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LIPHLICH『CLUB FLEURET』の考察

※初めにLIPHLICH考察から読んで頂けると解りやすいです。

CLUB FLEURET


CLUB FLEURETで描かれていたものとは

このアルバムでは陽気なノワールまでの作品の中で描かれていた「過去の作品を飲み干した発明家=LIPHLICH」と、「変わりに生まれた侵略者=JACK THE LIPPER」の「FUSION(融合)」が描かれている。LIPHLICHとJACK THE LIPPERは月が太陽の光に照らされている部分と影の部分として描写されている。
このアルバムが発売されるまでの約一ヶ月間はJACK THE LIPPERでのライブがLIPHLICH名義のライブよりも多かった。まずは時系列で追ってどんな活動をしていたのかを見ていく。


JACK THE LIPPERについて

  • 2017/09/05 満月 JACK THE LIPPER名義でイベントライブ

  • 2017/09/13 下限の月 JACK THE LIPPER名義でワンマンライブ フラチナアリア
    音楽的な意味のアリアの他に、へび座の尾にあたる恒星にはアリアという名前が付けられている。

  • 2017/09/20 新月 JACK THE LIPPER名義でイベントライブ
    ヘアメイクがJACK THE LIPPERのMVと同じものに変わり「はじめまして」という一言からライブがスタート。JACK THE LIPPER以外リリース前のCLUB FLEURETの曲で構成されたセットリストだった。同日、削除されたJACK THE LIPPERのアカウントで「月がかくれんぼ」と投稿。

  • 2017/10/11 下限の月 LIPHLICH名義でイベントライブ
    JACK THE LIPPERがシークレットで出演したためLIPHLICHと合わせて2ステージあった。ライブ前にJACK THE LIPPERバージョンのCLUB「F」のMVが上映された。この日のLIPHLICHのセットリストは9/20で演奏しなかったアルバム曲がメインで演奏された。この日はCLUB FLEURETの発売日でもある。

  • 2017/10/13(10/12下弦の月)
    削除されたJACK THE LIPPERのアカウントで「FUSION」と投稿

  • 2017/10/31 JACK THE LIPPER名義でワンマンライブ キネマデアネモネ
    この日でJACK THE LIPPERは死んだと久我さんは言っていた。LIPHLICHにとって死は再生の始まりである。
    アネモネはキリスト教では「復活の花(Easter flower)」

  • 2018/04/08 下限の月 LIPHLICH名義でワンマンライブ SKAM LIFE’S IS DEAD


上記がCLUB FLEURETのリリース1ヶ月前頃からのJACK THE LIPPERの活動である。上記以外でもライブは行われていたが月のサイクルに関わる日付で意図的に行われている演出が多くあった。
JACK THE LIPPER名義での2017/10/31の最後のワンマンはJACK THE LIPPERではなくCLUB FLEURETのヘアメイクで行われた。つまりこの日で月がかくれんぼをするように二面性ある活動をしていた二人が融合し一つとなり新たなLIPHLICHが再生された。
この日のセットリストは過去の楽曲からリリース順に構成されている。
二人が融合しどのような運命を辿るのかがCLUB FLEURETで描かれている。
そしてタイトルのクラブはトランプのスートを表している。

LIPHLICHとJACK THE LIPPER

この二人は前述の通り月が太陽の光に照らされている部分と影の部分の関係性を持っている。ここでも過去の作品で繰り返し描かれている半分に欠けていると言う表現がされている。CLUB FLEURETでは月が欠けているということになる。

このアルバムの楽曲は全て2曲事に対になるように作られている。奇数の曲はJACK THE LIPPERの色が強く、偶数の楽曲はLIPHLICHの色が強い。

二人は融合したことにより過去の楽曲が混ざって出来た茶色とJACK THE LIPPERの黒色とLIPHLICHが本来持っていた何色にも染まっていない白色、全てが合わさり灰色となった。灰色は金色の月の光に照らされて銀色となる。このアルバムのジャケットデザインに銀色が使われているのはそのためだ。また、この作品での久我さんがアクセサリーなどの装飾品を衣装に取り入れていないのは作品のテーマに合わせたものだと思われる。その変わりに胸には赤い二輪のフルーレ。LIPHLICHにおいて花とはフラワーオブライフであり人生そのものを指している。

