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noteをはじめてみて

退職をしても、半年間休職していた私の日常は何も変わらなかった。

しかし心の中では『このままではいけないのではないか』という気持ちは常にあり、退職しても尚、葛藤をしている自分が居た。

そのせいなのか1ヶ月程してから、いよいよ眠れなくなってきた。
体調を崩してから寝付きは悪かったのだが、その時間がどんどん長くなり、ひどい時は朝方4時頃まで眠れない日が出てきた。

精神科の主治医に相談すると、漢方の軽い安定剤を試してみることを勧められた。
しばらく飲み続け、寝付けない時間は若干減ったような気はした。

そしてさらに1ヶ月程したある日、些細な事ではあったのだが、母の言動にイライラが爆発してしまった。
これは自分でも驚いたのだが、その怒りの感情を自分で抑える事が出来ず、母に対しつい大声を出し、机をバンバンと叩いてしまったのだ。

90歳になる高齢の母が泣いているのを見ながら、悪いことをしたという気持ちと、私は悪くないという相反する気持ちが重なり、自分がとった態度を反省することが、その時は出来なかった。

たまたまその日、家に来る予定だった末娘が母に寄り添ってくれたのだが、その時のその感情は、『あぁ自分はやはり病んでいるんだな』と改めて思い知らされた出来事でもあったのだ。

それと同時に、私の奥底に根付いている過去から続く母に対する複雑な思いが、いつまで経っても上書きされない苛立ちみたいなものを、はっきりとその時認識したのだった。

娘から『お母さんとおばあちゃんの過去を私は知らない。それがつらい』とメールで言われた。
そう言われてみれば、子供達3人ともにそんな話しはじっくりした事がなかった。
この病気のためにも一度自分の過去を振り返り、記録し、子供達に伝えたいと思ったのだ。

そしてその2日後、〝note〟の存在を知り、さっそく書くことを開始した。
昨年のクリスマスイブの日だった。

生まれたところから書き始め、それは驚くほどスラスラと、次々と言葉が浮かんできた。

よく分からないまま、とりあえず投稿する。
自分の文章、それも自分の生い立ちが記事となり、とても不思議な気持ちになったが、同時になんとも言えない喜びがあった。

此処の良さは、誰からも意見されたり否定されたりしないことだと思った。
自分の思ったことを自由に書ける。人物の特定もされない。だから私は赤裸々に自分の過去を綴ることが出来たのだ。

こんな事もあった、あんな事もあったなと、懐かしく思い出しながら、時にはつらく、その時代に戻ったような感覚になりながらひたすら綴った。

私は忘れてしまうことがイヤなタイプなのだろう。
割とスマホのメモ帳やスケジュール帳に何かある毎(特に嫌な思いをした時)に色々と詳しく記録していたので、それも参考になったのは事実である。

〝note〟を利用し始めて驚いたのは、以前より眠りに着くのが早くなった事だった。

安定剤も毎日は飲まなくて済むまで改善した。

たまに変な夢を見ることもあったが、たぶん昔の思い出が夢の中で混ざってしまったのかも知れない。

変な夢以外で言うと〝note〟を利用してからの気付きは良い事ばかりのように思う。

1. 世の中には色んな方がいらっしゃるという事を知れる。
2. 書くことによって心が整理される。
3. 書くことによって昔を懐かしめる。
4. 書きながら忘れていた過去を発見できる。
5. 何かに没頭している自分が好きでいられる。


しかしそんな中、またイライラしている自分に気付いた日があった。

その日は乳癌の定期検査の日で、病院に居た時の話しだ。
検査室前で待っていると、私よりずいぶん後から来た方が先に呼ばれ部屋に入っていった。
病院に勤めていたので、検査内容によって順番が変わることはよくある事と分かっているはずなのに、気付くと貧乏ゆすりをしながらとてもイライラしている自分が居たのだ。

その他にも、受付の方の対応される言葉遣いか気になってイライラした。
人それぞれ個性はあるから、そんな些細なことを気にしていたらキリがないと分かっているはずなのに、その時はもうちょっと良い言い方があるのでは?と思わず口にしてしまいそうになるくらい、イラッとしてしまったのだ。

1ヶ月前の母を泣かせてしまった事もショックだった。
私は〝適応障害〟が進んでしまってるのではと心配になり、精神科の主治医にその事を話した。

先生はこう話した。

「決して進んでいる訳ではないですよ。
病院で待たされてイライラするのは普通のことです。
もしまた自分でイライラするなと思った時に、また別の漢方があるので、それを一度試してみるのも良いかも知れないですね」

昔からよくある赤ん坊の〝夜泣き〟や〝疳の虫〟に効くという漢方薬を処方して下さった。

それをもらった事が御守り代わりになったのか、それからはとりあえず一度もイライラする事もなく服用せずに済んでいる。

しかしいつまたあんな風に自分をコントロール出来ない日が来るかと思うと…。
やはり不安で仕方がない。

日によって…というより〝分〟刻みで私の心のコンディションは変わっているような気がする。

今までずっと働くことを軸に生きてきた自分が、今は何を軸に動けば良いのか分からず、戸惑い、焦り、時には『これでいいんだ』『ゆっくりでいい』と優しく囁き、時には『そろそろ動き出さないと』『まだ動かないのか』と厳しく呟くのだ。


今回のこの投稿で、ようやく現在の私の状況に追いついた形となり、自伝の最終回となる。

しかし、自分を振り返り落ち着かせるために、私はこの〝note〟を続けていく。

今後は、今の自分が感じたことや、体のこと、心境の変化など、自由に思いのまま綴っていきたいと思う。

そしてまた何かを見つけられるよう、少しでも前に進めるよう、ゆっくりと生きていくことを考えよう。





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