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〈未経験からデザイナー〉レベルを上げる「ヒラメキの仕組み」とは【その1】必読


さあロゴつくろ。
ロゴデザインの先生Kei(@logodesigner_z)です。

デザインのレベルを上げるためには何をしたら良いか。
今回はそんな話をしようと思います。

内容としてはイラストレーター使用方法の話でもなく、デザインテクニックの話でもなく、どちらかと言うとメンタル的な話に重点が置かれるかもしれません。

以前、YouTubeのコミュニティでアンケートをさせてもらったんです。ご回答いただいた皆さん、ありがとうございました。そのアンケート内容は「どんな動画を求めていますか?」というもので、イラレ操作やデザイン方法と比較して、この「メンタル系」が一番人気なかったんです。

いや、でも分かります。

例えばダイエットの話でも「どんな方法が効果的だったか」っていう内容が注目されますよね、やはり。
それしか興味ないって感じじゃないですか。

ダイエットされてる方々でも、それに臨むための「モチベーション」だったり、壁にぶち当たった時に「どう乗り越えるか」だったり、そんな話は人気がないのは重々承知です。

ただ、デザイン能力向上に高い壁があります。現在どのようなマインドで挑んでいて、目の前の煮詰まったデザインを「どのように考えたら」この越えられない壁を越えられるか。知りたくはないでしょうか。

今回はそんな話にしようと思います。もちろんデザインを中心に考えていきますので、結局はデザインがうまくいくって話になります。

そう、マインドを整えれば自ずとデザインの進め方が良くなりますので、結果的にデザインのやり方の話なのかもしれません。

ではそんな話をいたします。
今回もよろしくお願いします。




ぼくはYouTubeでワークショップを開催し、講師をしています。この原稿を書いている時期、すごくワークショップの参加者が多い時期でした。

毎日何名かのデザイン未経験者のデザインを見てました。そうするとよく思うのが「浮かんだアイデア1つ、それを形にしただけ」だっていうのが分かっちゃう作品の多いな、ということ。

デザインの検証をしてないものですね。

そのデザインが「究極デザイン」だと自信があるなら、それでもいいかもしれません。でもそのアイデア、実はこのデザインには「利用しない方がいい」っていう場合もあります。

その内容の話も以前YouTubeでしてますので、ご興味のある方はご覧になってください。

このように、「たった1つ作ってそれが完成したから終わり」っていうのは

大御所の仕事ですね。それは「経験値で落としどころに素早く落とせる」っていうことなので大ベテランのみに許された所業です。

経験の浅い方は「手探りで落としどころを見つけていく」しかないんですよ。
すでに経験があるデザイナーでも「手探り」ってことはないですけど、それでもいくつかデザインは作ります。ひとつでは終わりません。

その中から良いものを選んで、更にそれをブラッシュアップしていって洗練されたものへ進化させます。その状態まで持っていってやっと完成です。

もちろん僕は、ワークショップに参加された皆さんのデザインの「過程」までは見てません。想像で言ってます。確証のない話で申し訳ないですが、ただそのように見える結果、そういう出来のデザインであることは間違いないんです。

ひとつ例を挙げさせてください。
ワークショップの課題、ポカラ保育園という架空の保育園をロゴを制作するというのものです。

これはその参加者にデザインしていただいたロゴです。

これは積み木をモチーフにしたデザインです。
左がこの方がひとつめにデザインしたもの。右はそのデザインをブラッシュアップしたものだそうです。


積み木っていうのは、とても良いです。ターゲットにマッチしたモチーフでグレートなチョイスなんですが、ブラッシュアップされたデザインと元のもの2つを比べて「何が違うんだ?」って思ってしまうようなものですよね。

ドロップシャドウをつけたことで「立体感」を表現したようなんですが、それ自身も「デザインを良く見せる」ことを目的とした場合、効果的ではないです。

そして何よりこの2つのデザインはフォルムが全く一緒です。これをブラッシュアップと呼ぶには、伊佐坂難物先生。(いささか難があります)

文字の組み方を変えてみるなど、ブラッシュアップの方法はいくつか考えられます。このデザインは「積み木の箱の中に収まっている」っていうものなんですが、それを「取っ払ってみる」とか「色を変えてみる」とか考えられることをリストアップしていって、それを検証していく。

そういった工程がなさそうです。

そういった工程を踏まえたら複数の亜種ができあがります。ならば絶対「どっちがいいかな?」って悩むような状態が訪れるはず。

もしくは「あっ良くなったぞ」って完全に前のデザインを上回るものができるはず。(逆もしかり)

なので、もしこの2点を依頼主に見せても正直反応に困ると思います。

「別にどっちでもええよ」って、そんな感想になりそう。印象としては良くないですよね。

なのでこういう提案は避けたいです。

せっかく2つ提案するなら「どっちにしよう?」って依頼者が良い意味で悩む、嬉しい悲鳴を上げさせましょう。

このデザインの「積み木のアイデア」は本当にいいものなので、それが本当にもったいないですよね。
もっともっと擦りに擦って、このアイデアを練り上げたらもっと面白いものができたと思います。

このデザインの制作者の方とツイッターで話して「1つ目で力尽きてませんか?」って聞いてみたら、ご自身もブラッシュアップ版は「雑になってしまった」と振り返って感じるそうです。

ただ、これも理解できるところではあります。
デザインしてる真っ最中って、そういうところが見えづらくなります。

それも「デザイナーあるある」だから、デザインが出来上がったらすぐに提出しない。完成にしてしまわないことです。

これは実際の仕事でも同じです。作業をとめますが、完成にするのではなく時間を置きてから改めて見るようにします。

だから期限ギリギリにやるのではなく余裕を持って作業して、その日は一旦手を加えるのをやめる。なんだったら放っておいて寝てみる。

で、次の日朝起きてみてから改めて見てみたら「違うものに見えるはず」です。一度体験してみてください。驚きますよ。

これは人間の脳の仕組みがそうさせるのです。「ビギナーだから」とかそういうことではないです。

バリバリデザイナーも日をまたいて改めて見たり、一旦違う仕事をしたりして間を置いてから、もう一度見るようにしています。なぜか?

作業中の脳っていうのは偏ってるんですね。集中が悪い影響を与え、思考が偏り視野が狭くなってる。それが一旦寝ると脳内のデータが整理されます。

その状態でもう一度見てみると、リセットされた脳で客観的に見れて修正点が頭に浮かびます。なので、それを直してから提出する。確実にさらに良いデザインに仕上げられます。

もう一度言います。
これは「デザイナーあるある」で、やるべきデザインの1工程なんです。

最初から「時間を置いてもう一度見る」っていうことを工程の中に入れておきましょう。


おっと、少し長くなり過ぎましたね。
また本題に入ってないのですが、それはまた次回にします。

また読みに来てください。
よろしくお願いします。

では今回はここまで。
さあロゴつくろ。

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