月の光に照らされて銀色に光り輝く存在だからこそこの作品は闇へと向かっている。そしてその闇の先こそウロボロスの輪の尾の先、到着地点であり出発地点であり合流地点だ。
久我さんはこの作品で一つの章が終わったと語っていた。再びウロボロスの輪を廻り新しく始める為のアルバムである。

アートワークについて

一面の銀色に心臓、そして4本のフルーレ。シンプルに見えるがここまでの考察を踏まえるとシンプルさの中に大きな意味が見えてくる。
心臓はこれまで描かれてきた欠けたハートが一つとなった姿だ。DOUBLE FEATUREのハートであったり、VLACK APRILのハートであったり、表題曲以外でもハートという表現は使われている。それら全てがこの心臓に集約されている。
では4本のフルーレとは何か。このフルーレに関してはまだ考察の途中だが心臓はウロボロスの輪∞の片方の輪の真ん中にあるイメージでフルーレはその輪で描かれていた作品の数なのではないだろうか。DOUBLE FEATUREから陽気なノワールまでの作品が放射状に突き刺されている。
過去の作品がCLUB FLEURETの心臓を突き刺し、再び再生する為の死を与えている。その心臓に重なるようにLIPHLICHというバンド名が配置されているのもバンドが一度死に再生することを暗示しているように思える。
またバンド名を四角で囲われていたり、LIPHLICHのCのみ横幅が大きく設定されていることにも全体を通して意味があるのだがそれは楽曲全体の考察を通して紐解いていく。

MVについて

このアルバムにはJACK THE LIPPERのMVから繋がるCLUB「F」とFLEURETの3つのMVがある。霧がかる森の中で潜んでいるJACK THE LIPPERのMVとCLUB「F」のMVが繋がっているのはこの曲でLIPHLICHとJACK THE LIPPERはFUSION(融合)するからである。暗い場所で極彩色のライトに照らされてスモークが漂うこの場所はVLACK APRILで発明家が目覚めた場所と同地に見える。つまりCLUB「F」はVLACK APRILのMVのあとに起こった出来事を映しているのだ。融合の最中のLIPHLICHとJACK THE LIPPERのせめぎ合いがこの曲と次に繋がるFLEURETでは描かれている。
そしてCLUB「F」ではFLEURETのMVの胸に飾られている赤い二輪の花は無い。CLUB「F」で破壊へと向かうJACK THE LIPPERに対してFLEURETでは再生してもっと良いところへと言っているのだ。
FLEURETのMVではJACK THE LIPPERの闇夜よりも、CLUB「F」のMVの場所よりも、更に深い闇の中で金色に照らされ銀色に輝くLIPHLICHが演奏している。この闇の先を抜けるとケレン気関車のMVの真っ白な世界へと繋がり再びウロボロスの輪を周り始めるのだ。

ハンドサインについて

MVやステージングではハンドサインが多用されることが多くあった。この作品のMVはハンドサインでLとJが用いられている。3つのMVを視聴する時は久我さんの手に是非注目してほしい。
CLUB「F」のかぎ括弧も実際はLIPHLICHのLとJACK THE LIPPERのJもしくはLを表しているものと思われる。Lを2つ重ねて上下逆さにすればFとなる。更にLは上下半回転させると7となり、それを横にひねると1に見える。
立体的にLを見るとこの作品に関わる様々なワードの形が見えてくる。LとLを立体的に重ねれば4にも見える。
ライブでは意図的に様々な曲でハンドサインが用いられていた。

CLUB FLEURETはトランプの数字では6に当てはめられる。
この作品でウロボロスの輪の片方を一周したことになる。


あとがき 2024/9/4
駆け足でここまで記事を作成してきましたがこれからすぐに三千世界の考察へと進むか、作ってきた記事の細かな修正や楽曲の解説をするべきか悩んでいるところです。新しい記事の更新ペースは今までよりは落ちますが時間をかけてゆっくり全ての考察を出来たらと思っています。既存の記事への大幅な追記や解説を追加した際はXでいつも通り呟く予定です。noteのフォローご自由に追加して頂いて構いません。
この記事を最後まで読んで頂いた方が次の三千世界やケレン気関車の考察を楽しむ足がかりとなれていれば光栄です。

