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派手に転んだら妹との接し方がわからなくなったって話

こんにちは、こんばんは、初めまして。真白です。

今日は私の今後の態度を大きく変化させることになった出来事の話をしていきたいと思います。

先日私は8歳下の妹と出かけました。電車に乗って二駅ほど、ちょっと遠出のお出かけ。ここ最近妹とは何回か一緒に電車に乗る機会がありました。基本的に時間ギリギリで動いているので切符は私がパパっと買ってしまうことが多いのですが、たまに買い方を教えてみたり、操作を少しやらせたりしていました。

この前出かけた時はたまたま電車が行ってしまったばっかで次の電車まで20分あったので妹に自分の切符買っておいで、って言って100円玉を1枚渡したんです。小学生なのでね、半額で済むんです。

100円玉を握りしめて券売機の前まで行く妹。切符ってボタンを押して、左のこどもボタンを押してこども料金にします。偉い。ちゃんと今まで見せたり、やり方を教えたりした甲斐がありました。ほおほお順調だな、よかった。と安心したものです。ここまで来たら最寄りの駅までの代金を運賃表で確かめてボタンを押すだけです。

ですが、ここで事件は起こりました。
なんと妹は自分の家の最寄駅がどこなのか知らなかったのです。普段電車は乗らないと言っても最近は割と頻繁に乗っているのに関わらず。私は正直、うんざりしました。普段何を考えて電車に乗っているんだ、と。失望です完全に。

当然、最寄駅がわからない妹は「運賃表を見て調べるんだよ」と言っても券売機の画面を見つめたままじっとしたまま動きません。そして時間切れになり、券売機は最初の画面に戻ってしまいました。私はあまりにも予想しなかった展開に唖然としました。もう、やってられません。

その後もずっと妹は券売機の前で、黙ったまま立ち尽くしています。一言聞く、という行為さえ出来れば私だって教えてあげます。でも彼女にはそんな考えすらないのです。私は呆れて、妹に一言告げました。「今日、行きに何駅分電車に乗ったのか考えて、そこから考えてごらん」と。運賃表の他に路線図型の運賃表も上にあることを教えてそう言いました。

それでもなお、妹は黙ったまま硬直しています。何駅かわからないなら私に聞けばいいのに。なんで黙ったままこっちが手を差し伸べるのを待とうとしているんだ。私はこういう受動的な行動は嫌いです。そして優しくない私はこう告げました。「買えたら来て、あっちの店にいるから」

そう告げて向かいのお店に入り、商品を見つつ券売機の前の妹を観察していました。5分経っても10分経ってもまるで動く気配がない。わかんないならわからないなりのなんらかのアクションを起こしてほしいという姉の気持ちと裏腹に妹は何分も黙りを貫きました。あーータチが悪い。

そろそろ電車が来そうな時間になったので、私は店を出て券売機に向かいました。自分の切符を買うために。ここで私が押す料金ボタンを見て、妹が気づいてくれたらまだ良かったのですが、まあそうそう世の中上手く行きません。私が切符を買った後も妹は硬直したまま。ゲームや漫画を読む時、遊びの時はあんなに俊敏なのにこの時は嘘みたいに動きませんでした。

もう私は怒り狂ってました。妹の無知に、そして行動に。無知は無知で仕方ないかもしれません。わからないものはわからないんですから。でもだったら、それなりの行動をとるべきです。自分から人に聞く、という努力をしなきゃいけません。少なくとも私はそういう教育を今日まで受けてきたと思っています。同じ親から教育を受けているはずなのに何故なんでしょう。不思議です。

仕方なく、私は妹に家の住所を聞きました。住所に最寄駅名が入っているのです。だから住所がわかればなんとなく最寄りもわかるはずです。
「住所言える?」と聞くと、妹はちゃんと最寄駅名まで住所を言えました。偉いです。私は少し安堵して、妹に「じゃあここから探して買ってごらん」と言いました。よかった、これでちゃんと切符が買える。と安心したのも束の間、妹はまたもや動きません。何故でしょう。もう最寄りの駅名はわかっているのです。出来るよね?何故できない?

