子供のためのオルセー美術館(30)ドガ・あくびの顔もかくよ/パリで働くひとたち
むかしむかしのパリ
セーヌ川では
洗濯を仕事にする人たちがいました。
冷たい川でたくさんの洗濯をして
やっとできあがった重い洗濯物を 川の上に運ぶのは
たいへんな仕事でした。
そして
アイロンをかける仕事
むかしのアイロンがけは
力をうんといれないとできません。
とても疲れる仕事でした。
ああ、疲れた…
ふあーーー!はやくおわりにしたい
ドガは 家族や友達を絵にかくだけでなく
仕事をしているパリの町の人たちを かきたいと思いました。
だから
疲れた顔も
ワインのびんをにぎりながら
あくびをしているところもかいたのです。
こういう絵、
ほんとはみんな 好きでしょう。
ほら、あの子も気にいったみたい!
Honoré Daumier(1808 - 1879)
La Blanchisseuse
Vers 1863
オノレ・ドーミエ
洗濯をする女 1863
Edgar Degas (1834-1917)
Repasseuses 1884-1886
Huile sur toile
エドガー・ドガ(1834-1917)
アイロンをかける女たち 1884-1886
EDGAR DEGAS 1834-1917
La Repasseuse 1869
Fusain, craie blanche et pastel sur papier beige
アイロンをかけるひとりの女 1869
ベージュの紙に木炭、白チョーク、パステル画
衣服や背景、肌には、時には薄く時にはクロスハッチでパステルの白色が描かれています。白がどのように塗られているか観察してみましょう。これにはどのような効果があるでしょう。
(参考)ドガに影響を受けたピカソ、青の時代「アイロンをかける女」著作権で掲載はできませんが以下サイトからご覧ください。
お読みいただきありがとうございました。
愛着のある出身地パリの生活を描きたかったドガ。友人マネとも競い合うようにしてパリの日常を描いていきました。アトリエでポーズをとって制作された作品に、生活から切り取られた場面のような自発性を吹き込もうとしたのです。
過酷な労働の絵ですがお子様たちには人気の絵で、なんであくびしてるの?と言う声が聞こえるようですね。
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