CLUB FLEURETジャケットデザイン
CLUB FLEURET CDデザイン
CLUB FLEURET歌詞カード

楽曲考察

1.CLUB「F」

JACK THE LIPPER視点でのLIPHLICHがFUSION(融合)する曲。
歌詞はFLEURETと対になっている部分があり互いの心情の対比になっている。

対となる歌詞

この曲の歌詞ではJACK THE LIPPERが過去の作品に串刺しにされてSWEETEST HEARTACHE(甘き死)を与えられている。串刺シニサシマセという言葉は相手に串刺すように促しているニュアンスの言葉になっている。そして過去の作品とは自分自身であるため串刺しにされたJACK THE LIPPERと共にALL SHALL DIEつまり全て死ぬこととなる。
極彩色の中とはウロボロスの輪の中で描かれた作品の色の全てが混ざり合っている状態でそれが混ざり切ると灰色の終幕へとなる。CLUB「F」では
JACK THE LIPPERのMVで彩度が落ちて灰色になる部分が数回ある。JACK THE LIPPERにとっての灰色は終幕、つまりこの曲は楽曲の終わりや死を意味している。
全ての作品が混ざって一つになることもなく過去の作品=みんなの世界へと抜け出そうとしている。これは輪廻を拒んで死んだまま別のどこかへと閉じ込められることを意味している。LIPHLICHの楽曲にはこの輪廻出来ずに閉じ込められている世界の描写も存在している。
FUSION(融合)せずに壊れて終わりへ向かおうとする姿が描かれているこの楽曲に対して次のFLEURETには救済となる歌詞が書かれている。

英語歌詞意訳
THE TIME HAS COME TO DONE FOR YOU 時は来た
SWEETEST HEARTACHE 最も甘い心の痛み(甘き死)
THE TIME HAS COME TO OVERKILL オーバーキル(作品を殺す)する時は来た
ALL SHALL DIE みんな死ぬ

LIPHLICH楽曲にはアルファベットも意味を持っている。そしてCLUB FLEURETの楽曲にはアルファベットのCが隠されている。CLUB「F」ではタイトルのCLUBがそれにあたる。

2.FLEURET

LIPHLICH視点でのJACK THE LIPPERがFUSION(融合)する曲。
CLUB「F」とは対象的にFLEURETでは誰も知らない未来を目指す姿が描かれている。曲中での君とはJACK THE LIPPERを指しているがライブでは常にファンへ向けられていた。
モグラはキリスト教では神の光に盲目という意味の改宗をしない異教徒のことを指す言葉。ワタリドリは移民を指す言葉。
楽曲ごと永遠の死を選ぼうとするJACK THE LIPPERに対して楽曲は死なず、思い出も連れて誰も知らない輪廻の先へと向かおうとしているLIPHLICHの強さが歌詞には込められている。
JACK THE LIPPERにとっての灰色が終幕なら、LIPHLICHにとって灰色は銀色である。精錬された純度の高い銀をさらに精錬した花降り銀という言葉がある。小さい灰色の花とはJACK THE LIPPERとFUSION(融合)して精錬されたLIPHLICHの命の姿を指しているのかも知れない。

英語歌詞意訳
NO ONE KNOWS 誰も知らない
NO ONE DOES 誰も死なない
BECAUSE MINE NEVR DIE なぜなら私のもの(楽曲)は死なないから
BECAUSE YOURS NEVR DIE なぜなら君のもの(楽曲)は死なないから
TAKE THIS HAND この手を握って

FLEURETではMVの「ロープの先にあるものの」の部分でハンドサインでCが作られている。

3.Fの地雷

この曲は当時のライブではイントロ中に久我さんが繰り返しFuckin' Claymore!と叫んでいた。つまりFの地雷とはクレイモア地雷のことを指している。
またこの曲は地を地雷で破壊している曲となる。これに対して次のコンドルとクインテットでは空を飛ぶコンドルの描写がされている。このアルバムは2曲事に対となると前述したが歌詞の内容がこの二曲では地と空となるように作られている。Fの地雷では爆発音が響いているイメージで、コンドルとクインテットではケーナの音色が響いている。
他の楽曲でも奇数の曲は破壊や死や停止などを連想する内容となっていて、偶数の曲では先へと進もうとする動きのある姿などが描かれている。