時計を見ると電車の時間が迫っていました。このまま、妹の亀のような動きを待っていたら電車には間に合いません。母に最寄りの駅まで迎えに来てもらえるよう、電車の到着時刻をLINEしていたので乗り遅れるわけにはいきませんでした。

私は妹から100円をひったくって妹の切符を急いで買いました。もう妹のことを待ってられません。切符を買わせるという目的は忘れました。電車に乗るたびに、着いて行けば勝手に切符が与えられて、正しい電車に乗れて、きちんと目的地に着く。ただただ後ろを受動的に、雛鳥の様についていけば人生うまくいくと思ってる妹には切符なんて買えやしません。もう私はわかっていました。

次の私の目的はきちんと予定通りの電車に乗ること。ただそれだけです。私は妹に切符を渡して改札に急ぐ様に言いました。「走って!!!!」と。駅構内は走ってはいけません。そんなのわかっています。でも理屈なんかじゃないんです。急がなきゃ、ちゃんと乗らなきゃ、お母さんを待たせてしまう。

でも妹はなぜか歩いてました。もう意味がわかりません。あんなに姉が切羽詰まった様子で急いで!!と言っているのにその態度は何だ?もう限界でした。私は歩く妹に叫びながら、走って改札を抜け、エスカレーターに向かいました。上からは電車がホームに入ってきた音が聞こえます。急がなきゃ、急がなきゃ。そんな思いでエスカレーターを駆け上がります。電車の発車ベルが聞こえました。降りる時、前を歩くサラリーマンのおじさんと同じタイミングになったので仕方なく遠回りをして電車に乗り込もうとしました。その時です。私はカーブの時にバランスを崩して派手に転びました。それもサラリーマンのおじさんの、妹の、その他数人の人の前で。

転んだ瞬間、電車は閉まりホームから出て行きました。転んで靴を破壊し、傷だらけになった私を残して。もう私の堪忍袋の緒はブチギレてました。もう恥ずかしさなんてありません。私の頭の中は妹に対する怒りでいっぱいです。妹が切符をすんなり買えてれば、もっと早く私に助けを求めていれば、急いで走ってくれてたら……。

私は全ての怒りを妹にぶちまけました。あんたのせいで電車に乗り遅れたこと。どうして最寄りの駅さえもわからないんだってこと。わかんないならわかんないなりに何で行動を取らないのかってこと。遊んでばっかでボケボケしてるからいつまで経っても何にもわからないんじゃないかってこと。

人目も気にせず、全部言いました。もう限界なんです。出来ない妹に。

怒った後も、妹はやっぱり黙ったままでした。どうして子供って怒られると黙り込むんでしょうね。普段はあんなにうるさいくせに。ずるい。もう靴も壊れてズタボロの私に妹の面倒を見る気力なんて残っていませんでした。「もうあんたの面倒なんて見ないから」そう吐き捨てて椅子を探しにホームの奥に向かいました。

正直どうでもよかったです。妹が無事に最寄り駅に帰れなかろうがどうなろうが。だって自業自得ですもん。いつも他人に任せっきりでボケボケ過している妹が悪い。

そのまま妹とは距離を取ったまま最寄りの駅に帰りました。でも偉い私は妹がちゃんと電車に乗ったか確認してから移動します。はぐれたらそれはそれで困るので。結局、出来ない子にはこっちが何かしてやらなきゃいけないんですよね。出来る子は責任押し付けて自分でやらすくせに。世の中理不尽です。

私は十分に靴を履いて帰ることも許されないくらい破壊された靴を引きづりながら時には裸足になってなんとか最寄りまで帰りました。腕からは血が出ていました。

迎えにきていた母の車に乗り込むと「どうして仲良く出かけることさえできないの!」と怒られました。不本意でした。私のせいじゃないのに。最寄りの駅さえわからない妹が悪いのに。事の起こりを全部洗いざらい話しました。私は悪くない。こんなにズタボロになったのは妹のせいなんだ。妹のできなさ加減を非難してほしい。という思いを込めて。

でも母から帰ってきた言葉は私の淡い期待とは裏腹に辛辣でした。
「ていうかさ、誰が切符の買い方教えろって言った?言ってないだろ、お前の役割じゃないし、親でも何でもないんだから黙ってろよ。」

