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宝塚初心者が初めて花組を見たら

本日の観劇レポは初めての花組さんについて。
昨今の情勢であわや中止になりかけたが、なんとか無事に公演が再開したため鑑賞することができた。当落発表から3ヶ月待ちわびていたので、再開が発表された時は飛び上がって喜んだのを覚えている。
感想を簡単にまとめると、後ろから肩を叩かれ、振り向いたらハートを鷲掴みどころか全身羽交い締めにされて声もなく底なし沼に沈んだ感じである。(伝われ)
※ネタバレを含みます

1.19 宝塚歌劇団 花組公演「うたかたの恋」「ENCHANTMENT -華麗なる香水-」(イープラス貸切公演)


愛と切なさの第一幕

まさかの下手端最前列という人生初の超神席を引き当て、信じられない気持ちで始まった第一幕。切なさと興奮で胸がいっぱいの一時間半だった。

ベースは観劇直後に有頂天状態で爆速メモした感想のため、ここからはかなりテンションのおかしいギャルマインドな文章が多発するが、悪しからずご了承いただきたい。

では最初に一言。


ルドルフ……ヤバすぎるだろお前……


あの顔であの声であのスタイルで、孤独が親友みたいなばりばり闇深皇太子、しかも憂さ晴らしで女遊びに明け暮れてる?なんだそのオタクの性癖詰め合わせ超豪華スペシャルセットみたいな設定は???(困惑)あんなの誰でもガチ恋するだろ罪深きリアコ製造機……一体何人の女がその美貌に溺れその冷酷さに儚く散っていったのか……

もうとにかく、柚香光さんがとてつもなくかっこいい。世の中のイケメン要素全部凝縮したんかっていうくらい色気がとんでもない。もう、沼要素しかない。そういう役柄でもあるからだが"リアル王子様"すぎて、初登場シーンからいきなり語彙力をぶっ飛ばされたせいで、出てくるのは「マジでやばい(震)」「え、かっこよ!?」「無理……」「好きッ!!」のみ。感想メモはこの4つが乱用されまくっていて、あとから読み返しても自分で笑ってしまうほどだ。神々しさがエグい。同じ人間とは思えないのでもはや神様なのでは?(違)
ありがたいことにかなり近くでお顔を拝見したが、鼻筋の高さに仰天し、あまりの顔面彫刻ぶりにずーっと目が離せなかった。自然と視線が吸い寄せられてそのままがっちりホールドされている感じ。それぐらい、観客を引きつける圧倒的なオーラがあって、ありきたりな言葉だが、さすがトップスターだなぁ、なんてしみじみ。

初対面がいつだったのかに触れた会話がさらっとすぎてあまりよくわからず、少し唐突感はあったが、もうオペラ見てるシーンで2人とも我慢できてないの可愛い。マリーはピュアすぎて可愛いし、今度こそ本気なんだよ!ってジャンたちにムキになってるルドルフも可愛いし、2人が並んで座ってるだけで尊いし、見つめ合って手を握って、やべぇ世界一の幸せ空間ができちまった……!

あとシンプルに疑問なのだが、男役の方々って、なぜあんなにキスシーンがお上手なのだろうか?唇のみならず頬や手に口づけした瞬間、こちらが恥ずかしくなるほどのセクシーさが溢れ出るのでほんまに心臓もたん。(笑)


個人的にお気に入りだったシーンは大きく2つ。

1つめは、中盤でマリーに会うことを禁止されたルドルフが、酒に溺れて暴れるシーン。最初に書いた通り私の中では"イケメン×闇=オタクの性癖"という謎公式が成立しているので、このシーンのルドルフはまさにどストライク。乱れた服にふらつく体、一気に酒を呷っては足りんと叫び、机に倒れ込み……しまいには鏡に映った自分に腹を立て、周囲の制止も聞かず発砲する始末。拳銃を常に携帯している理由をマリーに語っていた様子からも窺えるが、皇太子という難しい立場故に、抱えている闇の深さがひしひしと伝わってきた、切なくも素晴らしい場面だった。本当にただただ美しい。そういうの大好きだ???????(ハンス王子すな)
そしてその直後、マリーが現れるが、自暴自棄になったルドルフは彼女のことさえも「君もスパイか……?」と顔を背けて避けようとする。しかし、マリーのまっすぐな気持ちに自分を取り戻し、彼女を優しく抱きしめるのである。はぁ……なんて良質な……(尊)

