LOGOS

本に囲まれているのが大好きで、出版社勤務→書店員(バイト)→ライター(もどき)→子ども文庫→学校司書(高校)→などいろいろやりましたが、いまはマイペースで奥能登の古本屋です。還暦を前に身体メンテナンス中。

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本に囲まれているのが大好きで、出版社勤務→書店員(バイト)→ライター(もどき)→子ども文庫→学校司書(高校)→などいろいろやりましたが、いまはマイペースで奥能登の古本屋です。還暦を前に身体メンテナンス中。

最近の記事

本は自分を映す鏡であった。

昔、好きだった詩集を書いたひとの、別の本を見つけた。 いろいろなところに書き溜めたエッセイや書評、日々日記など 十数年くらいのものがまとめられたエッセイ集。 文章は上手いと思う、教えるのも上手なんだろう、だけどなんだろう、 わたしがイメージする詩人とは違うなぁ、と思ってしまった。 この人は、自分のことが大好きで、自分のことを後に続くヒトのために なんとか書き残そうとしている、収入のために頼まれた仕事は断わらない、 すごいなぁ、すごいのだけれど、自分>言葉、なんだなという読後

    • 見上げれば 秋の空行く白鳥や V字が東に希望の月よ

      夕暮れが早くなった。 犬の散歩の時間も少し早めに。足元悪くなって転んだら大変だし。 外につないである芝犬を、一回おしっこに連れ出して中に入れる。 本格的な散歩は家人が帰ってきてから、餌。 地震直後はとっても不安定で、凶暴化しかけていたが、 ボランティアで被災地を回っていたペットレスキューの方のアドバイスや 頂いたたくさんのオヤツや餌のおかげで、現在は低め安定。 コノヒトがいる限り、家族揃っての遠出は難しい。 いまは壮年期に入りかけのメスの柴。初期教育を誤ったため、 大変警戒心

      • これでも、仕事してます。。。

        こんな投稿をする暇があるってことは、余裕あるね、と思われるかもしれないけど、余裕なんてこれっぽっちもない。何処かに勤めにでるようであればひとは「あの人、仕事してるね」って思ってくれるのかもしれないけど、正常と非正常の境目に張られた一本の細い綱の上を綱渡りしているわたしにとっては毎日が必死の戦いで足掻いている。在宅ワーカー、ほぼネットとイベント専門の古本屋で、自宅も店も被災して、夏に膝の手術をしたからあまり無理ない範囲でノロノロとカタツムリのように日がすぎてゆく。 1、古本屋の

        • すずらへんのこと。

          珠洲は小さな村が集まってできた「市」の顔をした町だ。 人口的にも、すでに「市」の定義から逸脱しかけているだろう。 ただ、今の法律では、一度…市、として認められたら、それを外す定義、 もしくは条件は科されていないようなので、人口1万1千人レベルの市が存在し続けることになる。それがいいことなのかどうかは私にはわからない。 普通にメイン道路を走って珠洲道路を走り、ポケットパーク駒渡を越えたところから主な村落名を記すと(厳密にはもっと小さな区分がある) ・「宝立(ほうりゅう)」、見

          明日へと 前へ進んでいるはずなのに いつになっても 先は おぼろげ

          眠たいのです。。。 良いお天気が続いた。洗濯日和、衣替え日和、片付け日和。 思いがけない再会があった、それも二人。 違う日、違うコンテクストの知人であるが、ようやく少し 奥能登が恐怖の地ではなくなりつつあるのだろうか。 とりあえず運転ができるなら、金沢から日帰り往復が出来るようになった、 (こちとら3月くらいからやっているけれど。。)ボランティアバスなども 県が少しPRし始めたみたい、雪が降る前に、道路が凍結する前に、 しておきたいことはたくさんある、時間が足りない、みん

          明日へと 前へ進んでいるはずなのに いつになっても 先は おぼろげ

          今更の 漫画にハマって 睡眠不足。

          古本屋なんかしていると「本が読めていいね」と思われたり言われたりするかと思うが、実際読む暇はほぼ無い。時間を作って読むしかない。本はデータであり(ネットアップや目録用)、場所を取る重い物体であり、凶器でもある(地震の時にそう体験した)。読みたい、溺れるように読みたい、ハン・ガンの昨品とか、送ってもらった文庫とか、買ったさまざまな本。でも、いまのわたしには「これは売れるか、売れないか」、売れなくても欲しいか、処分行きか、そういう乱雑に散らばった本がある家で暮らしている。 唯一

          今更の 漫画にハマって 睡眠不足。

          我と来ても 遊びを忘れた ただのひと

          あの日からずっと宙にういているみたいだ。。。 わたしはずっと、抽象と活字の世界に逃げていた。 そこが楽だから。食べ物の数を数えたり、長さを測ったり、 重さ測るとかプラン練るとか、そういうのは苦手で。 都合の悪いことは家族に任せてその日暮らしをしていた。 しかし、地震後の避難生活で体感したのは、生活とは具体的である ということ。パンにするかおにぎりにするか、一個か二個か、 あの人ばっかり多くないか、俺たちいつも後回しや、そういうことが 気になってしまう非常事態。水をどこで手に

          我と来ても 遊びを忘れた ただのひと

          楽しいと思えることを。

          いま、自分はほぼ完全に調和した世界の中にいるらしい。 ただ、頑張りすぎてちょっと休息が必要だから、剣を脇に置いて眠っているようなかんじ。でも傍に剣🗡️があるということは、次の戦いに備えているそうな。 この、地震で被災したわたしが完全に満たされているとな? 家族に守られ、子どもたちは安全な場所で自分の力で生活を切り開き、 犬にも守られ、とても理想的な環境。。。 レジリエンス、でしたっけ、復元しようとする力、建物にもそれがあるのかなーっていまの家にいると思う。そりゃ、もちろん割

