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【完全版】インド留学のための予防接種

インドに長期間行くためには、各種予防接種を終えている必要がある。

といっても、予防接種を終えていなくても航空券は購入することができるため短期間の旅行であれば問題ない。しかし、留学や仕事での赴任であれば自分を守るためにもやるべきだ。出かけることが決まったら、出発時期から逆算してなるべく早めに予防接種をするのがいい。

このnoteでは私が留学が決まってから実際に受けた予防接種について記載している。今後、インドに留学や仕事で行く方々のひとつの参考になれば幸いだ。


在インド日本大使館 「インド赴任・旅行前に受けておきたい予防接種」

【在インド日本大使館HPの記載事項】

予防接種は渡航前に規定回数の接種を完了しておくことが望ましいですが、完了せずにインドに渡航する場合でも、一時帰国した際、もしくはインドの信頼できる医療機関で忘れないように残りの予防接種を受けてください。
インドでは、日本脳炎ワクチンの接種は受けられませんが、他のワクチンについては、国際的に信頼されているブランドのワクチンが多く流通しており接種を受けられます。(在インド日本国大使館)

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予防接種の回数とスケジュール

以下が私がインド留学への準備として受けた予防接種とその回数だ。規定回数の接種は完了した。幼少期に接種済みの場合/接種の機会を逃している場合もあるため、母子手帳を要確認だ


□ A型肝炎:3回

① 初回 → ②初回から4週間後 → ③2回目から半年〜1年後

□ B型肝炎:3回

① 初回 → ②初回から4週間後 → ③2回目から半年〜1年後

□ 破傷風:1回

子どもの頃に破傷風の予防接種を規定回数していなかったことがわかったため、今回、追加接種として1回接種をした。

<標準的なワクチン接種スケジュール>○ 1期:初回接種については生後3ヵ月~12ヵ月の期間に20~56日までの間隔をおいて3回、追加接種については3回目の接種を行ってから6ヵ月以上の間隔(標準的には12ヵ月~18ヵ月の間隔)をおいて1回の接種を行います。○ 2期:11~12歳の期間に1回の接種を行います。(厚生労働省)

□ 日本脳炎:3回

① 初回 → ② 初回から1週間後 → ③ 2回目から半年〜1年後

子どもの頃に日本脳炎の予防接種をしていなかったことがわかったため、今回、3回接種をした。

<標準的なワクチン接種スケジュール>○ 1期接種:初回接種については3歳~4歳の期間に6~28日までの間隔をおいて2回、追加接種については2回目の接種を行ってから概ね1年を経過した時期に1回の接種を行います。○ 2期接種:9歳~10歳までの期間に1回の接種を行います。(厚生労働省)

□ 狂犬病:3回

① 初回→ ② 初回から1週間後 → ③2回目から3週間後

<狂犬病について>狂犬病は、動物によって媒介されるウイルス感染症で、脳と脊髄に炎症を引き起こします。狂犬病ウイルスが脊髄や脳に達すると、ほぼ必ず死に至ります。(MSDマニュアル)

□ スケジュール例

以上のワクチンは4種類(右腕2つ、左腕2つ)まで同時に接種することが可能だ。私の場合は、病院に4回行って予防接種を規定回数終えた。

1回目の診療:A型肝炎、B型肝炎、日本脳炎、狂犬病

2回目の診療(1回目の1週間後):破傷風、日本脳炎、狂犬病

3回目の診療(2回目の3週間後):A型肝炎、B型肝炎、狂犬病

4回目の診療(3回目から約1年後):A型肝炎、B型肝炎、日本脳炎

スケジュールを決めるためには、まず都道府県の予防接種センターなどに問い合わせて相談する必要がある。1回目以降のスケジュールも医師との相談が必要だ。突然、病院に行ってもワクチンがあるとは限らない。まずは予防接種センターに問い合わせだ。


* 腸チフスの予防接種について:予防接種をせずにインドに行く予定

腸チフスのワクチンは日本で未承認であり、感染防御率が100%なわけでもない。腸チフスになっても早期に発見できれば治療も可能である。(参考; MSDマニュアル/腸チフスワクチン自体も高額で、接種しても100%感染防御できるわけでもない。また、感染しても生命の絶対的な危機には至らないため、予防接種をしなかった。

在インド日本大使館 「インド赴任・旅行前に受けておきたい予防接種」では、腸チフスは旅行者・赴任者ともに「是非接種を受けていただきたいもの」にはなっている。予防接種の問診時に医師の説明を聞き、相談して決めるのがおすすめだ。


予防接種の費用

予防接種にはお金がかかる。乳幼児や子どものときなど定められた期間内に接種する定期接種であれば、自治体の公費負担になるため無料だ。しかし、その期間に接種していなかったり、任意の予防接種は自費だ。

□ A型肝炎 ¥8,150 / 1回 × 3回 → ¥24,450

□ B型肝炎 ¥8,100 / 1回 × 3回 → ¥24,300

□ 破傷風  ¥3,640 / 1回  

□ 日本脳炎 ¥8,160 / 1回 × 3回 → ¥24,480

□ 狂犬病  ¥12,580 / 1回 × 3回 → ¥37,740

合計 ¥114,610

それぞれの金額は予防接種を受ける機関やそのときの供給状況などで変動する。以上の私が接種する際にかかった費用はひとつの目安となるだろう。

今回、接種を完了したことで得た教訓は、"公費で予防接種を受けられる期間に忘れず受けておくことが大事"だ。


新型コロナウイルス感染症の予防接種

PCR検査は必須だが、予防接種をしていなくてもインドに入国することは可能だ。しかし、これは今後どうなるかはわからない。

□ 新型コロナウイルス(Covid-19)

現段階ではワクチンの接種は義務化してはいない。留学先の大学や赴任先の会社でワクチンに関する何かしらの対応がなされている。

私の留学先の大学の場合、「大学構内/学生寮に入場する場合には最低1回以上の予防接種が済んでいること」が条件になっている。そのため、ワクチン接種が済んでいない者は大学に入場することを許されていない。

○ ワクチン接種を済ませる

○ 接種証明書を用意する


□ PCR検査

今、インドに行くのを困難にしているのは、航空券の予約だ。1週間に3便程度しか運行していないため、航空券の手配が出来次第、PCR検査の予約をする。

○ 渡航前にPCR検査を受ける必要あり

○ 検疫書類提出の必要あり


おわりに:予防接種/ワクチン接種の順序

□ 予防接種/ワクチン接種の順序

① 在住している都道府県の「予防接種センター」に問い合わせる

② 予防接種センターの指示に従って、医師とスケジュール・必要な予防接種の確認をする(準備物:母子手帳)

③ 規定回数の予防接種を終わらせる


まずは、予防接種センターに問い合わせて、医師と日程の調整や予防接種の相談をすることだ。前述のように、病院に突然行って予防接種ができるわけではない。また、自分自身の予定やアレルギーなども相談する必要がある。診察時にわからないことが尋ねられるように事前に準備しておくのもよいだろう。

このnoteもそのひとつではあるが、ネットでいろんな情報が出てくる時代だ。ネットの情報には不十分なものや個人的なものも多い。予防接種センターに問い合わせた際や診察時の説明をきちんと聞いて、担当してくれる医師にわからないことは尋ねて不安を解消しておくことだ。


インドに行くためにはいろいろなワクチンを接種する必要がある。お金も時間もかかるが、異国の地で病気になるよりはいい。計画的にひとつづつ準備をして、安全に留学・赴任に臨みたい。

*投稿:2021年9月15日。

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