プロスペクト理論
「人は富そのものでなく、富の変化量から効用を得る」
ダニエル・カーネマン
「プロスペクト理論」
人間は目の前に利益があると、利益が手に入らないというリスクの回避を優先するが、損失が目の前にあると、損失そのものを回避しようとする。
それって「損失回避の法則」では?
(※過去記事参照)
素晴らしい!その通りです!
今回は以前紹介しました「損失回避の法則」を昇華させ、経済学の分野に組み込みノーベル経済学賞を受賞した、ダニエル・カーネマンさんの「プロスペクト理論」についてご紹介させていただきます。
ビジネス心理学の分野ではとてーも有名なお話なので、知らなかった人は是非この機会に覚えて帰って下さい。
例えば皆さん、
A:じゃんけんに勝ったら200万円貰えます!
というイベントと
B:じゃんけんをするだけで100万円貰えます!
というイベントがあったとしたら
どちらに参加しますか?
これは多くの人が手堅くお金が手に入るという理由で「B」を選びます。
「A」を選んだからどうのこうのという話ではなく、「B」を選ぶ人たちの思考としては、勝ち負けによって利益が増える事より、勝ち負けによって利益が減る事を回避している訳です。
所謂「損失回避の法則」が働いている訳です。
それでは質問を変えます。
皆さんは200万円の借金を抱えています。
A:じゃんけんに勝つと借金全額免除します!
というイベントと
B:じゃんけんに参加すると借金100万円にします!
というイベントの場合
どちらに参加しますか?
どうでしょうか皆さん。
全く同じ金額にも関わらず、負債を持っていると考えれば自然と「A」を選んでしまいそうになりませんか?
考えるまでもなく堅実なのは「B」ですが、「A」に魅力を感じ始めたはずです。
これが「プロスペクト理論」。
人間は目の前に利益があると、利益が手に入らないというリスクの回避を優先するが、損失が目の前にあると、損失そのものを回避しようとする。
という事なのです。
いやー素晴らしい気付きですよね。
「プロスペクト理論」はこうも捉えられます。
人間が感じる「価値」というのは必ずしも「金額」に比例しないという事。
半分の確立で手に入る2倍の金額の「価値」より、確実な1倍の金額の方が「価値」を感じる。
という事です。
いやー面白いですよね「プロスペクト理論」。
この人間が感じる価値感については「価値関数」と「確率加重関数」からなる「累積プロスペクト理論」というのがありまして、実際に図式されてたりします。
そこまでする理由はよく分かりませんが、これらの研究が後に評価されてダニエル・カーネマンはノーベル経済学賞を受賞。
素晴らしい事です。
僕も今ちょうど、「あんぱんの美味しさはお腹の減り具合によって変わる」という理論を研究中です。
「牛乳関数」と「寝る前の小腹関数」がこう上手い感じにあれしてこれして。
ノーベル何とか賞貰えるように頑張りたいですね。
長くなりましたがこちらからは以上です。
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