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満員電車

普段の仕事は、幸いにもラッシュの時刻を避けて通勤出来ていた私が、実に久々に、客先訪問のためにラッシュど真ん中の時間帯に電車に乗ることになった。

久々に乗ってみて…
これは、病む。確実に、病むな。
精神衛生上良くない。
もう2度と乗りたくないと痛感した。

あの混雑。
人では無く、ロボットと化したサラリーマン達。我先にと人を押し退けて席を取り合い、ぶつかり合った痛みの余韻だけが残る。
みんな、暗くて、能面みたいな顔。
私も、その一員。
勿論座れず、スマホを見る元気も無く、ひたすら、窓の外をうつろにぼんやりと、意思なく眺めるしか出来なかった。

こうした朝の一幕も、確実に、現代人が仕事に病む理由の一因だと思う。
暗い顔した人々が雪崩のように乗り込み、無言でスマホにのめり込み、明日など来ないかのように眠り込む。
この「満員電車」という異様な光景に、終止符が打たれる日は、日本に訪れるのだろうか…

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