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限りなく透明に近いブルー/村上龍

米軍基地のある街で若者がクスリとセックスに明け暮れる退廃的な生活を描いた作品。

鮮明でグロテスクな映像が頭の中に浮かび、何度か読み進めるのがしんどくなった。今では使われていない差別的な用語やクスリの隠語?も数多く出てくる。

主人公・リュウはそんな日々を観察する姿勢で眺めている。その姿勢は、この生活からは抜け出したいけど、行くアテがないからであると最初思ったが、読んでるうちにその考えはだんだんと変わってきた。

若さゆえに刺激的なものを求めているが、自らリスクを冒してまでは刺激は欲しくない。安全な位置からの刺激的な日々を求めているように感じた。

たびたび登場する腐ったパイナップルは想像できそうで、少し難しかった。


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