今振り返ってみても、これほど刺さった言葉はなかったと思います。はっきり言ってショックでした。

私は妹と8つも離れているのでよく食事マナーや日常生活について注意をしていました。それこそお茶の沸かし方やお皿の洗い方など教えてあげたこともあります。時折、これは私が言うことなのか?と思うこともありましたが、なんせ親が注意しないので代わりに言ってました。私が言うことは大抵母親から言われていたことなので妹も本来なら同じように言われるはずです。なのに母は妹に注意したり、教えてあげたりしなかった。だから私が代わりにやった、それだけです。誰かがやらなきゃ妹はいつまで経ってもちゃらんぽらんなままです。

妹のことを考えてこれまで嫌われ役をやってきたつもりでした。親はなぜか放任主義で私には注意していたことを面倒くさがって何にも言わずに、無言を貫いた。妹のマナーややるべき事がなってないのもちゃんとわかっていながら。正直、私は妹のようにはなりたくないと思いながら羨ましかったんだと思います。私は厳しく育てられたのに、妹にはほとんど口出さない。私が散々注意されてきた事も妹は平然とやるし、なおかつ誰も咎めない。自由奔放です。勝手気ままです。やることもやらずに好きなことばっかしています。ずるいんです。

それに切符の買い方はお前が教えることじゃない、頼んでない。と言いますが、じゃあ誰が教えるんですか?妹とろくに電車に乗ることもない母にいつどこで教えられるって言うんでしょうか。このまま妹が切符の買い方はともかく最寄りの駅の名前までわからない状況で中学生になり高校生になる。そんなのってあります?第一、小5にまでなってほとんど電車乗らないわけでもないのに、最寄りの駅がわからないってなんなんですか?それこそ親が彼女に何にもやってあげてない証拠じゃないですか。少なくとも私が5年生の時は私はもちろん周りの子だって自分の最寄り駅が何駅なのか知ってました。

前々から思っていたのですが、姉の役割ってどっからどこまでですか?どこまでが親の役割でどこからが介入していいところですか?まあ親が全部完璧にやってくれたら私が口を挟む隙も無くなるんですけどね。でも貴方が楽しようとするから。だからこうなってるんですよ?わかってる?

私は親に厳しく言われてちゃんと一通りはできるようになって苦労せずに生きられてよかったな、って思ってるから妹にも同じことをするんです。そんな私の気持ちも知らず、自分でやってあげもしないのに私にそんなこと言うもんだから私は姉として妹にどう接してやればいいのかわからなくなりました。5つくらいまでなら友達のように接することもできるんだろうけど、なんせ8つも離れているともうどうしたらいいかわかりません。

あんたの役割じゃない。って言われてから私は妹の行動全てに口を出すことをやめました。妹が九九を言えなくても何も言わない。宿題をせずにネットを見たり、テレビを見たりしていても注意しません。どんだけテレビに近づこうが、暗い部屋で見てようが何も言ってなんかやりません。私の仕事じゃないですもん。妹の目が悪くなろうが、受験に失敗しようがもう私には関係ありません。目に入ってしまうとつい口を出したくなってしまうのでもう妹のことは見ません。

今、妹を取り巻く環境は無法地帯です。だれも役割を背負おうとしないんですもの。つくづく妹が可哀想だなと思います。ごめんね、もう私からしてやれることは何もないよ。大人になってから礼儀に困るかもしれません。生活に困るかもしれません。でもそうなったら親を恨んでくださいね。貴方の親が何も教えないからそうなったんです。

母はたまに「何でそんなこともできないの!?」って妹に怒ることもありますがそれはだいぶお門違いだと思いますよ。貴方がちゃんと親を全うせずに自由にやってたからそうなったんです。自覚してください。

私が言ってること、やってきたことは姉として半分くらい間違っているのでしょう。でも半分くらいは合っていたはずです。少なくとも役割じゃなかったとしても妹の今後の人生に役に立っているとは思いたい。

ここまで読んでくれた貴方にお聞きします。
この場合、姉の役割はどっからどこまでで親の役割はどっからだったのでしょうか?


p.s.
ちなみに母は「てかそもそも小学生は切符いらないし!」って言ってくるような母親です。何言ってるんですか?小学生でもいりますよ、切符。



#家族 #妹 #母親 #姉


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