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近日公開!捨てられた犬猫がペットショップを救う物語

もしペットショップが保護犬や保護猫を生み出すための存在だとしたら、そんなビジネスに未来はない。
だけど保護犬や保護猫がペットショップを救う存在になったらすごく痛快だし、結果的にもめちゃくちゃ良いと僕は考えています。

無料譲渡契約はメリットだけみたらかなり良いビジネスモデルになるはずですが、犬猫の仕入れに費用が掛かりすぎる点が大きな壁になっています。だから保護犬・保護猫をその対象にするということで、動物愛護と利益化の一石二鳥を実現しょうというわけです。

そうすれば、5年契約で60回と利益回収の機会は多いので、仕入れに費用が掛からない保護犬・保護猫なら、ブリーダーから仕入れた犬猫を無料譲渡するよりも高収益が見込めます。

全ての生体販売をやめることは難しくとも、まずは比較目的として、販売以外の選択肢を取り入れることから始められそうですよね。大したコストもかからず選択肢を増やすだけですから。
言ってしまえば「つぶあん」だけのたいやき屋が「こしあん」のたい焼きも始めたという話です。

ちょっと強引ですが、たい焼きの中のあんこのバリエーションを増やすことで、より多くの顧客をターゲットにできるわけですから、選択肢を増やすために仕入れを増やさないということでは共通しています。

ちなみにブリーダーから犬や猫を仕入れたらどの程度の費用が掛かるかですが、2020年の6月現在では健康上問題のない子犬子猫を1頭仕入れるのにかかる費用は大卒の初任給と変わらない金額です。

コロナの感染拡大で出かけられないという状況と、給付金という臨時収入の影響でしょうが、それにしても異常事態です。しかも種類や付加価値によってはその数倍になることも。もうコロナバブルとしか言いようがありません。
こうした状況では無料譲渡契約は難しいかもしれませんが、そのうち価格は下がると思いますが、それでも安価といえる金額には程遠いでしょう。
なので保護犬•保護猫を譲渡の対象に加えることでその問題を解決しようというのが今回の話の落とし所です。

簡単に言えば仕入れ先を変えることでコストダウンを図ろうというわけですね。(仕入れ先を変えずにコストダウンを図る方法もありますが、それは説明に時間をかけたいので次回に持ち越し)

保護犬•保護猫がそうした対象になれば、ショップ側の経費は抑えられ殺処分の犬や猫が飼い主の元に迎えられることになりますから、言うまでもなくWin-Winの関係性。
しかも飼い主となるのは毎月の健康維持を考えた飼育をしてくれる方ですから、控えめに言っても最高です。

こうした取り組みが非難されることは無いとは思いますが、実現すれば少なくとも現状の、販売が目的というペットショップの事業形態の改善と、殺処分の対象となる犬猫が減る可能性は産まれます。

つまり無料譲渡契約は、殺処分の問題の予防に対しての効果と、保護する対象の犬猫をより健全な飼育を心がける飼い主とを結びつけることで、「増やさない」「減らす」を両立することが可能です。

病気やケガを治療するという概念がない動物には、予防することがなにより大切であるというように、犬猫の遺棄にしても起こった問題に対処するのではなく、起こさないようにすることが必要だと思いませんか?

僕が無料譲渡契約を始めたのは命に金額という価値を付けたくなかったからというのも大きな理由です。

それは立場の違いから生まれる価値観の差がトラブルになるのを避けるための責任逃れでもありますが、動物には金銭的な価値という概念がないからでもあります。

命そのものに価値を求めることになんの意味もありませんが、もし命に価値があるとしたらそれは普遍的であり平等であるべきです。だから金額を無くす為の試みを始めました。

どんなに優れた血統でも、希少な純血種でも、保護された動物でも、人の都合で決められた相対的な価値観でしかありません。

なのでタイトルの捨てられた犬猫が〜は間違いですね。

一昔前なら差別的な扱いを受けていた雑種でも、ペットショップではミックス犬として同じように扱われるようになりましたね。同じ扱いにすることは良いことですが、価格をつけて販売するべきではなかったと個人的には思います。

価格をつけしまうと必ず人それぞれに自分の価値観や他の犬猫と比較することになりますから、差別が生まれる原因になります。

人だけがお金を使い、それを基準に価値を決めているのです。

ペットを飼うというのも人間だけ。飼われることが幸せなこと、捨てられることがかわいそうなこと、それも全て人が思うだけのこと。動物がそれをどう感じているかは誰にもわかりません。

ただ飼い主にもそのペットにも、その出会いと存在はかけがえのない奇跡だと思えるように生涯を幸せに過ごしてほしいと願っています。


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