見出し画像

【楽しむって?】コロナ禍の挑戦とパーティー

私は、対話の場づくりを得意とした共創コンサルタントなので、まちばのひとりひとりと、丁寧に粘り強く顔をあわせて話をすることが誇りだった。
3月から、段階的に予定が白紙になった。

健やかで誰しもが自分らしく暮らせるまちばを共につくりたい。でも、対面で目を見て話すことが、誰かを傷つける可能性があるとするなら、今は大切な人とも会わない方がいいのかもしれない。

「コロナでも人は死ぬけど、孤独でも人は死ぬ。どうすれば、私はあの人に寄り添えるのか。」

迷うことが多くなった。

「そこに行くということは高齢者の人たちを命の危険にさらすことになるんだよ。その時に後悔しても遅いとは思わない?」
親族でも考え方や価値やみているものはそれぞれで、3月頭に予定されていた私の親代わりのおじの49日と納骨は中止になった。

ハーバード大の研究者によると、このようなソーシャルディスタンシング生活は、1ヶ月の我慢という短期的な話ではなく、2022年位まで必要な長期的な態度みたいだ。

「社会的距離の確保、2022年まで必要な可能性」米ハーバード大学が指摘
(Newsweek)

「もう、3度の食事しか楽しみがない」
夫がつぶやいた。
「バスクに食べ歩き旅行にいくことを、来年度の目標にしていたけれど、当面外食や旅行は難しいね。」
と、二人で話した。
そして、その日から、わたしの家では、二人でする食事を《パーティー》と呼ぶことにした。

4月中、私たちは既に40回ほどのパーティーを開催している。
1日3回
「そろそろパーティーの時間だね」
と話す。

パーティーメニューで、決めているのは、
小さくても何か試してみること。 

◆手間のかかる小麦粉チャレンジ

1-1 武蔵野うどんを全粒粉で打ってみる
1-2 ピザを焼いてみる
1-3 パンケーキを白身別だてで焼いてみる

◆すぐに出来るお気軽チャレンジ

2-1 コーヒー豆をバーミックスで粉砕してみる
2-2 クロワッサンをサクサクに甦らせられる方法を二種類試して比較する
2-3 豆腐や野菜の切り方を変えてみる
2-4 今まで組み合わせたことのない調味料を合わせてみる
2-5 いつもは絶対に買わない不思議な中食を購入する


もっと笑顔になれることを想像して、試してみて、味わい、確認する。

全粒粉うどんは、喉ごしがなく、顎が疲れて困ったことになった。でも、全粒粉のうどんの香りを知ることが出来て楽しかった。
組み合わせ系不思議系メニューのパーティーでは、
夫は、口にいれたあと、2秒くらい発語を耐えてから反応しているようにみえる。

こんな時にはルーティーンが合う人もいるかもしれない。
ただ、私は、少なくとも1日9回、とてもたのしい。
計画をする瞬間、試している瞬間、そして結果を確認する瞬間。

「きっと、私たちには、無限に試せることがある」と思えること。
頭のなかを目の前にうつし、みてみること。
それが、私にとって楽しむことなんだと感じている。

                     田中悠充

□ともくんへのお題
更新が非常に滞ってごめん。
【チャレンジ】でお願いします。

最後に、このような状況下でも野菜を生産し、畜産をし、製品をつくり、運搬し、販売してくれている方々がいるお陰で、毎日のパーティーが出来ていることに、心から感謝します。
従事者のみなさま、本当にありがとうございます。

この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?