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受験日本史を語る(第1話:日本史勉強法)


はじめに

 受験日本史。「暗記でしょ?」そう思っている方は多いのではないでしょうか。「覚えればいいんでしょ?」そう思っている方は多いのではないでしょうか。本当にあの途方もない量を覚えることはできますか?私には疑問しかありません。確かに、日本史は暗記科目です。これは、紛れもない事実です。しかし、そこには勉強法があります。私立最難関の過去問を見てみてください。どこにも載ってないような内容だったり、「そこ聞くの!?」と思えるような問題だったりが多くありませんか?はっきり言いましょう。そう思っている皆さん、勉強法を変えましょう。ゴールを見据えて勉強しましょう。一問一答だけにこだわってはいませんか?私は、一問一答を全く批判する気はありません。なぜなら、現に受験期に一問一答をやったからです。しかし、一問一答中心の勉強には、ある程度のところに壁があります。そこで、今回は、私が考える成功法を紹介したいと思います。

日本史の勉強は、とにかくノート

 これはわかる人とわからない人に大きく二分されるでしょう。そして、反対、批判される方は少なくないでしょう。しかし、私は、絶対的にこの方法が成功法であると確信しています。理由は単純です。このやり方で、早稲田大学の問題で8.5割以上が取れたからです。なぜノートがいいのか話す前に、注意しておくことがあります。私は、1からノートを作れ!ということは言っていません。私は、ノート型の教材をやってほしいと考えています。(山川出版社からも出ています。)このノート型の教材には、非常に大きなメリットがあります。日本史において効率よく覚える方法は、丸暗記であり、丸暗記において効率よく覚えられる方法は、ノートを頭の中で再現することであるということです。それを実現してくれるのが、まさにノート型の教材であると言えるでしょう。日本史といえば、年代暗記とか思っている人はいませんか?ノートを頭の中でめくれるくらいやりこめば、年代暗記の必要はありません。つまり、年代の並び替えなどを、年代を確定させて解くのではなく、ノートの位置から解くのです。実は、このやり方には、メリットがまだまだあります。というよりか、これが成功法だと確信しています。なぜなら、実は、年代の並び替えや正誤問題といったことは、歴史の流れを聞いていることがあるからです。(全くもって突拍子もないことを問われている問題もあります。センター然り。)この歴史の流れを聞いている問題において必要なことは、年代を覚えることではないといえます。ノートが頭の中で再現できれば、その位置関係から流れだって思い出せます。そして、本当に近い年代や同じ年代の事象の前後関係も理解できるようになります。こういった点からも、ノート型の教材は非常に効率的だと言えるでしょう。また、日本史は「データ一元化」が鍵になります。これはどういうことかというと、何冊もの教材を行き来して学ぶのではなく、一冊の教材で学ぶということです。例えば、縄文時代を学ぶ時に、教科書と資料集と一問一答と…といった形で行き来しながら学習している人はいませんか?私は、その勉強を否定するわけではありませんが、「データ一元化」を強くお勧めします。これは、ノート型の教材でなければ非常にやりにくいです。この「データ一元化」において重要なことは、とにかくメモや資料を駆使して、自分が入試会場まで持っていける教材を作ることです。ここが肝になります。とにかくわからないことや事象と事象のつながり、ノートには書いていないことなど全て含めて、メモしまくってください。自分で書いた文字は、非常に覚えやすいです。さらに私は、必要な資料や史料を切り貼りして貼っていました。こうすることで、より情報量に富んだノートが完成します。また、過去問の問題も書き込むことで、非常に効率の良い勉強ができます。(日本史過去問に関する記事は後日投稿します。)
 このように、日本史をノート型の教材で勉強するメリットはキリがないほどあります。日本史の勉強の仕方に困っている人は、ぜひぜひ参考にしてほしいです。

