見出し画像

【CFO CONFERENCE 2020 書き起こし】注目のFinTechスタートアップ2社が語る「次世代の資金調達の在り方」とは?-後編

前編に続き後編をお伝えします!!!

まだ世の中にない新たな市場を作っていく面白さ

画像2

冨田
ありがとうございます。続けて、お二人に「どういったモチベーションで今の事業を選び、継続できているのか」という質問が来ています。ではこちらは藤田さんからお答えいただけますか。

藤田
もともと僕自身は前職で貸付側のクラウドファンディングの会社にいました。日本ではソーシャルレンディングとも言います。業務の一環として、個人投資家のお話を聞く機会が多くあり、その中で、ソーシャルレンディングよりもう少し安定感のある利回り予定型の投資機会を求める声を数多く聞きました。色々調べると株式と社債の間に空白地帯があることがわかり、我々がここを埋められるようなサービスを日本で作ろうと思い、サービスをおこなっています。

画像3

澤岻
私も藤田さんに共感する部分がありますね。まずファクタリングって聞いたことない人もいらっしゃると思います。ファクタリングで検索していただくとすぐ見えてきますが、怪しい業者さんも結構いらっしゃるんです。そういういかがわしい業界を変えるとか、カテゴリを作っていくというのはすごく楽しいなと思っていて。いかがわしいからこそ大企業が入りづらい、心理的参入障壁があるだろうと。そこをまっすぐやり切ろうと考えていて、メガバンクさんをはじめ、多くの方々に応援、お手伝いいただいている状態です。業界を変えていってるというモチベーションはありますね。

冨田
続けての質問ですが「規制絡みで金融庁との折衝は避けられないと思いますが、リーガルは顧問弁護士事務所に頼るか、自分たちで採用すべきか、どちらが良いと思いますが」ということです。こちらはどうでしょう?

藤田
弊社は社内にインハウスの弁護士が2名います。リーガル上の課題やコンプライアンス周りの業務はほぼ社内で完結させることができています。特に金融業は常に法律と隣り合わせなので、Fintech関連の業務をされている企業の場合は、弁護士の採用を検討してみても良いのではないかと思います。

弁護士の採用で、お勧めなのが、ひまわり求人ナビという採用サイトです。無料で求人広告が出せる採用サイトなのですが、弁護士の方が結構見ています。ここ最近、大手の法律事務所から事業会社に転職するケースは増えていますし、特にフィンテックに興味がある弁護士の方は多くいるので、優秀な人を採用できる可能性があります。

澤岻
めっちゃ有用な情報ですねこれ(笑)

(会場笑)

冨田
ありがとうございました。では続けて「エクイティで調達したお金の使いみちについて教えてください」とのことです。

藤田
僕らは広告と人材です。我々のビジネスは、経験、知識のある人を採用しなくちゃいけないので、普通のスタートアップに比べてかなり人件費が高いと思っています。あと、僕たちが運営しているのはマーケットプレイスなので、個人投資家を集めるために広告費もかける必要があるため、そのあたりにお金をかけています。

澤岻
私たちもファンズさんなど他のスタートアップと同様に、人材採用や広告費というところにお金を使っています。見た目の調達額に比して、実際の調達額に対しての可処分額はそこまで大きくないと思っていて。むしろもっと必要かなと思っているくらいです。

資金調達は一人でやりきるのではなく、チームで進めるべき

画像1

冨田
「それぞれ初期のPFM(プロダクトマーケットフィット)はどのようなものだったか、話せる範囲で教えていただけますか」との質問が来ています。

澤岻
最初はLPを作って検証しました。「早くて簡単なファクタリングサービスあったら使いますか?」というLPを作って、そこで申込みが100件近くあり、想定していたCPAの範囲に収まるだけのリードが獲得でき「これはいけるな」と確信しました。OLTAは初期の構想段階からあまり大きくピボットしてないんですね。「オンラインでファクタリングをやりたい」というユーザーが居るということが分かり、このいかがわしいマーケットでもいけるなという実感がでました。

藤田
CPAの仮説はどのように立てたんですか?

澤岻
そこは手数料の範囲で、かつLTVどのくらいという仮説を自分なりに立てて、許容できるコストを考えていました。ファンズさんのPMFはどうしましたか?

藤田
僕らはマーケットプレイスなので、2つPMFする必要がありました。個人投資家向けのものと、資金調達してくれる企業のものですね。個人投資家の方は貸付ファンドで5000万円分出しましたが、すぐに満額募集となり、その後も同じようにファンドを出せば即満額申込みという状況が続いたので、そういう意味では個人投資家向けのPMFはすぐに取れました。

ただし、調達側である企業のPMFは難しくて、我々は上場企業を中心に展開しているので、わざわざ調達コストの高いファンズを使う経済合理性を取りに行くことをやっていて、いろんな切り口で提案はしていましたが、何となく今はそれが形になり始めているという段階です。

冨田
ありがとうございます。色々赤裸々にお話しいただき、非常にためになるお話だったと思います。残念ですが時間が来てしまったので、改めて最後に一言ずつお願いできますでしょうか。

画像4

藤田
Fundsは純粋な資金調達だけではなく、企業のファン獲得やIR効果も含めた資金調達の方法として様々な方法を提供しています。資金調達は多くの企業が通る道ですが、方法それぞれに特徴があるので、企業・財務の戦略を踏まえてぜひ様々な方法をご検討いただければと思います。

澤岻
今日のテーマに併せていうと、ファイナンスやってよかったことをまとめてきたので、簡単にお話できればと思います。調達がスムーズに進んでよかったですねと言われますが、それで自分たちが何やって来たかを振り返って良かったなと思うのは、チームで調達のラウンドを回っていました。私はあくまで要所で出るという感じでした。

調達を社長一人でやりきるのではなく、チーム内で調達のナレッジを貯められたのはすごく良かったなと思っています。それは調達を考えている方がいらっしゃれば、再現性という意味でもチームで調達すると良いことがあると思います。

画像5

そして最後に、既存株主と関係性をきちんとしておくことも大事です。新しい投資家を探しに行くことも大切ですが、既存株主が背中押してくれているということを調達ラウンドが始まった時に言えるようにしておくと、非常に大きいと思います。

冨田
それではここでお時間が来ましたので締めとさせていただきます。本当にありがとうございました!

------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------


この記事が気に入ったら、サポートをしてみませんか?
気軽にクリエイターの支援と、記事のオススメができます!
5
慶應義塾大学 経済学部卒。 新卒で投資銀行に勤務。M&A、IPOアドバイザリー業務に従事。 その後、上場直後のITベンチャー企業に経営戦略担当として参画し、IR・投資・経営管理等を中心に業務を行い、東証一部への市場変更を経験。 株式会社ログラスを創業、代表取締役に就任。
コメントを投稿するには、 ログイン または 会員登録 をする必要があります。