めずらしく友達について書いてみたところ、身の危険を感じるようになったという心がほっこりするお話

私はよく神社にいく。
住まいが札幌なので、北海道神宮に行くことが多い。すぐそばに円山動物園があり、円山公園がある、緑の豊かなところだ。広い神宮内を散策していると、リスと出くわすことがけっこう頻繁にかなりある。木の実をカリカリしているところのかわいいことといったら。
つい先日も、参拝時にリスを見かけた。
そこで私は連れに教えた。「ほら! あそこにリス!」
ちょうどそのときリスは木の枝の上で木の実カリカリの途中だった。「野生のリスが見られるなんて、なんだか得した気分だなあ」なんて私が言うと、連れの友達は首を傾げた。「『野生の』っていう言い方、奇妙に感じるな。みんな同じじゃないか。地球という檻の中で暮らす生き物という点において、君とあのリスとを隔てるものなど何もない」

あっちゃ~と思った。変なスイッチを入れてしまった。たしかに彼からするとそう感じるのかもしれない。
この日、私が一緒に参拝していたのは宇宙人のジュルジュジュルジュルだったことをすっかり忘れていた。

私とジュルジュジュルジュルはかれこれ二十年ほどの付き合いになる。
彼との出会いから説明しないと、きっとわけがわからないだろう。

以前にもちらっと書いたことがあるのだが、私は高校生の頃、ガチでマジで本当にUFOを見たことがある。この話は創作でもなんでもなくて妄想でもなんでもない、純粋純正なる嘘だ。いや、違う。変なボケをしたい欲求に負けて嘘だと書いてしまったが、嘘だというのが嘘だ。本当に見た。

で、その次の日からジュルジュジュルジュルが友達だということになっていた。
説明してもわけがわからない。

とにかく彼は私の友達なのだ。
誰がなんと言おうと友達なのだ。
だって、彼と一緒に撮った小学校入学のときの写真もあるし、中学のバスケ部時代に一緒にシュート練習をした記憶もある。
……出会いは高校の頃だったはずだ。記憶が改ざんされている。

ジュルジュジュルジュルは少しだけ変わったやつで、いつもちょっと湿っている。あと、肌の色が青い。そしてゼリー状のなにか(人間でいうところの垢のようなものなのかもしれない)をたらしながら歩いている。だから彼の通った跡はすぐにわかる。青くぬめぬめてかてかしているから。

そこで私は考えた。ジュルジュジュルジュルに靴を履かせることにしたのだ。するとどうだろう。青い吐瀉物のような汚れはすべて靴の中にたまるようになった。これで周囲から怪しまれることもないだろう。
だが、靴を履かせたことで他に何も身に着けていないことが際立ってしまった。仕方がないので、私はジュルジュジュルジュルに服を着せた。「コレハナンダ? ナンダコレハ? ナナナンダココココレレレ……!」おっと、いけない。初めての着衣という経験でバグってしまったようだ。私は彼の腹部についているコントロールパネルをいじり、なんとか彼の精神を安定させた。「……ふぅ。外出のたびに服を身に着けるなんて、地球人は面倒くさい生き物でごわすなぁ」どっか変なところまでいじってしまったかもしれない。

で、その後、微調整を続けていくうちに、リスと人間は一緒だなどと言うようになったのだ。

たまに変なことを口走ったり、光線銃を取り出そうとしたりはするけれど、なかなか話していておもしろい存在である。

と、ここまでジュルジュジュルジュルについて書いてきたものの、急に不安になってきた。こんなことを公開して大丈夫だろうか。宇宙船がやってきてまばゆい光の中に包まれ、その後私の姿を見たものはいないなんてことにならないだろうか。
いや、別に大丈夫か。あいつ、最初から裸で歩き回るようなデリカシーのないやつだし。

ただ、万が一、この記事の公開後に私が音信不通になったり、毎日継続している140字小説の投稿がストップするようなことになったときはこう考えてほしい。「あ、あいつ、ネタ切れだな」

いずれにせよ、今後もジュルジュジュルジュルと遊ぶ機会はあるだろうし、なにかおもしろいことがあればここで紹介していこうかと思ってい




と突然文章をぶつ切りにして、まるで宇宙人からの襲撃があったかのように見せかけるというただのドッキリなのでご安


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