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北海道周遊パス旅(05)北海道初日、特急【北斗】で北上し、そのまま道東へ。

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函館本線函館駅

12月30日午前07時、函館本線函館駅。今日から4日間は特急にも乗れる【HOKKAIDO LOVE! 6日間周遊パス】を使う。6日間有効で12,000円と激安すぎる。私は4日間しか使わないが、それでも日割りで3,000円で乗り放題だ。

函館駅から旅立つ。
まだ残る【本場の味・サッポロビール】
函館07:37発 特急【北斗3号】札幌行
キハ261系1000番台8両編成
(撮影 函館本線函館駅)
青春18きっぷ旅行では無縁な特急に乗車

最初は函館07:37発、特急【北斗3号】札幌行に乗車する。始発駅だから自由席でも座れるが、せっかく指定席を4回も引き換えられるから、早速指定席券売機に切符を挿入し指定席を発券、2号車の海側座席を確保する。
07:37、特急【北斗3号】札幌行、函館発車。2号車指定席は十数人しか乗っておらず、至って静か。五稜郭を出て、エンジンを吹かして一気に加速し、函館郊外の住宅地を駆ける。最近は普通列車ばかりだから、この加速とスピードに感動する。

氷結した小沼と駒ヶ岳

函館から30分も経たない内に、列車は小沼の湖畔を走る。やはり当たり前だが、普通列車より早い。大沼公園を通過し、車窓に駒ヶ岳が現れる。ここから森までは、駒ヶ岳の裾野に敷かれた、カープの多い区間を走る。カープを通過する度に車窓の駒ヶ岳が右に左にと移動する。

駒ヶ岳の麓、駒ヶ岳駅を通過
朝食はセイコーマートのおにぎり

朝が早く空腹なので、昨夜セイコーマートで買っておいたおにぎりを朝食に。北海道らしく、ザンギマヨと筋子を。ザンギは北海道でいう鶏のから揚げで、おいしくいただく。そしで筋子のおにぎりは、なぜか東日本と北海道でしか見掛けない。東海から西は、イクラのおにぎりは見掛けても、筋子のおにぎりは全く見掛けない。地方の嗜好なのか、はたまた流通の都合なのかわからないが、ホンマに関西で筋子のおにぎりは見掛けない。朝から少し贅沢なおにぎりを頂く。

森から噴火湾ぞいを高速で駆ける

森で車窓右手に噴火湾が現れる。この先東室蘭の手前まで、噴火湾沿いに走る。森を出た途端、気が変わったかのように、列車は爆走した。森から先は線路状態は良く、複線区間も多いから、最高速度120㎞/hで疾走する。
八雲、長万部と停車し、長万部から豊浦までは噴火湾までせり出した山々をトンネルで突っ切る。長いトンネルが続く割に、耳ツンが起きないのは、車両の気密が保たれているからか?。

暇潰しには、タブレット端末で動画視聴。

洞爺を過ぎてから、若干退屈になり、タブレット端末で動画視聴。車窓を楽しみたいが、室蘭本線は石北本線や根室本線と比べ、車窓の楽しみが少ない。噴火湾を眺められたりするが、北海道を感じさせる大自然とは程遠い雰囲気の車窓は退屈だ。
東室蘭からは、海側に国道235号線が目障りな程に現れる。社台付近で競走馬の牧場が過るが、北吉原で大規模な製紙工事が現れたりする。この辺りは北海道でも比較的温暖な地であり、雪は降っても積もらないエリアだから、北海道有数の工業地帯でもある。

まもなく、苫小牧です。

高さ200㍍の迫力ある王子製紙苫小牧工場の煙突の横を通過し、函館から2時間59分で苫小牧到着。青春18きっぷ旅行と比較しても、異次元な程に速く着いたが、その代償として退屈に感じた。普通列車なら途中の乗り換え時間で街を散策したり、速度が遅いから車窓をじっくり堪能出来るから、青春18きっぷに慣れきった私には、速くてかつ退屈に感じた。贅沢な悩みであるのは、重々承知はしているのだが。

