飛ばす。往時は

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人学塾「智和輪」

「得意淡然 失意泰然」ものごとがうまくいって得意な時ほど、その喜びに溺れて有頂天にならず、むしろ淡々と事に当たり(淡然)、反対に落ち込んだ時には焦らず落ち着いて(泰然)、苦しみに沈み込まない。人は生と死、幸と不幸、勝ちと負け、平等と差別など、相反するものをあれかこれかと分けて考える。しかし一日生きると言うことは一日死に近づくということでもあり、生も死もいのちの姿の裏表である。あるいは何かを得るため

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京都シルバーガイドクラブ「智和輪」テキスト

法然は、現代の日本でも多くの信者がいる浄土宗の開祖である。念仏を唱えることで救われるという「専修念仏」の教えを説き、民衆に広く支持された。学識も高く、庶民だけでなく貴族や武士、天皇までもが法然に心酔した。しかしその人生は生易しいものではなく、苦難の連続であった。幼い頃に父を殺害されるが、当時の世の中では異例とも言える仇討ちを戒める遺言を受け取った。この遺言と、父が死の間際に唱えた念仏が法然の人生を

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産業革命後の欧米と比較して、日本の国力や技術力が劣っていることに不安を抱いた明治政府が、日露戦争後の社会的混乱を収め、国家発展に必要な国民の道徳基準を示すために配布したのが『戊辰詔書』。ここに記されたのが「国民は忠実に仕事に励み、勤勉に倹約をして生計を立て、自ら質実を重んじ自らを励み勉め続けなければならない」という一文である。明治天皇が国民に対しての期待を述べたこの詔書から、「質実剛健」という熟語

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「リンゲルマン効果」とは、マクシミリアン・リンゲルマンによって提唱された理論であり、集団で共同作業を行う際に起きる、社会的手抜きのことを指す。具体的には、1人で作業をする場合と比べて、共同で作業を行う人数が増えると、1人あたりの生産性が低下してしまうという内容である。リンゲルマン効果は、肉体的なパフォーマンスだけでなく、認知的パフォーマンスにおいても起こるものとされている。たとえば、大人数が出席す

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