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【恋愛短編小説】Tinder出会った相手は...

彼女とはTinderで出会った。
Tinderなんてほとんどマッチしないし、唯一と言っていいLINEを交換した相手だった。

すぐに僕達な仲良くなり、1回目のデートに行った。水族館だった。
それはもうお互いに楽しくて、手を繋ぎながら色々な話をしながら水槽を巡った。
そしてその日は早めにお別れをした。

彼女とはその後LINEを続けていた。ちょうど2回目の会う予定が決まった時ぐらいだったと思う。

僕の仕事が忙しくなり、あまりLINEを返せずにいた。もしていつの間にか、LINEはおはようとおやすみしか交わさないようになった。

忙しさを言い訳にそのLINEをそのままにしていた時だった。1通のLINEが彼女からくる。『私達もうLINEしてる意味なくない?』
僕は返信に困らなかった。『そうだね。』
彼女から続けてLINEがくる。『今度会うのやめよっか?』
これには僕も返信に困った。色々考えてこう返した。『もう一回だけ会いたい』
『わかった』彼女からそう返信がきた。

そして2回目のデートの日、彼女とはお家でピザを食べながら、海外ドラマを見る約束をしていた。彼女はとても楽しそうだった。

僕がLINEをちゃんと送っていなかったから、関係がギクシャクになったんだよな。申し訳ないなと思い、僕は彼女を最大限にもてなした。

だが、彼女は海外ドラマ見る傍ら、Tinderでいろんなところにメッセージを返していた。それをみた時僕の中で何かが切れた。

そして18時ごろになると『もうそろそろ遅いから帰る?』そう僕は平然を装い言った。『そうだね』彼女はそう言うと立ち上がった。もう水族館の頃のような楽しい気持ちは僕にはなかった。

そして彼女を駅まで送ると、『気をつけて返ってね』そうLINEを送った。それから返信は返していない。

僕は思い出した。Tinderは女の人が多くマッチすること、この人は僕以外とも連絡をとっていても当たり前のこと。

そんなの当たり前のことだけど、なんだか虚しくて、1人で海外ドラマの続きを見た。

僕はもう無課金の出会い系アプリは使わない。

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