函館から2時間59分で苫小牧。

苫小牧の次の沼ノ端を通過したら、市街地から突然と言う表現がしっくり来るぐらいに車窓が原生林に変わる。沼ノ端から列車は千歳線に変わり、室蘭本線は複線のまましばらく千歳線と並走し、岩見沢に向けて離れていく。そして植苗を通過したら、農地が広がる。

特急【北斗3号】南千歳到着。
千歳線南千歳駅 駅名標

10:54、南千歳到着。ここで乗り換えで下車。乗り換える列車は、南千歳11:05発特急【とかち3号】帯広行。特急【とかち】は帯広までの比較的短距離の特急だから自由席は最後尾1両のみ。念のためにさっきの函館で指定席検索をしたら満席。新得までの乗車だから、新得までの1時間半はデッキで立つ覚悟だが、いざ発車ホームの案内表示を見たら、たったの5両編成と知り、凄くげんなりとなった。

これから乗る【とかち3号】は5両編成だった。

普通車指定席はたった3両だから、指定席券を取れなかった乗客が自由席に押し掛けるのは火を見るより明らか。なにしろ今日は12月30日、帰省ラッシュの当たり日だ。
しかもホームの放送では、札幌発車時点で自由席は満杯で、自由席利用者に対して2号車~4号車の普通車指定席のデッキも開放している旨を案内している。指定席デッキに誘導している時点で、5号車自由席はデッキや通路まで満杯なのは容易に想像が付く。
ホームには、大量の乗客が並んでいる。【とかち3号】の後の函館行【北斗10号】の乗客も混在してはいるが、果たしてどれだけの客が【とかち3号】に乗るのだろうか、人波を見て、不安が過る。

南千歳11:05発 特急【とかち3号】帯広行
キハ261系1000番台5両編成
(撮影 南千歳駅)

11:04、特急【とかち3号】入線。私ははなっから5号車自由席は当てにせず、自由席から一番離れた2号車指定席デッキに狙いを定めて乗車。自由席から一番離れた車両なのに、デッキには既に5人近くも立っているではないか。デッキに乗り込んだが、一向に発車しないと思ってホームを見れば、最後尾5号車自由席に乗りきれなかった乗客数人が前に走ってきた。私のいる2号車デッキにも数人押し込まれ、ようやく扉が閉まり、数分遅れで南千歳を発車。2号車デッキにも10人近く押し込まれている。自由席から一番離れた2号車で、かような状態だから、5号車自由席は容易に修羅場だと想像が出来る。因みに1号車はグリーン車だから、仮にデッキに居てもグリーン料金が請求される。
目の前には乳飲み子を抱え足許に子供を3人従えた若奥さんがスマホ見ている。私は好きで列車に乗って、覚悟の上でデッキにいるから、辛くないと言えば嘘にはなるが、あまり苦には感じないけど、子供を抱えて立っての帰省は大変だなぁと感じる、そして列車が揺れて足許の子供がよろけて、私は思わず女の子の肩を押さえ、転げないように庇った。
それをきっかけに少し若奥さんと談笑したが、この列車に関しては混雑する理由は時間帯が良いだけではなく、札幌~帯広で通常料金より55%引きの割引切符を出しており、指定席が早々に売り切れると言う事情があることを説明してくれた。55%なんぞ半額以下、通常の小児運賃・料金より安いじゃないか。なるほどと私は納得する。
そんな説明をしてくれた子連れ若奥さんは占冠で下車、女の子が私にバイバイして、雪の積もったホームに降りていった。

トマムで一気に下車した。

若干空間が空いた2号車指定席のデッキだが、次のトマムに着いたら、指定席からぞろぞろ下車し、私を驚かせた。トマムは、リゾートホテルやスキー場以外は小集落があるだけだが、過去に一回経営破綻し再生したとは言え、世界的に流行り病が流行している最中にこれだけ集客するとは、やはりトマムの知名度は侮れないと感じた。トマムを発車し、2号車指定席を覗くと、半数近い席が空いていた。狩勝峠の長いトンネルを抜け、列車は快晴の十勝地方に入った。

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