見出し画像

褒められ上手な人がいい

人に褒められた時、いったい自分はどう反応しているだろうか?と考えると、素直に喜んでいるケースってちょっと少ないような気がします。
また自分が誰かを褒めた時に相手から返ってくることばもうれしいという気持ちがストレートに表されていることも珍しいような気さえします。

3つの例え話
ちょっと例え話をしてみます。3つパターンを作ってみたのでお読みください。

ここに2人の女性A子さんと、B子さんがいたとします。2人は友人で今日は1か月振りに会って食事をすることになりました。

A子さんは昨日美容院で髪を切り、それまでのロングヘアから、一転して思い切ったショートカットに変身。今日は髪を切ってから人に会うのは初めてです。

待ち合わせ場所にはすでにB子さんがスマホをのぞきこんで立っていて、あとから到着したA子さんが声を掛けます。

パターン1
A子さん:お待たせ。ずいぶん待った?
B子さん:ううん。2,3分だけ。あれ、それより髪切った?
              思い切ってショートにしたね。軽やかでとってもいいじゃない。
      似合ってるよ。うん、いい、いい!
A子さん:ありがとう!昨日切ったあとちょっと切りすぎたかなって心配だ
      ったんだけど、B子にそう言ってもらえると安心。ありがとう!

この会話の中でAさんは”心配だった”と言ってはいますが、B子さんの言葉に不安も消し去り、褒めてもらったうれしさを感じ、きっと褒めた側のB子さんも自分の言葉でA子さんが安心して、さらに喜んでくれたのでうれしく感じているのではないでしょうか?

では、同じシチュエーションで別のパターンの会話を作ってみます。


パターン2
A子さん:Aさん:お待たせ。ずいぶん待った?
B子さん:ううん。2,3分だけ。あれ、それより髪切った?
              思い切ってショートにしたね。軽やかでとってもいいじゃない。
      似合ってるよ。うん、いい、いい!
A子さん:そう?ちょっとねぇ、切り過ぎちゃったかもって思ってて。
B子さん:そんなことないよ。とてもいいと思うけどな。
A子さん:美容院で髪切ってもらいながら目をつぶって考え事しててさ、    
                 美容師さんに鏡で後ろの長さ見せてもらって「これくらいの長さ
      でいかがでしょうか?」と言われた時はもう時すでに遅しで。
      自分がイメージしてたよりかなり短くなっちゃって。
B子さん:100%イメージ通りなんて無理だし、美容師さんがA子に似合うと
     思うイメージがその長さなんだよ。かわいいけどな?
A子さん:そう?でもなぁ。前髪もなんか変だし。

こちらのパターンでは、A子さんは自分のイメージ通りの長さではなかったため、B子さんの誉め言葉を素直に受け取ることができない状態です。
(あ、実際には美容師さんはもっと慎重に切るかもしれませんが、仮定の話としてお受け取りください。)
イメージ通りではないということで、そんなに簡単に気持ちを切り替えることは難しいとは思いますが、B子さんとしては素直に誉め言葉をかけたのに、ちょっと不完全燃焼な感じでしょうね。少なくともA子さんは喜んではくれなかったのですから。

では、もう一つの会話のパターンです。

パターン3
A子さん:お待たせ。ずいぶん待った?
B子さん:ううん。2,3分だけ。あれ、それより髪切った?
              思い切ってショートにしたね。軽やかでとってもいいじゃない。
      似合ってるよ。うん、いい、いい!
A子さん:そう?なんか今までの長さだと、シャンプーとブロー、その他お
     手入れにあまりに時間かかるからさうんざりして切ったんだよ 
        ね。
B子さん:そうなんだ。まぁ確かに手間はかかるよね、長いと。
A子さん:とりあえず、手間ひまから解放されてすっきりかな。

このパターン3だとほめたB子さんも二の句が継げずという感じでしょうか。
せっかく褒めたのに、切った理由が手間を省くためとなっては、それ以上褒めようもありません。

会話をしている相手がどの程度近しい人かにもよると思うのですが、相手を褒めて返ってきた言葉で、誉めたことが思いっきり空振りに終わることってあると思うんです。
意外と誉め言葉をかけられたほうは、パターン2や、3のような対応しがちなのでは?
生活の中で褒められるってあまりないでしょうから、実はこうした友達との何気ない会話の中にも素敵な言葉を受け取っている可能性もありますよね。
そういう言葉を見逃さないようにしておく心構えは大事だと言えそうです。

謙遜
もう一つ、誉め言葉をかけられた場合、日本人は謙遜の念が強すぎて褒められても素直に喜びとして言葉に表すのが下手なような気がします。

誰かに何かを褒められた場合に、ストレートにお礼を言う前に他の事を引っ張り出して謙遜するというパターンが多いのではないでしょうか?

ママさん同士の会話としてお読みください。

C子さん:D子さんのお子さんこの間の野球大会で大活躍でしたね。
D子さん:野球ばかりで勉強はしないし、家のことも何にも手伝わない子な
      んですよ。もう少し野球以外のこともきちんとやってくれればい
      いんですけどね。
 

C子さんは野球のことについて話しているのに、D子さんはなぜか野球とは関係ないことを引っ張り出して謙遜する。
こういうパターンって結構多いと思います。
褒め甲斐のないリアクションの典型なのではないでしょうか?


褒めるとかってお世辞とか上から目線で明らかに不快に感じることもあるとは思うのですが、そうではな場合は素直に受け取って喜んだ方が双方にとっていいと思います。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?