黒猫に出会ったら幸運のしるし?イギリスの迷信いろいろ
月や年が変わる前にカレンダーをめくると不吉?
ちょっと前に新年を迎えたと思ったら、あっという間に1月が終わっちゃいましたね。
こうしてカレンダーをめくる度に、イギリスの或る迷信を思い出します。それは、年や月が変わる前にめくったら不吉だっていうもの。
初めてそんな事を聞いたのは、以前お勤めしてた会社のイギリス人同僚からでした。
それは月末に近い、金曜日の夕方。
仕事が終わり帰宅しようとデスクを片付けた時、ついでに「どうせ週末の間に月が変わって月曜は▲月になってるし」と思い、月ごとの卓上カレンダーをめくったのです。
それを見ていた隣席のイギリス人男性が、「だめだめ。月が変わる前にカレンダーめくるとバッドラックだよ!」と言うではありませんか。
そんなの日本では聞いた事なかったから、初めて聞いてビックリ。
でも「郷に入っては郷に従え」って言いますもんね。彼の言うとおり翌月のカレンダーは月曜日にめくる事にしました。
(ちなみに「郷に入っては・・・」は英国でも、「When in Rome, do as the Romans do:ローマにいる時はローマ人のする事に倣え」で知られています。)
黒猫が目の前を通ったら、幸運の予兆♪(ΦωΦ)
他にもイギリスの迷信は沢山あります。よく知られているのは黒猫。
他の国では不吉なシンボルとなっている事も多い黒猫ですがイギリスでは違い、「黒猫に出会ったら、幸運の知らせ♥」と言われているんですよ。
だからイギリスでは誕生日などのグリーティングカードや、幸運のお守りなどに黒猫がフィーチャーされているのも珍しくありません。
幸運を呼ぶラッキーチャームは他にもあり馬の蹄鉄、四つ葉のクローバー、白いヘザーの花などは一般的。
木を触るとラッキー?幸運を呼ぶ行為
また幸運を呼び込む行為としては「木や木製のものを触る」「秋に木から落ちてくる葉っぱを空中でキャッチする」「新しい服のポケットに硬貨を入れる」というのもあります。
特に「木や木製のものを触る」は今も広く浸透していて、何か悪い事が起こる話(事故や盗難や災害など)をした直後、「タッチ・ウッド!」と言いながら木製の椅子やテーブルに触る人が多いんです。
そのタイミングが日本の「くわばら、くわばら」と殆ど同じなので、ちょっと親近感を覚えるくらい。笑
さらに、もしその場に木製のものが見当たらない場合は「タッチ・ウッド!」と言いつつ自分の頭を触る人までいます。これは木の代わりに「木偶の棒(でくのぼう)な自分のアタマ」で代用しちゃった、というイギリス人らしい自虐ユーモアです。
室内で傘を開いちゃダメ?不吉に関する迷信は
同僚イギリス人達からは、前述のカレンダー以外にも幾つかの迷信を教えてもらいました。
何度か別の人から言われたのは「室内で傘を開くのはバッド・ラック」という迷信。
でもイギリスって降水確率が高いんですよ、雨量は大した事ないんだけど。だから朝の通勤時に濡れた傘を乾かしたい時は、自分のデスク下で半開きにしたり、他の社員からあまり見えないよう工夫しました。
同じくらい同僚たちから聞いたのは、階段ですれ違いつつ歩くのは不吉というもの。
例えば私が階段を下りている時に同僚が上ってきたら、彼または彼女は途中で静止し「お先にどうぞ」と私を通らせてから、自分もまた上るという具合です。
これは安全のためと考えれば、それほど奇妙じゃないですね。でも迷信を守る人は、もし階段の幅が広くてもやる。笑
また「新しい靴をテーブルの上に置くと不吉」「鏡を割ると悪いことが7年も続く」など、嘘でしょ?というものまでバラエティ豊か。
マグパイ(カササギ)は微妙で「1羽だけ見たらバッドラック」、でも「2羽を見たらグッドラック」と言われています。
じゃあカササギを1羽だけ見ちゃった後、黒猫に出会えたらチャラになるかしら?なーんて。
日本とは違う迷信の数々だけど、慣れればそれなりに面白いですよ♪