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北海道周遊パス紀行(01) 青春18きっぷ移動で初っぱなからJR不通、障害を乗り越え東へ進む。

今冬は、JR北海道が激安なフリーきっぷを出した。

【HOKKAIDO LOVE! 6日間周遊パス】

JR北海道在来線全路線、特急自由席まで6日間乗り放題。値段は12,000円、日割りにしたら1日2,000円で特急まで乗り放題。しかも特急や快速の指定席が4回まで交付されるという価格破壊もいいとこだ。
これは、JR北海道が北海道の事業「ぐるっと北海道・公共交通利用促進キャンペーン」に参画した企画により発売された特別企画乗車券であり、本来の価格は24,000円の所を50%割引で販売される。
この企画に乗っかるべく、北海道まで往復は青春18きっぷ、道内はこのきっぷを利用する。これは、その旅行と言うよりは修行や荒行に近い旅の記録である。

12月28日火曜日未明。旅立ちからつまずいてしまう。
大阪から青春18きっぷで仙台まで向かう計画だったが、2日前の26日からの大寒波で、経由地の滋賀県彦根から米原にかけて大雪になった。彦根地方気象台によると、滋賀県の平年比の3550%と言う途方も無い大雪が襲い、東海道本線の野洲~米原~関ヶ原間が28日の出発時点でも不通だった。関西本線経由も検討したが、列車本数と所用時間の兼ね合いから、到底仙台にはたどり着けない。

そこで私は近鉄を利用する事にした。近鉄だと大阪から名古屋まで行けるから、滋賀県の不通区間を回避出来る。運賃は2,410円と高いが、滋賀県内在来線不通が長期化すると分かった時点で、金券屋で全線有効の株主優待乗車証を1,600円で確保した。

鶴橋05:41発 急行伊勢中川行に乗車
近鉄鶴橋05:41発 急行伊勢中川行 2610系4両編成
(撮影 近鉄鶴橋駅)

鶴橋05:41発急行伊勢中川行はロングシート車4両編成。先頭車両は座席が埋まる程度の乗り具合。久し振りの近鉄急行での名阪間移動、特急に乗りたいが余計な出費が嵩むし、この急行だと伊勢中川乗り継ぎで大阪難波始発の特急より早く名古屋に着ける。
名張付近で外が明るくなり、青山トンネルを抜けたら夜が明けた。伊勢中川到着したら、降りたホームの向かいに名古屋行急行が待機しており、眠い目をこすりながら乗り換えたら間髪いれずに発車。伊勢中川は、大阪線急行と名古屋線急行の接続がいつも良く、あまり待たされる事がない。
名古屋行急行は2人掛け転換クロス座席5200系、名古屋まで楽に過ごす。

名古屋から、青春18きっぷで移動
名古屋09:01発 快速豊橋行 313系5000番台8両編成
(撮影 名古屋駅)

名古屋には08:52に到着。近鉄・JR連絡改札を通り、09:01発快速豊橋行に乗り換え、青春18きっぷの旅が始まる。
ラッシュ時が過ぎた都会から遠ざかる列車だけに、最後尾はガラガラ。豊橋まで快適な移動をする。しかし、沿線には所々残雪があり、滋賀県に大雪をもたらした寒気団が関ヶ原を越えて尾張地方ところが三河地方まで押し寄せたのが判る。それでも、豊橋に近付くと雪は無くなり、暖かな陽射しが車内に射る。

豊橋10:07発 普通浜松行 313系2300番台3両編成
(撮影 浜松駅)

豊橋で昼飯用駅弁を買い込み、10:07普通に乗車。ダイヤグラムの波に乗るような、乗り継ぎ乗り継ぎの連続となる。ロングシートで立たされたものの、豊橋の次の愛知県最後の駅である二川で一気に下車し、ロングシート端に座れる。適度に混雑した状態で浜松に到着し、同じホームの向かい側の興津行に乗り換え。今度は211系3両編成。トイレが無いのが難儀だ。東海道本線区間は一度の途中下車程度ならリカバリー出来る旅程だから、トイレで途中下車も大丈夫だが、やはり心理的不安が付きまとう。

浜松10:52発 普通静岡行 211系5000番台3両編成
(撮影 浜松駅)

しかし、実際問題として用を足さなあかん緊急事態に襲われる事無く、静岡到着。乗車列車は4つ先の興津まで行く。興津は素通りばかりで降りた事が無いから、興津までそのまま乗り通す。

興津に到着
東海道本線興津駅

興津駅は、思った程規模の大きな駅ではなく、東海道本線では郊外によくある中規模な駅だった。改札へ出向いたが、駅係員の休憩時間に当たったらしく改札も窓口も閉まっていた。乗ってきた興津行の列車は、数分で下り列車として折り返し、上り列車で進む私は取り残された。

興津12:29発 普通熱海行 313系3両編成
(撮影 興津駅)

しばらく待つと、熱海行が来た。トイレ付きの313系3両編成なので内心安心した。念のために興津駅トイレで用を足したが、トイレの有無は長距離旅行では死活問題である。

車窓には富士山が
東海道本線沼津駅

車窓の富士山を眺め、沼津へ。この先は首都圏へ近付くにつれ、列車本数が増えるから、気晴らしに沼津で途中下車。駅ビルの本屋で暇潰しに読む文庫本を探したが、雑誌や小児用本は見掛けたが、文庫本は皆無。どうやら最近は文庫本は大きな本屋でしか取り扱いが無いかも知れない。旅行中に読もうと考えていた本を自宅に忘れたから、暇潰しはスマホしかない。だがスマホ使いすぎたらバッテリーが減るから困るんだが。とりあえず、手持ちのスマホの電池容量4,000mAhに対して、10,000mAh2台、7,800mAh2台、6,400mAh1台、4,400mAh2台、合計50,400mAh相当のモバイルバッテリーを用意してはいるのだが・・・。

沼津13:22発 普通熱海行 211系5000番台3両編成
(撮影 沼津駅)

沼津13:22発普通熱海行は沼津始発だから車内はガラガラ。先頭車は数人しか居ない。沼津を出て新幹線接続駅の三島でも数人乗せ、函南を経て、列車は丹那トンネルに入った。

(続く)


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