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ウミネコ童話集🍀しめじさん『ささやきのうた』のご紹介と挿し絵作成のお話

ウミネコ制作委員会さん(ぼんらじ編集長)が企画されたウミネコ童話集で、私はおふたりの作品の挿し絵に立候補し、描かせていただく幸運を授かりました。

今回は、しめじさんの童話『ささやきのうた』のご紹介と、挿し絵の制作話をさせていただきます。

✨️🐬✨️

はじめてしめじさんの『ささやきのうた』を拝読したとき、私はまさに、この童話の冒頭に書かれている主人公の心境と近いところにいました。

私事で恐縮ですが……ここ数年、コロナ禍あたりから、「居場所がない」「安らぐどころかストレスにさらされる住環境」「自分の知らないところで誤解される」「大切な身内が亡くなる」など(他にも😹)の理由で、眠れない夜が続いておりました。
もちろん、うれしい楽しい幸せなこともnoteをはじめたくさんありました😊が、しんどいの種類がなんだか強くて長くて…ヨロヨロ
待てよ?と思って調べたら、いやん、大殺界で乱気で裏運気🎉今年は、その諸々を抜けたばかりの惰性か?

そして、極めつけのでっかいダメージを受けたときにこの童話と出会い、まるで浄化されてゆくような心持ちになりました。


暗闇の奥へどこまでも沈んでしまいそうな主人公のぼく。そんなとき、そっと語りかけてくる声が。

「よくおもいだしてごらん あの ささやきのうたを」
「あなたは まもられている」

すると、過去の記憶がぼくのなかによみがえってくるのです。それは、現世のぼくの過去だけでなく、さらに遡った記憶までも。

その描写が本当に素晴らしくて、ものすごく臨場感があり、自分もそのものとして生きていた過去があるんじゃないかと錯覚するほどでした。

このシーンでは、輪廻転生りんねてんしょう・てんせいという言葉が頭に浮かんできます。

また、響いてくる声はぼくのお母さんの声だと思いながら読み進めていたのですが、おや?そうであってそうでない?
なぜならその声の主は、ずっと遠い過去のぼくのことも見守ってくれています。これはもしかしたら、グレート・マザー的な存在?と、想像をかき立てられました。

しめじさんの素敵な童話、コチラから読めます🍀↓↓

✨️🐬✨️

『ささやきのうた』の挿し絵を描かせていただくにあたり、何度も読んでイメージを図案化していく作業をしていたのですが、その度に私はこの童話に癒され、救われ、励ましてもらっていました

人生において、絶望や不安があまりにも身近にあるのと同じくらい、尊い幸せな時間は訪れるし作り出せる。と思うまでに、心が回復してきました。

それは、noteのみなさんとのやりとりでも感じますし、こうして作品を通じて助けられることもあります。

『ささやきのうた』を読まれると、みなさんにもどれか必ず、心にしゅるると包帯を巻いてそっと抱きしめてくれる一節との出会いがあると思うのです。
あえてここには書き出しませんでしたが、私にもいくつかありました。

しめじさん、不思議なお方です✨️はじめて読んだしめじさんの作品は、官能的なホラーでした。一方で、こんなに美しくやさしい言葉を紡ぐミステリアスジェントルマン!
ぜひ、『ささやきのうた』の世界を味わってみてください✨️

✨️🐬✨️

さて、続いて挿し絵の作成についてです。
前記事の佐守良日さんのときにもお話しましたが、

ふだん描いている私の人物画は、デザインの一部として描くような画風でした。

そして、やはりここでも、このタッチでは童話の雰囲気にマッチしないと感じました。
さらには、自分のなかに最初に浮かんだイメージが、暗闇にうずくまる主人公だったのです。
しかし、素人な私は肩から下の描写に自信がなく、いつも逃げを打っておりました😹
なので、はじめはその表現を避けながらも、挑戦したい思いもあり、練習しつつ保険もかけておりました。

練習した下書きの一部
最初は主人公ヌードだった
🙈💦
体を頑張って描いてみたけれど全身ではない
本当はうずくまる主人公を描きたかった

しくじるわけにはいかないし、ちゃんとした形で描けるところまでやろう!と、勝手に自分で決めたリミットの11月末を目指し、最終的な図案は何枚か描いておりました。

けれど、もうひとりの自分が、ささやきのうただけにささやきかけてきます。

「本当にチミはそれで納得しているのか?」
「絵でも挑戦したい!というあの気持は嘘だったのか?」
「何より、挿し絵を自由に描いていいとおっしゃってくださった作者さまに、胸を張って見せられるのか?」

でも…(勝手に決めた)締切は間近。そして、夫が研修先でもらってきた病を私ももれなくいただいてもーた。
佐守さんの二枚目の挿し絵は未完成。
どうするロッタ?(大河ドラマ化希望)

そんなときでした。

「ぼくはひとりじゃない」「ぼくはだいじょうぶ」
        ハッ!!Σ(´□`)⚡️⚡️

主人公のぼくの言葉が温かい雪となって我が身に降りてきたのです。

ぬおおぉ~!いま踏ん張らずして、何が挑戦じゃあ~!🔥
熱に浮かされ、🤩スポ根ロッタ、覚醒!

いままで、姿見鏡もないくせに、自分がポーズをとりながら自分で描くという不可能を可能にしようとする不毛な行為でもがいていた私は、ついにあることに気づきました。(遅いぞ!)
スマホで「イラスト・うずくまる人物」を検索すると、出てくる出てくる、ありがたいお手本イラストの数々!

けれど、ほしい右向き真横アングルのうずくまりイラストがねえ!🙀⚡️ええい!集中しろロッタ!脳内で左右反転させるのだ!
ゴゴゴゴゴ……))
描けぇい!忘れないうちに鉛筆で下書きしろ~!不自然な箇所は何度でも消しゴムかけて調整じゃ!人物の体の角度、誤魔化すな!

といった具合で、昭和のスポ根ロッタが竹刀を振り回しておりました。

こうして完成したのが、一枚目のコチラです。

どこまでも沈んでしまいそうなぼく
守られている記憶


そして、はじめのイメージからほぼ図案が変わらなかったけれど、主人公にお洋服着せた二枚目です。

遠い過去からの記憶が押し寄せてくる
(写真を加工)

二枚目の人物、当初はうつむかせて、もっと大人っぽい顔立ちでしたが、童話を読み返すうちに変化しました。主人公の目には涙が溢れ、暗闇から明るい方へと顔を上げるイメージになってゆき、ぼくの年頃も、人生最初の深刻な絶望だと仮定したら?と想像し変えました。

✨️🐬✨️

作者であるしめじさんは、「挿し絵は完全におまかせで」と自由に描かせてくださいました。おかげで、読んだときの感動を思いきり絵にぶつけることができました。本当にありがとうございました!✨

佐守良日さんのときも、イメージしたままを描いてください。とおっしゃっていただき、なんだかおふたりの作者さまとウミネコ制作委員会ぼんらじ編集長から、絵を描く幸せな時間をプレゼントしていただいた思いです🥹✨️

ここまでご覧いただいたみなさまにも、感謝感謝です!
ありがとうございました🍀


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