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子供のためのオランジュリー美術館(6)やる気なくなっちゃったマチスおじさんのその後③暖炉の絵

タヒチ、そしてアメリカをたびして
やっと元気げんきになってきたマチスおじさんのおはなしのつづき③

ますます元気になったマチスおじさんはどうしたでしょう。

もうたくさんのいろ使つかいません。
ペンをふわっとって、ダンスするみたいにせんきます。

Henri Matisse dessinant La Danse, 1931, photographe non identifié, collections des photgraphies, archives de la Fondation Barnes (c) 2011

ほら、こんなふうに。

Henri Matisse, Deux Figures au fauteuil natté, ca. 1937-1938, Musée Matisse Nice © Succession H. Matisse | Photo © Ville de Nice

マチスおじさんは言いました。

 かおもかみの全然ぜんぜんにてなくていいんだ。
だけど わかるでしょ?
ふたりは友だち。すごくいい友だちってことが。

Henri Matisse, La Conversation, 1938 San Francisco Museum ofModern Art, Bequest of Mr. James D. Zellerbach  © Succession H. Matisse Photo © SFMOMA, Ben Blackwell


そして、マチスおじさんは、この仲良しの2人ふたり使つかって、暖炉だんろにかざるきました。

ゆったりまあるいせん。 あ、だれてる?

Cahiers d’art

何色にぬるんでしょう?
イスは赤にまり!
っぱはいろんなかたち、アフリカの葉っぱかな。
ドレスのいろも黒と赤とみどりと……

この暖炉だんろの絵は、なにをしているところ?

きょうは、音楽会おんがくかい

なんてきれいな歌声うたごえでしょう。

うっとりいているふたり てる人もいます。

だって 気持ちがいいんだもの、
とってもやさしいこえだから。



さあ みんなも
🟥🟦🟨🟩🟪⬛️
すきないろをえらんで

マチスおじさんみたいに
だんろにを いてみましょう。

musée de l’Orangerie Graphisme: C. Lebrun. Impression: Alliance partenaires graphiques, février 2023.

Livret d'activités pour les enfants pdf, 418.88 Ko

LE CHANT 1938
Huile sur toile
Cahiers d'Art 1939, n°V-X
Houston, Museum of Fine Arts, Collection Lewis
オランジュリー美術館企画展のため上記美術館より借用
歌唱 1938

  • Cahiers d’art  1926年創刊前衛アート雑誌カイエダールより 歌唱デッサン画像

1934年、ネルソン・ロックフェラーは、マティスとレジェに壁画を依頼した。
マティスが最後に描いた暖炉のそれは、4人の女性の姿だが、この最上部、歌を聴く2人の女性のドローイングは、マティスがキャンバスの制作に取りかかる前の初期段階(以下マチス美術館の説明参照)で描かれたもので、パリで完成し、ニューヨークへ送られ設置された。
構図は、屋内の隠れ家的な雰囲気を醸し出し、主人公たちは夢のようなひとときを過ごしている。肘掛け椅子や強く強調されたシャクナゲの葉など、より幾何学的な背景に対して、人物はしなやかに曲線を描きながら、いわゆる西洋風な唐草模様の線によって表現されている。

musée de l’orangerie 

1930年代後半に描かれたいくつかの作品では、モデルのエレーヌはリディア・デレクトールスカヤと一緒にポーズを取っている。親密で落ち着いた印象が、これらの絵画を特徴づけている。女性の個性よりも女性らしさに関心を向けて二人の女性の親密さを際立たせているのが特徴。
ドレスのひだや体の輪郭がはっきりせず、顔立ちや髪型の違いにかかわらず二人の間に連続性を持たせている。マティスは、それぞれの外見の個性よりも、二人の間の友情に焦点を当てている。 

マチス美術館 ニース

マティス企画展デモビデオ 30秒


オランジュリー美術館発行 子供のためのマティス冊子以下ダウンロード
Livret d'activités pour les enfants pdf, 418.88 Ko


オランジュリー美術館マティス企画展のビデオ YouTube自動翻訳から日本語選択可能

2023年オランジュリー美術館マティス企画展は、1930年代の苦悩の時がアンリ・マティスにとって決定的な時期であったのは何故か、その理由を探るというテーマの企画展です。


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