生徒がついつい話したくなる先生になろう!(はじめに)
ピアノは根気の要る習い事なのに、子どものメンタルが不安定
さて、ピアノ演奏指導は、ご存じのように、演奏技術のほかに、譜読みの仕方、ソルフェージュなど、一つ一つの小さな技術を教えていきます。生徒はこれらを少しずつ、継続していくことで学んでいきます。
しかし、成長期の子どもを指導するには、子どもの感情面が不安定なこともあり、何も問題なく教え続けることが、年々難しくなっていると感じています。
最近では、習い事の多いお子さんや、心身ともに疲れている保護者が増えていて、精神的に余裕のない状態が常にあり、指導以前の悩みに留まっている先生もおられるのではないでしょうか。
言ったつもりだけど聞いていない
反応がうすい
コミュニケーションが取りづらい
そして生徒さんが、習って数年でやめてしまう。
ほんとうにがっかりすることばかりです。
そんな中私は、一人の繊細なお子さんとの出会いがありました。
生徒さんがレッスン中に私の指示で、激高してしまったり、泣いてしまったりしたことが幾度とありました。
普通のレッスンができない現実に、私は大きなショックを受けました。
反抗的な生徒だと見誤っていた出来事
私の指示を無視したような態度をとる生徒に困っていました。初めから少し繊細な所がありました。その子はレッスンで注意した所を直したり、改善するところにかなり時間がかかります。私の問いかけに、黙ってしまうことが何度もありました。
私はこの生徒が、私に反抗しているのだと思い込んでいました。ですから、
はじめは「そんな態度はだめだよ」と諭していました。しかし一向に良くならないのです。この生徒は、レッスンの前後はよく話すのですが、実技となると黙ってしまいます。そして、急に早く弾いてみたり、弱い音でだらだらと鍵盤の上で弾いてみたり・・・
それらの行動が私を苛つかせていました。
私はとてもたまらなくなり、保護者に相談しました。
保護者の方からは「それは反抗しているのではなく、考えている。」と言われました。ところがとても信じられなかったのです。だんだん生徒との関係が悪くなり、レッスンが終わると挨拶もせずにレッスン室を出ていく生徒を見て、私は
こんな楽しくないレッスンをしていて、何か意味があるのだろうか?
私がもっと工夫できることがあるんじゃないか?
と思い始めました。
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