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WAISのこと、私の特性のこと

2ヶ月程前から先日まで精神科の方に通院していました。
WAIS(ウェクスラー成人知能検査)を受けるためです。これは何かというと、大人の発達障害を診断するための検査です。

結果を簡潔に話すと、私に発達障害の診断は下りませんでした。しかし完全に定型発達(ふつう)というわけではなく、診断は下りないけれど普通の人よりIQが異なる傾向にある、いわゆるグレーゾーンであるとのことでした。

今回は「私がなぜ発達障害の検査を受けるに至ったのか」「どういう結果であったか(この部分は有料になります)」についてお話していきたいと思います。
これを書くのは実は少々悩みましたが、もし自分も同じような悩みを抱いている方がいらしたら一つの参考にして頂ければなと思い、公開することにしました。

なぜ検査を受けようと思ったのか

学生時代の勉強はそうでもありませんでしたが、社会人になって仕事をするようになって、自身の仕事能力に悩まされることが多くなりました。

元々、マルチタスクをこなすような事柄に対して苦手意識がありましたが、就職先の仕事はマルチタスクを求められるものばかり。求められている水準の仕事をこなせていないことをかなり負担に感じていました。学生時代はただ黙々と勉強していれば良かったので、学生時代と社会人のギャップもきつかったですね。
時間内にこなせない仕事を同僚に手伝ってもらう事もあり、上司にも色々アドバイスを頂いてはいましたが、それでも上手くいかなくて、かなり職場には迷惑をかけたと思います。

その後転職して、プチ管理職のような立場になり、多少自分の裁量で動けるようになりましたが、その分事務処理や全体的な作業で臨機応変な対応を求められるようになり、それがネックになってしまい、こちらの仕事でも苦労しました。

そういったことをかいつまんで友人に話すと、こういう話をしてくれました。

「それは言語性IQと動作性IQのブレかもしれないですね。事務処理は動作性IQに依存してて、でも言語性が高いと勉強とかはできちゃうから。100から離れることでのしんどさと言語性と動作性が乖離していることによるしんどさ、この2つの軸があります」

「WAIS(ウェクスラー成人知能検査)ってあるので気になるなら受けるといいよ。言語性と動作性の乖離は主に発達障害であらわれるのですが、仮にそうならわかっていた方がわたしは生きやすくなると思いますよ」

こういった流れで検査を受けてみようと思うに至りました。

私は専門的な資格職でこれまで働いてきたので、今後も資格を活かして転職をするならば行き先は限られています。
もし、この資格で働くのに適している職場が見つかる希望がないのならば、資格を活かして働くこと自体を諦めなくてはなりません。しかし、安易にこの資格を捨てて他に行くとしても、レジ打ちやコンビニバイトといった募集がよくかけられている職というのは、大概がマルチタスクを求められる仕事ばかりなので、現状の二の舞ということも容易に想像が付きます。

自分の苦手分野、得意分野は今後自分がきちんと食べていくためにも、しっかり把握しておかなければいけないと思ったのです。これが私の検査を受ける動機でした。

(診断が下りる下りないは主目的ではありませんでしたが、出来れば診断が下りて社会的サポートを受けられればいいなという思いもちょっとはありました。発達障害者向けに就職支援をして下さる場所もあると聞いていたので)

診察予約までの流れ

まず、秋田発達障害者支援センター「ふきのとうあきた」に電話をして、WAISを受けたいと相談しました。
そうしたらふきのとう秋田のHPトップにある相談窓口一覧のpdfに記載されてる医療機関にあたるように言われて、いくつかの病院に「大人の発達障害を診断するWAIS(ウェクスラー成人知能検査)を受けたい」と直接電話をしました。

いくつかの病院からは断られ(子供の発達障害の検査はやっているが、大人の発達障害の検査はこちらでは扱っていないとのことでした)、最終的にとある病院で検査を受けられるとのことで、診察を予約しました。

とはいっても、すぐに検査を受けられるという話ではなく、

〇予約の関係で初診は2、3ヶ月待つ必要があること
〇検査を受けるには、事前の診察を受けて「検査の必要あり」と医師から判断される必要があること。

この2点を承知して、2月に診察という運びに相成りました。これが去年の12月のことです。

診察からWAISを行うまでの流れ

2月に受けた初診では、何故WAISを受けようと思ったのか、生活で困ったことはあるか、自分の人生や生活上で近しい人は誰か、といった質問がありました。
自分の人生や生活上で近しい人は誰かという質問に対して母親と回答をしたら、母にも聞き取りをするとのことで、母と医師の面談が設定されました。その際母子手帳や小学校の成績表などがあれば一緒に持ってきて欲しいとのことで、翌々週母に母子手帳と幼稚園の連絡帳(小学校の成績表は見つからなかったそうです)を持って精神科の方に面談に行ってもらいました。

面談で何を聞かれたか尋ねてみると、幼少期の言動について色々聞かれたそうです。
どうも幼少期の私は自分の世界に没入する傾向があったり、考え事をしていると人の話を聞いていなかったり、気付いた時にはどこかにふらっと行く傾向があったそうで、これを先生に話したのか・・・とちょっと遠い目になりました。
まあでも、これも必要な話だったのでしょう。こういった気質が大人になってから改善したとはお世辞にも言えないような現状で、今まさに困っているのですから。

ともあれ、私自身の診察と、母の面談を経て「検査の必要あり」とされたのか、次の診察ではWAISを受ける運びになりました。これが3月のことです。

WAISのテストについて

私が受けたのはWAISの中でもWAIS-Ⅲと呼ばれるものです。テストはだいたい2時間くらいかかりました。
ざっくりと内容をお話すると、数字を並べ替えたり、コマを正しい順に並べ替えたり、一般常識の問題に答えたり、単語の意味について答えたりと、様々な種類の問題があったように記憶しています。途中で休憩を挟むかと聞かれましたがそのまま最後まで続けました。3時間くらいかかるのが通常のようです。

受けた結果は一か月後に出るらしく、それまで再び待つことになりました。
それとは別にSCTという心理検査の用紙を渡されて、書いてくるように言われました。これは宿題。

翌週の診察ではSCTの回答を渡し、母から預かっていたらしい母子手帳と幼稚園の連絡帳を受け取りました。それと次の診察の予約で、その時の診察は終わりました。

WAISの結果

結果が分かったのは4月でした。結果は冒頭に言ったようにグレーゾーンということで、発達障害の診断は出ませんでしたが、WAISで測定したIQの結果から、私の適性等について詳しい説明をして頂きました。

(詳細は下記に書いてありますが以下有料記事としますので、無料のみ見る方向けに説明すると、言語性優位のIQ110/80という結果でした。普通の人がIQ100であるのに対してかなりムラがある感じです。)

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