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旅のはじまりはいつもこんな感じ
1. 出発前のいろいろ
物心がついて、初めて海外に行ったのは高3の春だったかな。
クラス内は皆勤賞のプレッシャーから「誰も休むな」みたいな雰囲気で溢れてた。加えて、自分は学級委員(クラスのリーダー的な存在)だった。普通の神経をしていれば誰も休まないが、香港へ行くために休みを取った。
という感じのタイプの人間である。
最寄りは福岡空港。家族でキャリーバッグをゴロゴロさせながらチェックインカウンターに並んだ。出発前の空港の雰囲気は偏屈な自分の好奇心を素直に刺激してくれるから好きだ。今でも、よくリフレッシュのために空港へ意味もなく出かける。(福岡空港はアクセスの便が非常に良い。)
2. 機内でのこと
飛行機に乗り、3・4時間、久しぶりの異国の地(小学6年の頃にバリ島に訪れて以来)に期待を寄せながら、参考書を読むふりをしていた。(一応、受験生だった。)
3. トイレという普遍的な空間
飛行機を降りるとすぐに、異国の地の匂いに囲まれ、ワクワクとその独特な香りに感情が踊らされた。聞き慣れない言語に、見慣れない看板の文字、かろうじて見つけた「toilet」という標識に従ってトイレというどの国でも共通の空間へ逃げ込む。
改めて、そこから出るとようやく着いたんだと実感が湧く。(案外、このルーティンは無意識のうちにやってる人がいるのではないだろうか。)
旅のはじまりはいつもこんな感じ。
(追記: 担任は自分の休みを隠蔽し、クラスは皆勤賞を受賞。代表で賞状を受け取る時はなんとも言えない感覚だった。大声で真実を叫びたかった。もちろん、そんなことはできっこないのだが)
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