運動音痴って、なにさ。
子供の頃から自他ともに認める【運動音痴】でっす。
そんな私が、ピラティスのインストラクターになったって時は、
「なんで?」って真顔で聞かれましたよ、失礼な。
ピラティスをやっていくうちに、
運動音痴って、ただただ、身体の機能の使い方が分からないってだけなのでは???と思うようになっていきました。
学校で、いわゆるスポーツ万能、みたいな子って、
多分、天然で身体の機能をちゃんと使いこなせる子で、
数学得意~とか、英語が得意~とか、そんなんと同じ感じなんかな、と。
でも、勉強だと、苦手な部分を分析したり、教え方を工夫したりして、
なんとか出来るようにしなきゃーってなるんだけど、
運動、、体育の授業って、そんなんじゃなかった気がします。
運動が出来ない人間は、ただただ、その時が過ぎるのを待つっていうか。
いじられたり、笑われたり、怒られたり、なんか、すごい理不尽。
そんな経験が、必要以上に大きなコンプレックスを植え付けたんだ!!!
と、私は思っています(笑)
他の人は、どうなんでしょうね?
身体を動かすっていうのは、当たり前に出来ることで、
それが出来ないっていうのは、マイナスなイメージになってしまうかもしれませんが、
この、「当たり前に動かせる」という考え方が、そもそも違ってるんじゃないかなと思います。
産まれ持ってきた資質、
子供時代を過ごした環境、
親御さんの身体や運動に関する考え方。
こういったものが、大きく影響するんだと思います。
産まれてから、ずっと、運動とは無縁の生活を送ってきた子供と、
子供の頃から、いろんなスポーツに触れあってきた子供とでは、
体育を始める頃のスタートから違うでしょうし、
面白い!と思って身体を動かす子供と、
そんなに楽しくないなーと思って身体を動かす子供とでは、
また運動の効果や効率が違うと思います。
それを、外的な価値観で評価するのって、どうかなと思うのです。
挙句の果てに、運動音痴~とか言って、いじる対象にしたりとか。。
ムキーーーーッ。
言われた方だって、
そうしたら上手く出来るかも分からないことが出来なくて、
出来てないことを笑われたり、怒られたりしたら、そら運動嫌いになりますよね。
ピラティスのレッスンを指導していて、
「身体の動かし方」という概念が全くない方の方が圧倒的に多く、
私達のようなインストラクターや、運動をちゃんとやっている人が思っているよりも、もっともっと、身体に関心が無い生活を送っているんだということに、気が付かされました。
あ、これ、悪口とかではなくて、
多分、「身体を動かす」ってことの優先順位が低いだけで、
これは本当に、個人の価値観なんで。
私も、全然興味が無いところには、全く意識が向きませんので、
そういったお話です。
言葉は悪いんですが、
「動かせばいいんでしょ。」的な動きや、
「は?そんな動き、出来るわけなくない?」的な混乱、
「これ、何の意味があるの???」的な呆れ、
というものが、
ピラティスを初めてスグって、結構あるんですよね。
身体を動かすっていうのは、とか。
身体の動きを感じる、とか。
身体の仕組みを理解して動かす、とか。
こういった考え方が身についてくると、
それまで言われていたことや、やってきたことの、意味が急に理解できる時がやって来るのです。
こうなると、身体を動かすことが、気持ちよく、楽しくなってきます。
だいたい、3か月くらいかな?
これは、私の個人的な経験からくる感覚ですが。
そんなにかかんの?
それまでは、結構つまんなくない?
なんて、お思いかもですが。
ちゃんと、1回1回の効果は感じられますので、ご安心を。
その積み重ねが、繋がっていき、
身体と、身体に対する考え方が変わっていくのです。
よく出てくる、ピラティスさんの言葉に、こういうんがあります。
After 10 sessions, you'll notice a difference
After 20 others will notice
After 30 you'll have a whole new body
10回で違いを感じ、
20回で見た目が変わり、
30回で全てが変わる。
というもの。
まさに、こんな感じです。
1回1回の効果はありますが、
積み重ねないと、気づくことのできないことが沢山あるのです。
何年も、何十年も、積み重ねてきた、
それまでの自分の身体への考え方や価値観を変えていくのには、
それだけ時間がかかるということです。
当サロンですと、
隔週でレッスンする方が多いので、
10回で5カ月、20回で10カ月、30回で15カ月なので、
だいたい1年位続けると、ガラリと変わるのを実感して頂けるみたいです。
1年続けて、ぜーんぜん変わりませんでした~。
ピラティスって全然良くないっすね。
という人はいませーん。
でも、合う合わないもありますので、
ピラティスが絶対1番!とか、
私の言う事を聞いていればイイノヨっ!とか、ってのはありません。
大事なのは、
自分の身体を大切に思うことと、俯瞰すること。
身体と自分の感情の部分は、ちょっと別だったりするので、
感情のままに身体を動かそうとすると、全然思い通りにならないことが多いです。
そういった体験も、大事かな、と思います。
ピラティスを始める理由で多いのが、
やはり、体調や健康を維持したいっていうものです。
*死ぬまで歩ける身体でいたい。
*長く仕事をしたい。
*親の介護をしてて、子供には介護させたくないと思った。
*日々の体調が悪すぎて辛い、なんとかしたい。
などなど、、
結構、現実的で、ちょっと切実。
本当にしんどくて、青白いお顔で、声を出すのも辛い、、なんて方も。
でも、ピラティスを始めてみると、
「こんなとこ、動かせるんですね!」
「肩甲骨を動かすって、こういうことなんですね!!!」
「自分の身体の事、なんも分かってなかったです。」
「私、身体が硬いんだと思ってました。」
などなど、新しい発見を、どんどん体験していきます。
自分自身を俯瞰して、冷静に身体を動かしながら、
いままで、ちゃんと動かさなくてごめんね、っていう気持ちが芽生え、
いつも頑張ってくれてありがとう!という感謝の気持ちでいっぱいになってきます。
身体が動くことは、当たり前では無いんです。
そして、運動音痴だから出来ない、でもないんです。
お客様が、ある日、ほとばしるように、
「私って、運動音痴だったわけじゃないんですね!」
そんな風に言ったりすると、こっちが感動して、泣きそうになります。
身体が、ちょっと、お昼寝しちゃっているだけなので、
優しく起こしてあげて、
一緒に動こうとしてあげれば、
ちゃんと、身体は、あなたの想いを感じながら動いてくれるでしょう。
ぜひ、皆様も、自分の身体と向き合って、
自分の思うように、身体を動かしてみて下さい。
徐々に身体が元気になって、人生だって、大きく変わるはず。
まずは深呼吸から、
小さなことからコツコツと始めてみては、いかがでしょうか。
出来る出来ないではなく、
やるかやらないか、です。
筋肉が、少し動けば、
血流が促されて、身体は変わっていくのです。
自分自身を信じて、ぜひ。
でも、運動したくなかったら、しなくてもいいんですよ。
自分が、その方が幸せだと思うなら。
運動が苦手だから、
運動が嫌いだから、
だからって、なんだっつーんだ。
自分の人生です。
自分が、素晴らしい!って思える人生を送りましょう。