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特別授業「笑いについての社会学的考察と創作体験」|授業レポート

※この記事は2021/02/18の投稿の再掲載です。

1月の特別授業は、「笑いについての社会学的考察と創作体験」をテーマにした4日連続授業でした。講師は京大卒のお笑い芸人、九月さんです。

授業は、”伝えたい所をわざと何回も言って笑いを誘いながらも、ちゃんと伝えたいことは私たちの耳に残る”みたいな本当に面白い授業で、とにかくずっと笑っていました。

本当はマイクオンにしたかったのですが、笑い声で絶対話を遮っちゃうことわかってたからマイクオンにできませんでした。笑

もし、それで笑い声が聞こえなくて心配されてたら、少なくとも私は画面の裏でずっっと笑っていたので、この記事をみて安心してほしいです。

1日目「笑い」概論

「笑い(人の感情)はルールやシステムがあり、デザインすることができる」

デザインの種類として「緊張と緩和」「ボケとツッコミ」「あるあるないない」「人間らしさ」みたいなものがあるんだよ! ということを、面白い例を交えてと一緒に教えてもらいました。

緊張と緩和は、緊張してる時に緩いことが起こると笑っちゃう。
ボケとツッコミは、「ボケ」が常識からのズレで「ツッコミ」が常識に戻すもの。
どちらもそのギャップが大きいほど面白いんだよ! と、実際にグループに分かれて「面白いを創る」ということを体験しました。

こういう角度で笑いを考えたことはありませんでしたが、「緊張する場面」と「緩い場面」を組み合わせるだけで簡単に面白くなるのが不思議で楽しかったです!

2日目 笑いの創作体験①「定番シチュエーションからのずらし」

「いきなり新しいアイディアを考えるんじゃなくて、まず常識の整理から始めてみよう」

常識は何よりも前に前提として存在していて、そこを崩したり異物を加えると面白いを創れる。そのためにはまず「常識を疑う」必要があるから、それを体験しようということで、お題ごとにグループに分かれて「常識・前提となっていること」を出しまくる、ということをしました。

この「常識を疑う」ということは普段何気なくやっていたけど、ちゃんと「疑う」ということを複数の人でやったことがなかったから、すごく面白かったです! 「確かにそれ前提としてあるわ!」とか「暗黙の領域であるよね」とかものの見方を自分の中で変えていくトレーニングみたいにも感じて、個人的に日常的にやっていこうと思ったくらい楽しかったです!

私のグループでは「デート前日に前髪を切りすぎた」の状況にある常識を出しまくるというもので、個人的に好きなのは ・前髪は切れるもの ・どれくらい切れているかが把握できている ・前髪の基準がある ・前髪は顔の前方にある ・明日会う相手は少なくとも1人以上である が気に入っています笑

3日目 笑いの創作体験②「モノと意味」

「ものと意味を切り離して別の意味と結びつけると新しいものができる」

「金メダル」って聞くと、素晴らしいもの・1番・勝利の証、みたいなことを想像するけど、この結びつきが絶対的なわけではないんですよね。

自己最低記録での「悔しい金メダル」だったり、他の選手がドーピングで繰り上がりの「虚しい金メダル」もあるかもしれない。 状況によってものが違う意味を持つことがあるんだよ!ということを学びました。

「もの自体の意味(=クレープ)」_大体なんでも包めばクレープになる 「ものへの意味付け」_やるべきことをやっていなくてもクレープで包めばクレープになる 「ものへの意味付け への意味付け」_罪悪感や不安感を解消したい →年金の未納通知や返してないDVDをクレープの皮で包んで許されようとする「罪とクレープ」という九月さんのネタになる。笑 このギリギリの説得力でギリギリの納得感なのが面白くて、めっちゃ好きです。笑

九月さんの作品とか見てて爆発的に面白いわけじゃないんだけど「なんか笑っちゃう」のなんでだ?ってずっと思ってたんですけど(めちゃくちゃ褒めてます) このギリギリまかり通ってる所(伝われ)に面白さを感じてたんだな、と自分を知ることにもつながりました。

これも「もの自体の意味」「ものへの意味付け」「ものへの意味付け への意味付け」の3段階にわけでそれぞれのグループに課されたお題に沿って考えていきました。 私のグループは「ふりかけ」で 「もの自体の意味」_光らない、潤いがない、何かにかける、食べるもの、死なない、味がある、種類豊富 「ものへの意味付け」_潤いがないからトライアングルと言える、味があるから伝統工芸品と言える、種類豊富だからジャニーズ 「ものへの意味付け への意味付け」_ふりかけはジャニーズJr.です。

なぜなら、ふりかけは主役を引き立てるからです。ふりかけがご飯の上に乗っている様子は、ジャニーズJr.が主役のかっこよさを引き立てる様子を象徴しています。 こんな感じで私たちのグループでのふりかけはジャニーズJr.ということになりました。笑

誰も考えていなかった答えにたどり着けて面白かったです!笑

4日目 笑いの創作体験③「レトリック」

「言葉への理解を深めよう」

タナヌフゲームをしました。順番に平仮名を一文字ずつ並べて意味の通る文を作って、自分の前の人で文が完成したと思ったら「タナヌフ」と言って文章を完成させます。

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分岐するポイントでどうつなげていくのかで続きの文章が変わってきて想像してた文と全然違うところにたどり着いたりして面白かったです!

授業の中には、グループワークもあったのですが、一人一人の負担が少なくて参加しやすいし、楽しむ感覚で出来たのでワークの時間が怖くなかったです。 あと、授業の合間に小ネタがたくさんあって、ずっと飽きさせない設計というか、他に意識を移す暇を与えないようになっていて、終始楽しかったです!(もちろん褒めてます)

九月さん、今回は本当に楽しい授業をありがとうございました! 笑いの深さを少し知ることができたし、笑わせることを仕事にしている九月さん含めお笑い芸人さんの見方が変わりました! 機会があればまた授業来てほしいです!!

Reported by Mirai (学生広報部)


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