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「話す」と「語る」の違いから

何で私が「とりあえず、書き始めよう」と思ったか。

毎日考えては消え、感じたことも消え去ってしまい、積み重なっていかない虚しさ。自分が確かに考え、感じている何か大事なことが、指の間からこぼれ落ちていくような感覚。自分が「大事にしているもの」が何なのか。ここに、日々考えたこと、感じたことを書き綴ることで、それが見えてくるのではないかと思いました。
ここに綴ることは、私にとって「話す」こと。自分が「これは大事」「こんなことを感じた」という内容を書き留めて、積み重ねていきたい。でも、それで、何が残るのか・・・。

そんなことを考えている時に、「そうだったんだ!」と腑に落ちる文章に出会いました。

「物語は多くのものを『つなぐ』機能をもっている」(「『物語る』ことの意義」河合隼雄総編集『講座 心理療法2 心理療法と物語』岩波書店、2001)
「語ると言う行為には、たんなる事実関係の記述とは異なり、あるひとりの人が、過去と未来、自分と他者、別々の事象などを主体的につなぎ、意味を生み出していく作業が含まれている」(高石恭子著「子育ての常識から自由になるレッスン」世界思想社、2021)


過去に起こったこと、そこから考えたことを綴ることは、それを自分がどのように未来につなげていきたいかを可視化させ、自分に起こったこと、自分が感じたことを綴っていくことは、自分が他者とどのようにつながりたいのかを明らかにし、「私が人生後半戦をどう生きたいのか」「何を大事にしていきたいのか」を明確にしてくれるんだ!と気づいたのです。

ここに綴ること=「話すこと」が、自分の「語り」=主体的にどう生きるか(何を大事にして生きていこうとするのか)、につながっていくんでしょう。そうなったらいいな、と思います。

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