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折り目正しい人

師匠の柔らかい唇に翻弄されながら
自分の着けている下着に思いを馳せた

デートなのか、師匠のきまぐれなのか
曖昧なままこの日を迎えたから
可でも不可でもない、ごくシンプルなものを選んだ

あー、やはりこう言う展開になるなら
ちゃんと新品を用意しておけばよかった

師匠の唇が私から離れた

師匠が私をじっと見つめて
「◯◯さん、ずっと前から好きでした。
交際してもらえますか?」と言った

あー、やっぱり師匠はこういう所
曖昧にしないんだな

そういう育ちが良さそうな
折り目正しいところ
好きだなぁーと、私は思った

私が頷くのを確認して
師匠は、私のシャツのボタンを
ゆっくりと外していった

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