具体的な勉強法

 ここでは、上記で話したノート型教材の具体的な勉強法について紹介します。私が浪人時代に行っていた方法を紹介します。私は、浪人時代駿台学園に通っていたのですが、正直、日本史に関しては、3人の先生が別時代を同時進行でやるのですが、1人しか頼りにしていませんでした。そこで、〜安土桃山、明治〜現代に関しては、全て独学でやっていました。その中で、江戸を担当している先生の勉強法を参考にしながら、勉強法を確立していきました。まず、ノート型の教材についてですが、オーソドックスなものを使うのが一番です。さまざまな教材が売り出されていますが、内容において信頼できるものを選びましょう。そして、次に私は、そのノート型の教材をコピーして、ノートの左ページに貼っていく作業をしました。確かにこれには時間がかかります。ただ、後々これでないとメモなどが書ききれなくなるため、私は重要な作業であって、無駄な時間ではなかったと思っています。左ページにノート型の教材を貼ったら、右ページは自然と空白です。ここが非常に大事なスペースになります。そう、ここが情報量を増やしていく場所なのです。この空白の充実度があなたの合格を左右するでしょう。こうしてできたノートで、受験当日まで勉強します。私がまず行ったことは、読む教材で、流れを丁寧追っていくことです。ここで重要なことは、1度目で理解、2度目で確認、3度目以降は暗記という流れです。日本史の勉強でやりがちな例を紹介します。旧石器時代から始めた勉強を現代まで一周して、また旧石器時代に戻るといった勉強法です。これ全く意味がありません。現代までたどり着いて旧石器時代に戻ると、「なんだっけ?」ってなります。これは非常に非効率的です。そのため、1度目で、深く深く掘り下げてください。読む教材にあってノートにないことをどんどん書き込んでください。そして、2度目は、その日のうちでもいいですし、次の日でもいいですが、忘れないうちに、復習してください。私は、11月に現代までたどり着いていれば大成功だと思います。ここで、伝えておきますが、日本史の過去問は、全部一通りやってから、行うのではありません。英語と日本史の過去問の使い方は全く違います。日本史は、暗記科目です。つまり、問題をとっておくなんてことは絶対しないでください。ノート学習したところは過去問を解いてください。一部の例外を除いて、日本史において、時間配分は関係ありません。ほとんどの場合、入試時間内に終わります。そのため、できる問題はどんどん解いて、ノートに付け足すことが重要です。過去問のできる問題だけ解いていくといった形を取りましょう。ノートに書いておけば、何度も何度も見ることで覚えます。どんどん解いて、どんどん付け足しましょう。
 ここで、勉強法を整理しておきます。まず、理解するために、読む教材で学びます。ここのペースは、いつまでに全部を終わらせたいか決めて逆算してください。私は、逆算して、時代を進めるのは、3日に1回でした。そのため、1日目に、1周目として理解重視の勉強をして復習、2日目に、さらに2周くらいして問題を解く、3日目も2日目同様のことをして反復学習をひたすらやっていました。そして、一週間単位で考えると必ず1日余ります。ここでは、全体の復習をします。とにかく忘れる前に、復習というサイクルをひたすら行ってください。とにかく、反復学習を行ってください。大事なのは、早く終わらせることではありません。効率よく終わらせることです。間に合えばいいのです。周りの友達を見ていると、めちゃめちゃ早く現代まで終わらせている人がいます。全く焦らないでください。とにかく、1周目理解、2周目確認、三周目以降反復というサイクルをやり続けてください。ただ、このサイクルを行っていても、途中まで進むと、前のことが忘れてきます。そこで、時には進まない週を作って、復習に徹する時間を儲けてもいいと思います。暗記力には、個人差があります。覚えの良さは人によってさまざまです。そのため、この時間を設けるかは、自己分析して決めましょう。
 1つ重要なことがあります。それは、なぐり書きのように手を動かすか、見て覚えるかといった問題です。結論から言うと、見て覚えた方が早いですが、たまに書いてほしいということになります。これには理由があります。1つ目は、漢字です。これに関しては、書いて覚えた方がいいと思います。そのため、書くことも重要であると言えます。2つ目は、見ていると自然に跳ばしている内容があるということです。これは、本当に勝手に頭の中で飛ばしています。そこを覚えるためも、書いて覚えることもやってほしいです。しかし、いつもいつも書いているのは、非効率的でしょう。そのため、3回に1回とか、5回に1回とかで構いません。時に書くといった程度でいいので、行ってほしいと思います。
 このようにやっていくというわけですから、重要な指標があります。それは、模試で学習したところは、9割くらい取れているかということです。模試は本番ほど悪問、鬼問、難問がありません。そのため、9割は取りたいところです。これは、どんな模試においても同じです。共通テストの模試でも、2次に特化した模試でも、9割を取りたいところです。逆に言えば、2次に特化した模試において、点数が取れていなければ、甘いということになります。やったところは、9割を意識してください。しかし、たまに、突き詰めすぎて、勉強が違う方向に向いている人がいます。マニアックなものばかり目がいってしまっている人です。もっと根本の理解に重点を置いてください。そういうところが、問題になっていることが多いです。ただ、模試に一喜一憂もしすぎないでください。大事なのは、いきたい大学の過去問が解けるかです。たしかに、日本史を問われていることに変わりはないため、模試で高得点の人が、過去問で全く解けないということはないと思います。しかし、模試と過去問は問われかたが少し違います。そのため、あまり一喜一憂することなく間違えた問題に焦点をあて、間違えたページを1ページ丸々復習しましょう。そして、ノートになかったものは、どんどん付け足していってください。2度同じミスをしないことが重要です。間違えたら復習、知らなかったらノートに付け足すってことを続けていれば、自然と点数は上がっていきます。この作業は、ひたすら繰り返しましょう。

ノート学習が1通り終わった後について

 私は、11月ごろに全てを終える計画を立てていて、その時期に1通り終わったので、ここから受験まではおよそ2ヶ月ありました。しかし、この2ヶ月もやることは全く変わりません。つまり、復習して、問題を解いて付け足しをして、復習するといったことのみです。また、この時期に1周だけ、一問一答をやりました。やった感想は、ほとんど全部わかるといった感じでした。ノートに無い内容はごくわずかでしたから、そこだけ付け足して、一問一答は終えました。そして、1ヶ月前(1月)は、問題を解くのもやめて、ノートだけひたすらやり込んでいました。もうこの時点で新しいことを覚えようとするのは、無理に等しいです、そのため、忘れないことにフォーカスして、勉強を続けました。
 最後の2ヶ月は、勉強の配分も、日本史7割、国語・英語で3割といった感じで勉強していました。最後は、日本史を追い込む時期です。そのため、英語と国語の完成度も重要です。ペース配分を考えて勉強するようにしましょう。

まとめ

 いかがだったでしょうか。批判があることも承知の上で書かせていただきました。参考にして、自分の勉強法を確率することが大事だと思いますので、日本史の勉強法に悩んでいる方は、是非参考にしてみてください。

*日本史の過去問の使い方については、後日詳しく話そうと思います。日本史の過去問をうまく使いこなせていない人が多い気がするので、しっかり話せていけたらと思っています。日本史の過去問は、英語や国語の過去問の使い方とは違います。ぜひ、そこをしっか理解してほしいと思います。

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