          楽しいと思えることを。

          海岸とは 隆起する ものだった。

          活字が読めなくなっている。。頭が、ついていかない。 先日読んだのは「国家を考えてみよう」だったか橋本治の新書。 ある人に勧められ、橋本治って頭いいー、と思うけど、 西洋の国家観史と、日本人が思う国家観の歴史は区別しないと誤解する。 我々は、江戸時代の遅れていた文化が「明治維新」の尊皇開国により 西洋列強に肩を並べられる国となって、ちょっと思い上がって、誤解して 本気で西洋列強やアメリカに勝てると思って太平洋戦争を継続し、 結果として原始爆弾を投下され、敗戦へと至った。その結果

          海岸とは 隆起する ものだった。

          100年後を考えながら。。。

          朝ドラ「虎に翼」が終わりましたね。 はじめは見ていなかったけど、三条支部転勤になった辺りから見始めて。 病院の待合室や、入院中には朝昼共に見ていたかも。 最終回の唐突さを除けば、今にも通じる疑問や論点を史実とうまく 絡めて、寅子の「はて?」と、星さまの「なるほど。」が生かされた展開で 考えながら見ていた。。。 上記の写真は、いまわたしが珠洲でいちばん気になっている場所。。 ここは100年前には海だった、戦後港湾整備と、ショッピングセンター 建設のため埋め立てされて電話きた、

          100年後を考えながら。。。

          土草も祈りのように巻き込んで 半日かけて怒涛の稲刈り

          今年、米を収穫できるとは、元旦の時点では想像もできなかった。 ほら、地震あったからね。地割れするわ、マンホールは飛び出すわ、 家の納屋は潰れてトラクターも田植え機もその中。 挙げ句の果てに軽トラックまで納屋を支えて弁慶みたいになっちゃってさ。 はー、今だから笑えるけど、その時はね。 まーその辺のことはいずれ誰かがリアリステイックに書いてくれるでしょうから、わたしはマイペースでいまの現場をお伝えします。 稲刈り、完了しました。収穫、ありました。去年の米より美味しいかも? 2枚

          土草も祈りのように巻き込んで 半日かけて怒涛の稲刈り

          すずらへん。

          友達の友達が作ったというZINEが届いた。 タイトルは「のとらへん」。 このゆるさが良い。。。 この冊子をつくるきっかけは、2023年の富山ブーム(作者たちの)。 「ミステリという勿れ」でも取り上げられて、秘密、富山富岩運河のスタバ、 ラフレシアのある県立植物館などがマンガにはのっていたよねー。 彼女たちはまたそれとは違う同線から富山のオリジナルテイストにふれ、 富山から氷見、氷見から七尾、七尾から穴水、穴水から輪島、輪島から曽々木、そして曽々木から金沢へと戻る。全て公共交

          すずらへん。

          この世界の片隅で。

          あれは元旦だったさ。あの4時10分から一転して世界が変わった。 少なくとも私の住んでいた街では。 でもさ、そんなことは地球規模でみたらどこでも当たり前に 起こっていることで、約1年前にあったシリアトルコの大地震、 最近でも報道されるかよくわかんないけど、ネパールの洪水とか 地震も水害も雷も親爺もどこにでもいて、何処にでも落ちる。 だけどなんで奥能登だけこんなに続くのかな、わたしの住むところなんて 全然ましで、停電にもなってないし(今は)、断水も解消した(今は)、 床上浸水もし

          この世界の片隅で。

          R6能登半島地震の渦中にいます。。。

          元旦午後4時過ぎに地震が起きました。 M7.6と言われます。阪神大震災より大きいと言われます、 その割に報道はあっさりでしょう、とてもアクセスが悪いから、 Wi-Fiの接続も悪いから、アクセス道路がやられているから。 どうか他人事と思わないでください。 私たちは生きています。 同じ日本に住む住民です。 難民に近い困難な状況にいるかたもいます。 私たちは何か悪いことをしたのでしょうか。。 二年半の間に3回も地震に襲われて。

          R6能登半島地震の渦中にいます。。。

          書くことが楽しい! と思える時空間。

          私は片付けられない人間である。 あれもこれもやらなくちゃ、やりたい、やるべき、あの人のためにと 変なところで気を使い、自分のことは一番後回しになる。 しかし、このNoteさんは、けっこういい。さくさく使える。 気取らず、評価を気にせず、とりあえず上げとけ(書いとけ)と 脳に指令が回る。軽くて、フォーマットをあまり気にしなくてよい (フォームがほぼほぼ決まっているので、余計なことを考えない)。 暮れも押し迫った2×日、大掃除(まだ)、おせち作り(義母担当)、 年賀状(まだ、今

          書くことが楽しい! と思える時空間。

          クリスマス シチューとチキンとシュトーレン。

          ★メリークリスマス、な気分では全くなく。 キリスト教信者でも何でもない私にとって、クリスマスはほとんど全て、 他人のため、というかぶっちゃけ子どもや孫のために、オモチャを買い、 ケーキを買い、唐揚げとポテトサラダを作っていたようなものだった。 子どもが独立して家を出ていき、後期高齢者を含む平均年齢62歳の三人 暮らしでは、何が面白くてクリスマスイブだ、という気分である。 漬物と味噌汁があればいい、というほとんど三食ご飯を食べている わが家の食生活、今日なんてもう夕方昼寝(夕

          クリスマス シチューとチキンとシュトーレン。