最新のカメラに惑わされず、手持ち機材を再評価しよう

悩みと発見

最近、カメラが高い。

新品のボディもレンズも値上がり傾向にある上、中古相場もずっと高騰し続けている。数年前はX-T2なんてメルカリで3~4万円だったこともあるのに、今やその倍以上の価格になっている。
明らかにおかしい値段なのに、さも当たり前のように売られている。
円安か？円安の影響なのか？

いや、過去の相場にしがみつくのはよそう。オールドレンズだって昔はもっと安かったハズだし、カビ有レンズなんて投げ売りだったに違いない（今は数千円したりする）。今の活動を止めないためにも、受け入れるしかない。

…のだが、すぐには受け入れられない。
次に機材を買うときは、使ってない機材を元手にしよう。買ったときの値段で買い戻すことは二度とできないだろうけれど、仕方ない…
なんて思っていた。

考えが変わったのはカメラ雑誌。
Kindle Unlimitedに登録されているものを片っ端から読んでいる最中だった。
「デジタルカメラマガジン」、「VIDEO SALON」、「風景写真」、「フォトコン」等、どの雑誌でも""古い””機種で撮られた、しかし美しい写真や映像が掲載されていた。
ハッとした。次々と機材を購入するのは単なる物欲や好奇心であって、会心の写真や映像を得られるものではないのだ。
古い機材だっていいものは撮れる。そう確信した。

必要なものを見定める

とは言え、スペック上は最新機種の方が高いに決まっている。
被写体認識AFや高感度耐性、4Kや6K動画に太刀打ちできるわけがない。
しかし、それは同じ土俵で比べるから劣っているのである。自分の作品・記録上必要十分かを判断すればよいのだ。
風景写真に被写体認識は不要、連写も不要、ただし諧調は優れていてほしい。
日中撮影のみであれば高感度耐性は要らない。最低感度で比べてノイズが乗らなければそれでよい。
Vlogに4K60pは必要か？FHDでもいいのではないか？もちろん映像が綺麗なのは必須だ。
更に、大胆な加工をすればそぎ落とせる要素が増える。超高感度でモノクロ撮影をして作品を作っている人もいれば、アニメ風の現像で話題になった人もいる。あれらは（おそらく）諧調の広さが不要な加工であり、古い機材でも対応できる。

個人的に推す・気になる機材

上記の考えがあり、最近は手持ち機材や中古カメラを再評価している。
個人的に推す、または気になっている機材をメモ代わりに置いておく。

〇OM-D E-M1 markⅡ
　写真だけでなく動画もイケるので、最近稼働率が高い。最新機種には遠く及ばないながらも、多機能で耐久性がある上、手頃なレンズも多い。アートフィルターで動画撮影も可能で、ショート動画を撮るのもいい。
　レンズはLUMIX G 20mm/F1.7とMC ROKKOR-PF 55mm/F1.7がお気に入り。ボケ感も出せるしデジタルテレコン×2で動画撮影もほぼ対応できる。

〇Nikon D7200
　D500には及ばないものの、動きモノに対応できる手頃なカメラとして優秀。スナップに出かけるにはちと大きく、最新のフルサイズ機くらい大きいし分厚いくらい。レフ機のAF速度は気持ちいいなと思わせてくれる（正確性には議論あり）。レフ機で広角レンズを付ける気にはなれないが、50mm～望遠ではまだまだ戦える。あとFマウントはレンズも安め。

〇PENTAX KF
　私は持っていないが、写真を撮る上で十分なのでは？と思わせるスペックで、かつ安価。大丈夫かPENTAX。商売下手じゃないかPENTAX。
　PENTAXはK-50しか所持していないが、これもなかなかいいカメラ。黒死病という絞り不良の懸念はあるものの、撮影体験や機能は十分なのでたまに使っている。ISO51200の画像でもPureRawを通せば十分綺麗だった経験もあり、PENTAXで手頃なレンズ一式揃えるのもアリなんじゃないかと思っている。アストロレーサーを使えば赤道儀が要らないし。

PENTAX K-50+SMC Takumar 28mm/F3.5+PureRaw4

カメラ機材への物欲はあれども、定期的に、徹底的に使うと新たな発見がある。
あなたも手持ちの機材をよく考えては如何だろう。