そして2つめは、何と言ってもクライマックス。

追っ手に別荘を包囲され、逃げ道を教えられるもそれを断り、まさに四面楚歌のルドルフ。支度をすると言って寝室へ戻り、まだ何も知らないマリーを後ろから抱きかかえて寝かしつける。もうそれだけでも十分胸キュンなのに、とても愛おしそうに、それでいて切なげに、一定のリズムでマリーの腕をトントンしてあげるのだ。なんだこれやべぇ!!!!キュンキュンが止まらないぞ!!!!!!
そしてマリーが眠りについたあと、ルドルフは静かに立ち上がり、拳銃を彼女に向けるのである。ここで1回ためらって銃を下ろし、かぶりを振るところがもう……たまらん……(泣)結末を知ってはいたけれど、暗転した舞台に響き渡る2発の銃声に、涙が止まらなかった。最後に本気の恋ができてよかったねルドルフ……どうか来世で2人幸せになってくれ……
最後、半透明の中幕の向こうで、真っ白な衣装を着た2人が浮かび上がるように踊っていたのがとても印象的だ。最後まで美の暴力だった。



案の定ギャップに沼る第二幕

第一幕であまりにも興奮しすぎていたので、ここからお芝居パートよりも好きなショーパートがまだあるの、自分心臓もつんか?と割と本気で心配になりながら幕間を過ごし、続いて第二幕。


マジでやばい最高近すぎ……まーじで最高……最高っていう言葉しか出てこんやばい……(原文ママ)


失礼。やばいやばい言いすぎてしまった。
いやでも本当にやばかったので許してください。(笑)


もうさ柚香さん見事に何しても全部かっこよくなるの何?もはや犯罪ですよ??かっこよすぎて罪深ぇよ自覚しろ???それで歌もダンスも圧倒的存在感ってもう全能やん怖……(褒めてる)
宝塚の沼に足を突っ込んでまだ日が浅いので、トップスターの良い意味であからさまな特別扱いにまだ慣れておらず、いちいち「おぉ……すげぇ……」になってしまう初心者オタク。衣装が1人だけやたら豪勢なので埋もれることがなく、すぐ見つけられるので安心して見ていられた。今までは、グループ内でファン数の少なさトップを争い、常に後ろにいてすぐ見失ってしまう、そもそもグループやその人自体界隈でも知名度や人気が高くなかったりするような人ばかり推していたので、こんなに楽に見ていられる推しは初めてなのである。

一番好きだったのは白のセットアップに白ハット、黒シャツ、赤ネクタイの怪盗キッド風のお衣装だ。全部好きなのは言わずもがなだが、この時は特に、出てきた瞬間「あ"ぁ"!!!!好き!!!!!」と内心悶絶したのを覚えている。足なっげぇ……って何回ため息ついたか。
それから、水美舞斗さんがピンクのベロアっぽいスーツを着てらっしゃった場面。柚香さんのお衣装は忘れてしまったが、2人で密着して踊ったり、手にキスをしたり、演出に尊死しかけた。見目麗しい者同士で宝塚式のキスて……それはもう犯罪なんよ……

そして今回は、いかんせん席が最前なので、とにかく近い。信じられないほどファンサをもらうことができた。
皆さん全方位に視線を向け、こちらと目を合わせてくれるので、嬉しいやら恥ずかしいやら。銀橋にずらりと並んだジェンヌさんたちと目が合うたび、「やばい目合ってる!?どうしよう推しの視界に入ってしまった……」とアセアセし、慌てて顔を両手で隠しながら指の隙間から恐る恐る見るという、とんだ陰キャオタクぶりを晒す始末。『推しは会えないものと思え、席は遠くて当たり前(むしろ近づくの恐れ多い)』が基本スタイルなので、そもそも目が合うだけでも私にとっては大サービスなのだ。

