整形外科に入院して不眠症(軽度鬱)が治りつつある話。
とある事情で10月の後半(ちょうど半分くらい)を病院で過ごした。15日に入院、16日手術、31日退院となった。高額医療費限度額申請が月毎なので、キリのいいところで退院させてもらった。
病院というのはとても良いところだ。ご飯は三食出て、布団の上げ下ろしをする必要もない。パジャマかスエットパンツで着替えなくてもよい。リハビリとお風呂と歯磨き以外はずっと寝て本を読んでいられる。コロナやインフルエンザ感染症対策のため、余計なお見舞い客に機を使う必要もない。9時には消灯される。術後数日は痛かったけれど、思えば天国のように集中して読書が出来た。退院数日前になって慌てて、仕事というか作業のためにノートパソコンを自宅から持ってきてもらったが、同室の患者さんには、PC2台持ち込みで仕事をしている人もいた。
家に帰ってからも、足に関わる部分の手術だったので、だいぶ養生という名目で楽をさせてもらっている。重いものは持つな、車の運転も一ヶ月は無理しないこと、歩くことはオススメ(リハビリになる)、指定接骨院に週三回くらいは通って先日、術後五週間目の検診に行ってきた。予後は良好ということであった。
【つまりは、ダラダラ過ごすことが最良の道】
まず、朝早く起きなくても良くなった。入院中、ずっとダンナが自分で朝弁当を作り(乗っけ弁ね)、味噌汁も作り、犬の散歩もして6時45分に軽トラで出勤する。その音を寝床で聞いていても怒られることがない。股関節部位の手術だったため、いきなり動き出せない。布団の上でリハビリしたり、うつらうつらと二度寝したりして、8時からの朝ドラを見てから下に降りてゆくと、義母はすでに食事を済ませて、台所はきちんと片付いている。そこでわたしは、自分だけのために好きな食事スタイルで、ある時はトーストとコーヒー、ある時はお茶漬け、ある時は卵かけご飯などを好きな時間に(ブランチタイムでもよし)食べることが出来る。それから徐にメーチェックしてネットの注文が入っていれば在庫確認、発送準備などをして、11時までにリハビリに行く。たまには図書館にも行く、読み聞かせ用の紙芝居をかりに、もしくは時間つぶしに、もしくは書き物をしに。水曜か木曜には馴染みのカフェにいく、豆を買ったり、コーヒーを飲んだり、ホットドッグを食べたりする。そうして二日に一回くらい買い物をする。流石に毎日はでかけない、家で録画された映画作品やドラマの再放送を見て気がつけば陽が落ちていることもある。
これが、なんと、ある程度ここ数年悩まされてきた不眠に少しはいい影響を与えているようなのだ。ソーシャルワーカーをしている娘の部屋にあった、精神科医が書いた精神病の漫画、手書き解説本によれば、わたしが今過ごしているストレスフリーな生活は、まさにうつ病を乗り切るための生活スタイルとよく似ている。あれをしなければ、いつ何時までにこの仕事を片付けなければ、ここに行かねばあそこに行かねば、と振り回されることもない。
しかしそろそろこのお気楽生活にもゴールが見えてきた。まずは週一の、有償ボランティア読み聞かせの再開、息子夫婦が孫を連れてくるというので部屋を片付けなければならない、交換会にも顔を出すかもしれない、そして師走と共に始まるカウントダウン。。。。
ああ、今日がいい天気で良かった。雨露凌げる家があって、暖かいご飯とお風呂とお布団があって、本当に幸せだ。もういつ向こう側の世界に行っても良い、そう思いながら毎日お気に入りの枕で眠りにつく。寝る前に無理して本を読まなければ、寝つきは思いのほか良い。I Feel So Good,なのである。