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『交通事故の慰謝料増額できます!!』に疑問。慰謝料ってさ・・・

こんばんは。「曖昧」です。
今回は、SNSで見た「借金減額」や「慰謝料増額」の広告について話していきたいです。


借金減額ツールって何なんだ!?

SNSを見ていると、「借金減額ツール」「借金減額相談」「国が認めた救済措置」「匿名でできる」などといった広告がよくありますよね。

あれって実際どうなのか、知っていますか?

あれって、プログラムが減額診断をしてくれるわけではなく、ただ、弁護士や司法書士にメールするハードルを下げているだけなんですよね。

ハードルを下げるため、嘘ではないけれどもスレスレの書き方をしています。

国が認めた救済措置・・・?

「国が認めた救済措置」って「破産」「再生」「任意整理」を悪意を持って言い換えただけなんですよね。しかも、元本に関しては「破産」「再生」を使わない限り、普通減らないはずです。

たまに、「破産したくないので国が認めた救済措置っていうやつをやりたいです!」という方がいらっしゃいます。

匿名で利用できる・・・?

弁護士や司法書士にメールをするだけのシステムなので、そこが匿名でできるのは当たり前。

実際に、減額するために動いてもらおうとすれば、個人情報は明かさないといけないし、面談が必要です。破産の場合は特に、洗いざらい話す必要があります。

このように、嘘ではないけれども、おかしな表現だと考えています。

交通事故慰謝料増額の広告を見た。

最近、「私の慰謝料低すぎ・・・?」「慰謝料が3倍に増えるかも!」と言った広告をインスタグラムなどでよく見るようになりました。
それを見て、おかしさを感じたのでこのnoteを書いています。

大幅な増額はレアケース。

多くの場合は軽傷事案です。後遺症が残らない程度の怪我であれば、慰謝料の増額分と弁護士費用はほぼ同じくらいになるはずです。
レアなケースをことさらに強調してお客さんを募るのって広告としてどうなのかな、と思いました。

自賠責基準<任意保険基準<弁護士基準?

細かいことを言いますが、賠償額全額で見ると、この3つの基準を適用した結果はこういう関係にないはずです。
過失がそれなりにある場合は自賠責基準が一番大きくなります。「任意保険基準」(?)を使うことはほぼないので、この数字を出す意味もないと考えますし。

何を目的に通院するのか?っていう話

通常、交通事故に遭って受傷した場合は、必要かつ相当な通院期間に対応する慰謝料がもらえます。

「どうせならもらえる慰謝料は多い方がいい」

それは分かるのですが、もし治療中であれば、まずは身体のことを考えましょうよ。

慰謝料を増やすために、通院回数を指示する弁護士もいらっしゃるみたいです。その弁護士は指示した通院で治らなかったとき、責任を持てるのでしょうか。

やっぱり、まずは早めに完治することを目指すべきだと思っています。通院中に慰謝料のことを考えるようになると、どうしても通院を引き延ばしたくなり、治るものも治らないですし、ロクなことになりません。

慰謝料も何も、身体が治らないなら何の意味もないですよ。

交通事故の弁護士相談のタイミングは?

実際、弁護士に相談するとすれば、以下のタイミングだと思います。

  1. 初動:通常の流れや賠償の対象を知ることで、後でトラブルになることを防ぐことができます。弁護士費用特約がついているなら、この時が一番コスパいいです。

  2. 打ち切り打診時:相手保険から治療を打ち切られそうな時、対処法を相談できます。

  3. 賠償額提示時:確かに、広告もいうとおり、慰謝料は増額できる場合が多いです。

最後に

以上、弁護士や司法書士の関係で、少し行き過ぎている広告が最近増えてきたと思うようになったよ、という話でした。

現在30件少し交通事故の被害者側の事件を持っていて、この間、宣伝用リーフレットを作りました。その時は広告規程などすごく気を付けたのですが、それがバカみたいだな、と広告を見て思ったので、どうしても書きたかったのでした。

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