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生まれてこない方が良かった...という思想

哲学者の森岡正博さんという方が「私たちは生まれてこない方が良かったのか?」という本を出されています。

海外では数年前から注目されている考え方で「反出生主義」(アンチナタリズム)と呼ばれており、“私は生まれてこないほうが良かった”だけではなく、“苦しみのあるこの世界に子どもを産まないほうがいい”、という考えも含むそうです。

代表的な提唱者の一人である哲学者のデイヴィッド・ベネターという方は、著書の中で『存在してしまうことは常に深刻な害悪である』と書き、人類は絶滅する方が良いと結論づけていて、なんだか強烈です。

生きることそのものが辛いということもあるでしょうし、その辛さを自分の子どもに味あわせたくないと思う人も当然いるでしょう。
また人生に大きな不満はないけれど、「生きることに価値が見いだせない」と言う人もいるに違いありません。

反出生主義と精神医学では「生きる意味」が違う論点に立っているとは思います。

ただ気になるのは、反出生主義は特に苦境に立たされていない人々が「生きる価値を見失う」という「生きる意味に疑問を持つ」という点がとても気になりました。

私は生まれてきたことの意味、価値、人生の意味そういったものを一切考えずにただ、淡々と日々を送りたいとよく思います。
確かに人は人生の終わりに向かって刻々と進んでいるのは確かなのでしょう。

でも、そんなこと考えないで、「今日の夕飯何しようかな?」とか「あ、洗濯しなきゃ」とか、そういう日常に何の疑問も持たずにただただ生きる、そんな風でありたい。

今からでも、そう生きて行きたい。

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