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夏のハワイの風物詩、今年の盆ダンスはどうなる?

[今日の短歌]エイサーの衣装身につけパーランクー指笛吹けば海風そよぐ

大型イベントは次々と中止に

どうやらコロナも収束に近づきつつある最近のハワイですが、まだまだ大人数が一堂に集う事は許可されていません。ですので、当然の事ながら大きなイベントは次々と中止または順延を発表しています。

アラモアナビーチパークで行われるハワイ灯籠流しはテレビ中継のみ、同じくアラモアナビーチパークで打ち上げられる独立記念日(7月4日)の花火は中止が発表されました。恒例の人気イベントが次々と中止を発表するなか、気になるのは盆ダンスがどうなるのか? という事です。

盆ダンスとは?

先程から「盆ダンス」と連呼していますが、何の事かとお思いの方も多いのでは? お察し通り、盆ダンスとはハワイの「盆踊り」のことです。

日系人の多いハワイならではの風習で、移民の人々が故郷を思いプランテーションで踊ったのが起源で、現在では5月末から9月初頭まで、州内の寺院を中心に各地持ち回りで、毎週末に行われている夏の風物詩なのです。

州内には様々な盆ダンスクラブがあり、春から熱心に練習し本番に臨みます。盆ダンスクラブ毎に参加する会場が決められており、それぞれのクラブの持ち時間があります。揃いの衣装に身をかためたクラブのメンバーが中心の輪で、一般の人々は外の輪で、それぞれのクラブの演目を踊るのです。

ハワイには老若男女を問わず熱心な盆ダンスファンが多く、各クラブの演目をバッチリ踊れる人も多いです。衣装は浴衣よりも法被(ハワイではハッピーコートと呼ばれます)が主流。自分で縫う人も。足元はビーチサンダルやスニーカーが基本です。日本の盆踊りとはかなり様相が異なり、ハワイ独自に進化した楽しいイベントなのです。

盆ダンスクラブに参加して

実は私もかつて、盆ダンスクラブに入っていました。もう15年程前のことになりますが、ローカルの友人に誘われて、オキナワン(沖縄系) のクラブへ。私たちのクラブは比較的年齢層が若かったこともあり、たくさんの友人ができ、今でも交流があります。

なので、沖縄系の演目はバッチリ踊れますよ。衣装も自分で縫いました! 今でも盆ダンスに行くと、熱に浮かされたように踊ってしまいます。

ひょんな事から盆ダンスクラブに入ったことで、私のハワイ生活はとても充実したものになりました。当時は大学院に通う留学生で、学内に友人はいても、ハワイのコミュニティーとはそれ程近しくなく、まだまだ異邦人と言った感じでした。

そんな私をクラブの皆さんはあたたかく迎えてくれ、昔からの友達のように、よくしてくれました。練習の後は、ソーシャルと称して、飲み会ばかり(笑)。彼らを通じて、ローカルならではのものの考え方や価値観、話し方、身のこなしなどを学びました。

ただの一留学生でしかなかった私が、初めてハワイという場所の中での自分の立ち位置を意識し、今ではライフワーク的なものとなっている「人々の歴史」を知る旅へと、足を踏み入れるきっかけとなったのが、盆ダンスだったわけです。

と、前置きが長くなりましたが…

今年の盆ダンスのスケジュールを調べてみたところ、やはり中止が多いようですね。このようなご時世だから仕方ありません。今年は自粛し、いつかまた、皆で楽しく踊れる日をじっと待つ事にしましょう。






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