『ブルシット・ジョブクソどうでもいい仕事の理論』を読んでみました
こんにちは。リリーです。
最近話題の『ブルシット・ジョブ クソどうでもいい仕事の理論』という本をご存じでしょうか?
ブルシット、なんて、あまりきれいな言葉じゃないですが、中身はとても面白かったので、この記事で少しだけ本をご紹介します。
定価4000円近く、紙の本で400ページ、と、読もうか迷っていましたが、読んでよかったです。会社員として計4社で働いてきた経験と重ね合わせながら、とても興味深く読むことができたし、引っかかっていた感覚がこの本で言語化されたなとすっきりしました。
面白いと思ったのが、ブルシットジョブは、賃金が低い仕事についていてやってられない、とは違うという点です。例えば、日本でいうと賃金の低い仕事としてよく保育士さんが取り上げられることがありますが、彼ら、彼女らの多くは誇りをもって仕事をしており、その場合はブルシットジョブではないということです。(賃金が低い仕事はブルシットジョブじゃなくて「シットジョブ」)
そうではなく、ブルシットジョブは、ホワイトカラーの人たち、つまり、賃金は割と高い人たちの話です。
また、もうひとつ面白いと思ったのが、客観的ではなく、主観的に本人たちが「ブルシットジョブだ」と思ったら「ブルシットジョブ」になるという定義。社会人として「客観的な根拠で」が当たり前の世界にいる私には斬新に映りました。
私の会社員としての仕事はブルシットジョブか?
結論、今の会社員としての仕事はブルシットジョブではないと考えています。私自身誇りをもって、顧客や理想の社会を描きながら、仕事ができているからです。(賃金に満足していないので、「シットジョブ」なのかもしれませんが・・・)
ただ、転職以前の会社員としての仕事(3社あります)は、割とブルシットジョブだったかもしれません。
全てを書きだすとすごいボリュームになるので(!)、3つだけ抜粋します。
たとえばこんな感じ。※【】内は、本で紹介されているカテゴリー名。
・偉い人の隣でニコニコ座って接待に付き合う。【取り巻きの仕事】
・マニュアルを作るリーダー(経営陣たちの社内アピールのため)【タスクマスターの仕事】
・新しく作ったシステムのバグを報告するだけの仕事【尻ぬぐいの仕事】
幸せに働くって何だろう?
答えのない問いですね。また、人によっても違います。
ただ、4社の会社員として渡り歩いてきて思うことは、私にとっては、ある程度の収入さえ確保できれいれば、ブルシットジョブが少ない方が断然幸せであるということ。
現在の仕事は、社会に貢献できていると胸を張って言える仕事です。実は、1社前より僅かではありますが年収を下げて入社しました。でも、以前と比べて、今の方がやりがいをもって仕事に取り組めるので幸せです。成長も断然早い。(成長とともに、これから年収はあげていきたいですが)
資本主義の世界を行く抜く上でブルシットジョブを完全に排除することは極めて難しいことかもしれません。でも日々の仕事の中で「この仕事はブルシットジョブではないだろうか」「優先順位を下げてみてはどうか」「やめてみてはどうか」と、自分自身に問いかけてみたら、転職まではいかなくとも、今よりちょっとだけ幸せになれるのかもしれません。
ご紹介した本
『ブルシット・ジョブ クソどうでもいい仕事の理論』
著者:デヴィット・グレーバー氏
前半はブルシットジョブとは?が実例とともに分かりやすく解説されています。後半は理論も交えてかなり読みごたえがあります。
会社員でやりがいがいまいち感じられていない方、また、従業員がいる経営者の方なども、一度読んでみる価値があると思います。
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