Q.なぜフィルムカメラなの?
個展やイベントで作品展示をしていると来場された方から「なぜフィルムカメラを使うの?」ってよく聞かれます。今もフィルムカメラを使われている方なら、どう答えますか?「フィルム独特な風合いが好き」とか「現像が仕上がるまでのドキドキ感」とか「家族から譲り受けたカメラだから」とか色々あると思います。
さて、僕ですがちょっと皆さんとは違うと思います。僕の答えは「ロモグラフィーがフィルムカメラを扱っているから」です。
僕がフィルムカメラにたどり着いた経緯をちょっと話したいと思います。もともと僕はデジタル一眼レフカメラを趣味として使っていましたが、使い始めてから3〜4年が過ぎた頃から徐々につまらなくなってきたのです。それは「僕が撮影している」のではなく、「カメラが撮影している」という感覚になってきたからです。
カメラの機能をフルに生かして撮影していればそんなことを思うことはなかったのかもしれませんが、カメラ任せに撮影していたその当時は自分の意思をカメラに届けていなかったのです。
そして自分らしい写真って何だろう?って疑問に思うようになったのです。教科書通りにカメラを使い、みんなと同じカメラを使い続けて何が楽しいのだろう?って思うようになったのです。
そんなことを思い始めた時に現在使っているカメラメーカーのロモグラフィーに出会ったのでした。
初めて使ったのはLC-A+というカメラで実は今でもメインとして10年以上使っています。僕の主観でこのカメラについて言わせてもらうと「じゃじゃ馬で個性的でたまに写ってくれない時もあるけど、自分の意思を持ってシャッターを切るとそれを読み取ってくれるサイコーの相棒」です。
なんか「商品としてそれってどうなの?」って感じの主観ですがこれがロモグラフィー なのです。クレイジーな世界中のユーザーはそれを楽しんでいます。
このロモグラフィーは撮影に関して10個のゴールデンルールを掲げています。
RULE#1 どこに行くにもLomoをつれていこう。
RULE #2 昼でも夜でもいつでも撮ろう。
RULE #3 Lomographyは人生のジャマじゃなく、人生の一部です。
RULE #4 オシリの位置からも写してみよう!
RULE #5 できるかぎり被写体に接近して撮ろう。
RULE #6 考えるな! (William Firebrace)
RULE #7 早く!速く!
RULE #8 フレームにどうおさまるかなんて、知ろうとしなくてOK!
RULE #9 何が写ったか、わかんなくてもOK!
RULE #10 ルールなんかないさ!!
サイコーじゃないですか?こんなに自由に撮ってもいいって言われたら楽しくて仕方がないですよね。僕はこんなロモグラフィーが好きになったのです。そんなロモグラフィーはフィルムカメラだけを扱うカメラメーカーなのです。だから僕はフィルムカメラを使っているのです。「フィルムカメラを使っている」と言うより、「ロモグラフィーのカメラを使っている」と言った方がしっくりきます。と言うことで、彼らのブランディングにまんまとハマったのでした。
僕がフィルムカメラで撮影し続けているのは、「ロモグラフィーがフィルムカメラを扱っているから」です。
(*掲載している写真は全て僕が撮影した写真です)