しかしいつまでもおどおどしているわけにはいかない。せっかく最前なんだから贅沢してこい自分!と勇気を振り絞り、目が合ったな、と思った時には、感謝の気持ちを込めて両手でハートマークを作ってみた。すると皆さん、ちゃんと気づいてくれて、嬉しそうにニコーって笑ってくださって……天使かよ…………最後の緞帳が下りる直前、私に向かって片手ハートを返してくれた方もいた。うわ~~~確定ファンサだ~~~~(滝涙)
あとこれは正確にはファンサではないのだが、中盤扇子を持って踊るシーンでのこと。柚香さんが「皆さんも一緒に踊りませんか?」と仰ったので、ふと周りを見ると、大半の人が演者と同じ扇子を持っていてびっくり。初心者すぎて、一緒に踊る曲があることも、グッズが発売されていることも全く知らなかったのだ。仕方ないので自分の手のひらを扇子に見立てて一生懸命真似をしていると、目の前にいたジェンヌさんが破顔してくれた。幸。

中でも、印象的だったのはやはりトップと二番手のウインクだ。まずは水美さん。中盤、真っピンクのスーツに身を包んで下手側花道から登場し、ちっか!!とびっくりしたのもつかの間、目の前の私たちに向かって渾身の一発。お隣の席の方は水美さんファンだったらしく、思わず胸に手を当てていて、心の中で深く頷いた。わかるよその気持ち……
そして柚香さん。ゴールドのギラギラ衣装で堂々と歌い上げ、銀橋からはけていくその去り際。照明が落とされる直前にばちん☆とキメてくれた。あぁこれだからあなたって人は……殺す気か(怒)


新たな出会い……?

初の花組さん、元々知っていたのはトップコンビと二番手、そして超強火ヅカオタの友人に勧められた星空美咲さんのみ。初見の感動を味わうため、できるだけ事前情報を入れずに行くのが恒例なので、今回もその4人以外はミリしらで観劇した。

劇中、オペラの休憩時間になり、中幕の前で「ルドルフはどこに行った?」みたいな会話をしているシーン。上手と下手に観客役と思しきカップルが1組ずついたのだが、下手側の男役さんを見た瞬間、思わず目が点になった。


うっっっわめちゃくちゃタイプの人おる……!?


他の人とは一線を画すような、彫りの深い整った顔立ち。どこからどう見ても「イケメン」以外の要素が見当たらない。あかん、ドンピシャすぎる(ちょろ)
あまり表立ったセリフがなく、探すのに苦労したのだが、その分いろんなところに出てきてくれて、最後の警官衣装は銃を持っていたのも相まってものすごくかっこよかった。あと、これは宝塚の面白いところだと思うのだが、メイン以外の人たちの自然さが素晴らしいなと、今回改めて感じた。舞踏会や酒場など集団のシーンだと、メインのセリフや歌の後ろでちゃんとそれぞれで(もちろんマイクに拾われない程度に)会話をしていて、時にわちゃわちゃしていたりするので笑えるし、これ全部アドリブなのかな、すごいなぁ、なんてしみじみしてしまった。私がその人を気になったきっかけも、ビジュアルもさることながら、演技の自然さが大きかった。

ショーの間も一度銀橋で目の前に来てくださったのだが、あまりにも気になりすぎて、もう少しで「あの、貴方のこと気になってるんですけどお名前教えていただけませんか?」と聞きに行くところだった。だいぶヤバい奴ですね謝罪。

観劇後に前述の友人に連絡したところ、「周りの人と比べて彫りが深くてちょっと日本人離れした感じのお顔」という私のなけなしの記憶を頼りに、すぐさま3人ほど候補を挙げてくれ、無事に龍季澪さんという方にたどり着くことができた。なるほどアメリカのご出身らしく、舞台映えする綺麗なお顔……いけねぇまた推しが増えちまった……


と、こんな感じで感動と興奮に溢れた初花組さんの記録でした。幸せだったなぁ。帰りの電車で余韻に浸りながら、生きててよかった、なんて大げさなことを思った。マジ定期的に現場行くの大事。



余談だが宙組カジノロワイヤル、プレイガイド貸切の抽選が全て外れたので、腹いせに(?)友の会に入会してやった。どうしても見ないと気が済まないのでね!!!頼みますよ!!!!!(圧)

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