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豪州備忘録24日目

今日オーストラリアに来て初めて寝坊をした。いつもはルームメイトのSさんが先にそそくさと起きては部屋の電気をつけるのでそれで目覚めるのだが、今日はSさんの様子がおかしい。私が先に目が覚めてSさんを起こそうとすると「体調悪いから休むわ」とのこと。仕方ないので今朝は私だけがチャーリーに来るまで学校まで送迎してもらうことになった。最近はSさんと私と長男チャーリー少年の3人で登校することが多いが、その面子でも特に会話が弾むということはない。出発して適当な会話をした後は終始無言である。それが私とチャーリー少年の二人だけなのだからもっと会話が弾まない。出発して適当な会話をするが、頑張って会話を続けようと思っても続けられない。なんといっても私とチャーリーとの間には共通点が少なすぎるのである。こちらが元卓球部、現落研という根っからのインドア派であるのに対し、彼はゴリゴリのスポーツマンで高校生にしてバイトを頑張って車を買ってそれで通学するという強靭さである。そもそも同じステージに立って会話をするということがすごく難しい。それにお互い口数が多くないので会話をしていてもただの情報交換に終始することが多い。英語って感情的な表現多いけどそれらを適切に使いこなすのって難しい。どうしてもfunnyな聞こえ方をすることが多いみたいだ。

学校について教室に行った。昨日も出席している人は少なかったが、今日はそれにも増して生徒が少なかった。理由はわからないけど最終週なのにみんな大丈夫なのだろうか。修了証書みたいなのの発行が今後に影響しないならいいんだけど。大学はいたって普通の授業で変わり映えしなかった。もうすっかりクラスの雰囲気にも慣れてきてそれは良いのだが、いかんせん内容がそこまで難しくないので退屈さはある。

授業が終わるとSさんもいないので一人でブリスベンのアートギャラリーに行った。前にもアートギャラリーに行ったことがあると書いたような気がするが、前回はモダンアートで今回は昔の作品もある一般的な美術館だ。オーストラリアのほとんど全ての公共施設がそうであるように美術館は無料で、内容もなかなか面白かった。驚きだったのは歌川広重の作品があったことだ。それも歴史の教科書で見るような明治期の作品である。他にもアボリジニの芸術作品もあったりで楽しめた。最近はもっぱら美術館に行くことが増えている。朝6時に目覚めて美術館に通い、風俗にも行かない(行けない《イけない》)とは私も落ちたものだ。

夜ごはんにタコスの亜種みたなやつをソニアおばさんが作ってくれたのだが、これがめぽっうおいしかった。名前は聞いたが忘れてしまった。どうして日本にメキシコ料理屋が少ないのだろうか。安くて手ごろなのがあれば通うのに。


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