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最後の秘境 東京藝大/二宮敦人

東京藝大生へのインタビュー等を通して、藝大の中身を紹介した本。モノを0から作る人って普段どういうことを考えているんだろう、と気になって読んでみた。

完全な偏見だと、東京藝大の学生は、とにかく自分の追求する分野(音楽や美術)に対して、尋常ではないほどの情熱をもって向き合っているとばかり思っていた。でも、本当は音楽も美術も嫌で嫌で仕方ないけど、自分自身に纏わりついてくるから仕方なくやる。という人も一定数いるということが面白かった。

向き合っているものが好きであれば、それを続ければいいし、嫌いになったらやめればいいという1つの考え方しか持っていない自分の見方が狭いという事が分かった。ただ、嫌いになっても纏わりついてくることって、そう簡単には手に入らないと思う。血を吐くくらい本気でやった人がその境地に行きつける。

King Gunの井口さんとテラハの中田さん、唐突に出てきて笑った。カオスな展開だ、また読もう。

どうやって『伝える』か、毎日考えています。

誰かに認められるとか、誰かに勝つとか、そういう考えと離れたところに二人はいるようだ。あくまで自然に、楽しんで最前線を走っていく。天才とは、そういうものなのかもしれない。


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