Fの地雷ではClaymore(クレイモア)やCherry(チェリー)Chameleon(カメレオン)などCから始まる言葉が使われている。

4.コンドルとクインテット

この曲ではペルーマチュピチュへと向かう情景が歌われている。
赤い大地は赤土のペルーの山々、ケーナはペルーの民族楽器、コンドルはペルーに生息する鳥、岩山はマチュピチュが連想出来る。
ペルーを調べるとFの地雷の歌詞に登場するナポレオンに征服されていたり、キリスト教に改宗させられた歴史がある。
クインテットとは五重奏のこと。これはDOUBLE FEATUREからCLUB FLEURETまでの5つ作品のことを指しているのではないだろうか。
Fの地雷で地を破壊していた描写に対し、この曲では優雅な翼を信じて空へと向かおうとしている。

コンドルとクインテットではCondor(コンドル)にCが入っている。

5.アンドゥトロワ・ユーダイ

この曲の歌詞の中にUp to me(自分次第)という歌詞が出てくる。これと全く同じ歌詞が蛇であれ尾を喰らえのうねりにも出てくる。つまりうねりと同じ輪廻の世界でUp to you(あなた次第)だと言われたからこそ輪廻を拒んでいる姿が描かれている。
タイトルではアンドゥトロワとフランス語でカウントされているが歌詞には阿僧祇那由他などの仏教用語のカウントがされていて次の釈迦の世界への輪廻転生の間から逃げ出そうとしているような歌詞になっている。
またなにもかわらず白濁とは輪廻転生後には真っ白な状態になることを指している。この曲以外でもこのアルバムでは白という文字が多数出てくる。
Amomとは悪魔という意味がありここにHolyという言葉が付けられると聖なる悪魔と直訳出来る。7 Die DeoのMVの久我さんのイメージが近い。

アンドゥトロワ・ユーダイでは`Causeの前にグレイヴ・アクセントが目を引くように不自然に付けられている。

6.キーストーン

キーストーンとは教会などのアーチの頂上部にある楔石のこと。他にも欠かすことのできない重要な所や物と言う意味がある。
久我さんがこの曲は故郷を歌った曲だと話していた。現実での故郷を歌っている他にも、アンドゥトロワ・ユーダイがうねりと繋がっているようにこの曲もやはり輪廻の出発地点としての故郷を歌っている。アンドゥトロワ・ユーダイでは輪廻に抗ってるのに対して、キーストーンでは身をまかせている。
上がっていく河下っていく河はウロボロスの輪を上下どちらから廻るかを指してる。だからこそどちらを選んでも一緒だ
夜光虫は夜にだけ光って存在が解るプランクトン。目が覚めても夜であることがこのアルバムの一貫した表現となっているが夜明けを待っている描写なのかも知れない。

キーストーンではキーストーンが用いられる建築物の形をCとしている。

7.書

この楽曲が生まれた経緯を書いている久我さんのブログ記事がある。繰り返しのメロディがない構成の曲となっている。
ミドとは何か。ヘブライ語でミドラーシュ(Midrash)という言葉があり、探し求める者という意味を持っている。聖書の解釈に関係がある言葉で文字通りの解釈では無く隠された意味を探るという意味を持つ。
それとは別にドラゴンクエスト5の古代図書館にミドというキャラクターが登場する。そしてその古代図書館にある本には64ページに潜むツノを持つ青い悪魔のモンスターがいる。そしてこの楽曲では悪魔のツノがサイコロを振っている。LIPHLICHの楽曲でサイコロを振ると言えば7 Die Deoだ。
この楽曲では出口の無い書の庭で聖書の文字と向き合いながら7 Die Deoで振られたサイコロを悪魔に振らせて結末へ向かおうとしている姿が描かれている。しかし最終章は白紙となっている。白は転生後の色だ。この曲で輪廻に抗っていたJACK THE LIPPERが運命を受け入れようとしている。

