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伸びる!EMARFで伸縮自在な家具を作るまで ~書き出し編~

こんにちは! ヤフーのオープンコラボレーションスペース「LODGE」です。

6/16(水)より、VUILDのみなさんに計3回のGrasshopperを使ったパラメトリック家具デザインワークショップを実施していただいています。全3回のワークショップの様子を毎回少しずつお伝えできればと思います

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今回は、前回教えていただいたEMARFコンポーネントを使って作成した家具データをレビューしてもらい、EMARF2.0にアップする上で気をつけるべきポイントをレクチャーいただきました。

EMARF2.0にアップロードするときのハマりポイント

作成したghxファイルをEMARF2.0にアップロードする際、ghxファイルに不備があると下のようにエラーになります。参加者が直面したエラーとその解決法をご教授いただきました。

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エラーが出るときの画面

Flattenするときはコンポーネント内のFlattenではなく、Flattenコンポーネントを間に挟む

エラー:
Path mapping option should be empty in Merge

→ Eunionの前の図形のリストをFlattenさせるときにMergeコンポーネント内でFlattenしてるのが原因。リストをFlattenする時はコンポーネントを使うとエラーが起きない。

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ポイント数にあった次数を入力する

エラー:
Expected at least 4 points for degree 3 spline in dimension 1 but got only 3

→ EInterpolateのデフォルト次数:3が、線を構成するために使っているポイント数(3)とあっていないことが原因のようです。ポイントの数を増やすか、次数を調整するかになりますが、この場合は次数を調整することでエラーが解決しました。

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パネル内で関数は使わない

Grasshopperでは表示されているはずのモデルが一部表示されない、という場合があります。

→ この場合はPanelに関数を使っているのが原因だったようです。最終的な計算結果のみ入力すると表示されるようになりました。

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パネル内で空白の改行が入ってると動かない

エラー:
Panel input must be single item

数字を入力した後に「OK」を押さずEnterキーを押したりして二行にすると、パネルのデータ数が2つとみなされエラーが起きてしまいます。このエラーが出た時は一個一個パネルを確認して改行されていないか見ていくしかないようです……うう……

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オブジェクトが思うように回転してくれない

オブジェクトを回転させたい時、RotateコンポーネントのAngle(角度)インプットにパネルの数値を直接入力してもオブジェクトは回転しません。この場合はRadiansコンポーネントを挟めば回転してくれるようになります。

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一通りハマりポイントを解消したところで、次はEMARF3.0のデータ加工用にファイルをアップデートしていきます。



EMARF3.0に送信できるデータを作ろう!

部品のデータができたら、サイト上でEMARF3.0に送信するデータが生成できるよう、EExportOutlineコンポーネントを使って設定をしていきます。

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outline:
部品の平面データを入力します。

pockets / pocket deepness:
ポケット加工をする際に必要な平面と、その深さを、リスト上に一対一で対応するように入力していきます。例えば、深さの異なるポケット加工を2つ施したい場合は、pocketsにポケット平面のデータを2つ、pocket deepnessにそれぞれの深さを2つ、順番に気をつけて入力します。

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うまくいくと"Generate Toolpath"から切削用のdxfデータが生成されます

num:
同じ部品が複数枚欲しい場合にその数を入力します。

mill:
ドリルの直径を入力します。デフォルトの数値は6.35mmですが、材料の厚みが30mm以上の場合は12.7に変更します。

ポケットのパスのみ取り出したい時

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ポケットのパスを指定する前にEFabFilletでドリル切削用のフィレットを当てておく必要があります。が、外向きの角に対しては自動でフィレットがつきません。

この問題をどうしているかというと、掘りたい図形を内側に含めた図形にEFabFilletをかけてフィレットをかけ、それをさらに反転させてポケット加工用の図形を作っているそうです。

まとめ

これで、EMARF2.0から3.0に送信する部品データはほぼ完成しました。

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次回は、作った部品を3D空間上に組み上げる方法を学んでいきます。

続きをお楽しみに!