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あるASD母親と娘の話 

ASDの母親ってどんな感じ?

私の母は昭和4年生まれです。

母が81歳、私が51歳の時に同居を始めて3~4年経った頃、母がASDであることに気付きました。

詳細はこちらの記事です。

今回は私が幼かった頃のことを書きますが、その前にある本の内容を紹介します。

ASDの母親の子どもの調査はない

ASDを母親に持つ子どもがどんな育ち方をするのかなどの調査は海外でも行われていないようです。

この本には海外のASDの母親がどのように子育てをしてきたのか、いくつかの事例が上がっています。
どの例も私の母親とは違うと感じました。

地域の文化や習慣が違いますし、ASDの特徴を持つと言っても人それぞれだからなのでしょう。

少しだけASDの母親のことを子どもがどう感じていたのか

が書かれていました。

・化粧をしない。足にムダ毛が生えている。寝室のスリッパを履いてペンを口にくわえたまま人前に出てしまうなど、超恥ずかしい習性のある母親。
・社会的スキルの見本にならない母親(子どもの方が親のレベルを超えている)
・処理が遅く予測できない要求をする迷惑な母親
・自分がうまくやっていくために必要だからと言って、家族以外の人がほぼいない非社交的な環境を子どもに与える母親
・子どもに年齢以上の大人びた役割を担うことを要求する母親

自閉症スペクトラム症の女の子が出会う世界

恥ずかしい 
社会的スキルが子どもの方が上
予測できない要求、非社交的な環境
子どもに年齢以上の大人びた役割を要求
 

思い当たることがいろいろあります。

老母と再び同居を始めた頃に一緒に買い物にいくと、「恥ずかしい」と感じたことがあります。
この感覚を子どもの頃に感じたことがあった・・と思い出しました。

自分が思いやりのない見栄っ張りな人間なのかと思いました。
試しに自分の娘に聞いてみたことがあります。

「一緒に買い物に行って、母のことを恥ずかしいと思うことある?」と
「ない」と即答が娘から反ってきました。

母と私 私と娘 の関係性は違うようです。

この時はまだ母がASDとは気づいておらず、いったいこの感覚はなんなのか、わかりませんでした。

もしかすると服装や行動のASD特有のこだわりを恥ずかしいと感じていたのかもしれません。

昭和一桁生まれという時代背景もあり、それぞれの個性も環境も違いますから、もしかすると、一般的な例として参考にはならない部分もあるかもしれません。
こんな母娘の例もあると思って頂ければ幸いです。

それでは幼い頃からの私の育ちを辿ってみます。

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自分の実体験をもとに書いています。 悩むことも迷うことも多かった、楽しんできたことも多いにあった 山あり、谷あり、がけっぷちあり、お花畑あり、 人生半分以上過ぎたけど、好奇心はそのままに 何でも楽しむ気ありありです。よろしく!!