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「女子ウケ」を狙うためのおじさんたちのランチミーティング

「やっぱ、女子ウケが欲しいよね」

「女子はさぁー、〜〜だよね」

「あそこのデザイナーのは女子ウケいいんだよなぁ」

先日、兄とランチの約束をしていた。
兄は仕事の電話がかかってきたらしく、遅刻してくるという。
ランチ真っ只中の時間帯だったこともあり、レストランは混んでいた。先に中に入って待つことにした。

私の隣には、
デザイナー風の男性とコンサルタント風の男性、その人たちと一緒に仕事をしている男性たち、計4名がいた。
彼らはドリンクバーのジュース片手に今後の仕事について語り合っていた。

詳しく聴いていたわけではないが、
どうやら、「女子ウケ」が欲しいらしい。

「女子ウケ」のいいモノだと「いい」らしい。
無論、何がどういいのかは聞いてないからわからない。

そして、彼らは「女子ウケ」のいいモノの具体例みたいなものをだしあい、そうすると謎の「女子ウケ」「女子」あるあるなるものを話し始めた。


問題はここにあると思わないか?

きっと、これからしばらく会議/ミーティングを重ねても、彼らは多くの女性が好むモノを見つけることはできないだろう。
わからないが、私はそんな気がした。

おじさんたちが思う「女子ウケ」と世の女性たちが好むものには少なからず差がある。おじさんたちの思う「女子」(ターゲットとなる人)は、どこに住みどこで消費活動をしている、何歳くらいの人たちなのか、そこも吟味が必要かもしれない。

そして、なによりこのミーティングに足りないのは、女性の意見そのものではないだろうか。

おじさんたちが、何時間も唸りながら知恵を絞るより、身近な女性たちに意見を聞いた方が何倍も早いだろう。なんなら、隣で1人座っている私に直撃インタビューをしてみたりするのがいいのかもしれない。

しかし、まあ、名案は浮かばなくとも、楽しそうに談笑していたから、いいお昼ご飯にはなっただろう。

「『女子ウケ』を狙うためのおじさんたちのランチミーティング」

おじさんたちは、
「やっぱ女子ウケって難しいよねー」
と言いながら、お店を後にして行った。

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