書のCの要素はまだ見つけられていない。
ファンタジスタの歌詞に登場するゲレゲレボロンゴもドラゴンクエスト5で仲間となるモンスターの名前が関係している。

8.ダイヤの4P

4Pはよんぴーと読む。この楽曲では書で描かれていた出口のない閉ざされた孤独の世界と対比するように開いたドアと輝かしいおもちゃ箱の世界が描かれている。書で一人閉ざされていた姿とも対比するように仲間がいて静と動を感じる二曲となっている。
この曲の歌詞にはLIPHLICHの楽曲に散りばめられているものが多く登場する。CRACK!では二つに割れていると言う意味、スモーキーキャンドルでは煙を連想させ、ダイヤはトランプのスートだ。
渉さんとの歌詞の合作でも解釈で大切な要素がしっかり入れられている。
このアルバムでは夢、生き物や石(宝石)、そして箱が多く登場する。久我さんの中で一貫したイメージを持っているはずのモチーフだがまだこれらは言葉でまとめられる程考察は出来ていない。

ダイヤの4PではCRACK!がCの要素だ。

9.不埒

この曲の歌詞はタイトル通りの内容の歌詞とステージングがされていたがそれだけでは謎めいた歌詞がいくつかある。JACK THE LIPPERとしての意味で考えると理解出来るようになる二重構造が不埒とRIDE ON MEでは仕掛けられている。
不埒と言う言葉は道理にはずれていて、けしからぬことと言う意味を持っている。また埒とは仕切りや囲いのことを指す言葉だ。
FLEURETでは窓もない部屋、アンドゥトロワ・ユーダイでは家、書では出口のない書の庭と閉ざされた場所に居たが不埒では何にも閉ざされていない。この曲では先へ行くことを拒んでいたことと向き合う曲となっている。
I wanna Sとは次の世界の釈迦の頭文字である。そしてこのアルバムに散りばめられているCはキリストの頭文字だ。Cを二つ繋げるとSが作れる。I wanna FもLを二つ重ねるとFが作れる。まだ考察が足りていないがJACK THE LIPPERとLIPHLICHが融合することでSにもFにもなれるということだろうか。
久我さんがカタカナで表現する言葉は複数の言葉が当てはめられるパターンが多い。コイトリドリにどんな漢字を当てはめるかは受け取り手次第だ。

10.RIDE ON ME

この曲でも不埒と同様に二重構造で歌詞が書かれている。ジャガーは神の化身であり、豹柄の衣装の7 Die Deoであり、車である。このどれで歌詞を解釈しても成立するように描かれている。車輪や乗り物はLIPHLICHでは輪廻の輪を進む為のものとして表現されている。この曲でLIPHLICHは輪廻の輪の先へ進んでいる。そして合流地点でJACK THE LIPPERと融合することになる。
君の背景を眺めるという歌詞の部分でライブでは両手でLを作り、合わせて四角を作っていた。

不埒との歌詞の対比している言葉も多い。
首都高を走るー少し先のモーテルで
※国内と海外の道路の描写
fake magicー魔法の道
黒曜石ーBLACK STAR
※ブラックスターは十字に光る石。テスカトリポカというジャガーの化身の武器が黒曜石で出来ている。夜空の神でもある。
目的地ないままで夢遊ー行き先は僕にお任せあれ

RIDE ON MEではCのボトルが開けられている。

11.ホロウ

ホロウとは空洞や虚ろと言う意味をもっている。RIDE ON MEでLIPHLICHは輪廻の輪へと向かったが、JACK THE LIPPERもこの曲で輪廻の輪へと向かうこととなる。
串刺し騎士とは何者なのか。串刺し騎士はこのアルバムのジャケットのように心臓を串刺しにされたJACK THE LIPPERを指している。つまり串刺し騎士とは誰かを串刺す者ではなく串刺しにされた騎士という意味だ。騎士はこの曲で自らホロウ(空洞)へ向かう。この空洞は輪廻の輪を指している。
弓を引くのではなく弓を弾いてATTACK MUSIC(攻めの音楽)をこの空洞から始める為に出発地点へと戻る。輪廻を拒んで逃げ続けていたJACK THE LIPPERの決意表明のような曲となっている。
YOU SHALL CRYはライブでは度々YOU SHALL DIEと置き換えられて歌われていた。

ホロウでは馬の蹄鉄の形をCに見立てている。このアルバムのタイトルロゴも蹄鉄に見えるようにデザインされている。

12.saying

この曲はアルバムの中で描かれた夜や夢の世界から再び目覚める為の眠りの曲になっている。夜や夢や闇を超えて目覚めた先が三千世界となる。
LIPHLICHは何度もこの場所を訪れては何度も起きて生まれ変わる。

sayingではCoelacanth(シーラカンス)がCの要素だ。

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