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「将棋四段」昇段!

本日の記事は、私が「将棋四段」に昇段したという自慢話である(笑)。

といっても、とくに私は真剣に将棋を研究しているわけではなく、詰将棋もそれほど得意ではない。暇な時に日本将棋連盟公認オンライン「将棋ウォーズ」で自己流で指しているだけなのだが、私の専門とする論理学の技法が多少は「読み」に役立つ場合もあって、いつの間にか「四段」のアマチュア公式免状資格を得ていた。そこで数カ月前に申請したところ、免状が届いたという次第である。

免状の文面は、作家・瀧井孝作氏の撰であり、段位によって微妙に異なる。四段の免状は、「つとにしょうぎに たんねんにして けんさんをつみ れんたつにたけたるをみとめ ここによだんを いんきょす」と読める。

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免状の文末には、発行年月日と共に、時の日本将棋連盟会長、名人、竜王が、一枚一枚自筆で署名を認めることになっている。したがって、いつ日本将棋連盟に申請するかによって、誰が署名するか変化していくわけである。

実は、ここで何よりも私が自慢したいのは、私の免状が、令和二年八月一日付で、佐藤康光会長、豊島将之名人・竜王、藤井聡太棋聖という、すばらしく光り輝く三者の署名の組合せになっている点なのである!

藤井聡太氏は、2002年7月19日生まれ。現在18歳で名古屋大学教育学部附属高等学校に在学中だが、数百年に一度出現するかしないかというレベルの将棋の大天才である。いずれ機会があったら、なぜ彼の将棋が根本的に異質な成果を生み出すのか、分析してみたいと考えている。

藤井氏は、2016年、14歳2カ月の「史上最年少」で日本将棋連盟プロ棋士となり、無敗のまま29連勝という「公式戦最多連勝記録」を樹立した。そして、2020年7月16日、17歳11カ月で「タイトル獲得最年少記録」を更新して「棋聖」を獲得した。

私の免状は、なんと、藤井氏の「棋聖」獲得から約2週間後という非常に特別な時期に発行されている。当時は、豊島氏が名人・竜王を独占していたため、この時期に限って、藤井棋聖が三人目として記念署名を認めることになったのである!

その後、8月15日に豊島氏が名人位を失ったため、藤井棋聖の記念署名は、7月16日から8月15日までの1カ月間だけしか実施されなかったことになる。ちなみに、仮に本日の日付で免状が発行されたら、署名は、佐藤康光会長、渡辺明名人、豊島将之竜王の三者によるものになるはずである。

破竹の勢いで勝ち続ける藤井棋聖は、8月20日には「王位」も獲得した。ところが、つい先日の10月5日、彼を見事に破ったのが、豊島竜王である。これによって、藤井二冠は、大多数の棋士に勝ち越しているにもかかわらず、豊島竜王だけには0勝6敗という、信じ難い負け越しになってしまった。

この対局の様子は、次の記事に詳しい。将棋ライターの松本博文氏は、絶対絶命のピンチを脱して秒読みの終盤で藤井二冠を間違えさせた豊島竜王を、ゲームの最後で主人公の前に立ちはだかる「ラスボス」に喩えている。

さて、今後の将棋界を代表して競い合うであろう藤井二冠と豊島竜王の署名が、私の免状では仲良く並んでいるのである! これは、稀に見る奇遇ではないか? もちろん、この免状は家宝にするつもりである(笑)!

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高橋昌一郎
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